ケニア、キマニ国連大使。一昨日、すばらしい演説をして話題になりました(bit.ly/3IhNhTk)。 「安保理メンバーは基本的に、第二次世界大戦で勝利を収めた国々で形成されました。人類にとって、悪を打ち負かすために払った犠牲を反映した、特別な責任があります」 なのに、という話です。
ガーナ。 「この状況は、ウクライナと近隣諸国だけでなく、すべての国の安全保障に影響を与える。ある国が安全ではないということは、すべての国が安全ではない、ということだ」 "The insecurity of one is the insecurity of all."
ブラジル。 「国連加盟国の領土保全、主権、政治的独立に対し、武力による威嚇やその行使は認められない。武器と対立に頼っていては、恒久的な平和につながらない。人道支援関係者、社会的に弱い状況にある人の保護は、無条件で保証されなければならない」 「対話にこだわりたい」。しかし、もう。
中国、張軍国連大使。 「ウクライナの状況は重要な局面を迎えている。平和的解決への扉は完全には閉じてはいないし、閉じないと考えている」 あとはこれまでの踏襲。しかし、ほんの少しだけ、トーンが変わった。ロシア名指しはせず。
ノルウェー。 「ロシアに対し、即座に、完全に、無条件に、全ての軍事力をウクライナの領土から引き返すことを求める。すでに苦しんでいる人たちに思いを寄せる。あしたはもっとひどいことになるのではないかと、そう恐れているすべての人たちに」 「外交に戻れ」が悲しく響きます。
UAE。 「一つ。誠意を持って対話に臨むことの重要性を確認する。二つ。国際法の原則、国連憲章の遵守を。三つ。ウクライナ東部の危機は、民間人の危機的状況をさらに悪化させる。これ以上の緊張は、人道的状況を悪化させるだけだ」 原則論に終始。ロシアを名指しはせず。
インド国連大使。 「緊張緩和のための取り組みが、当事者によって行われなかったことを残念に思う。安全保障上の利益が十分に考慮されるべきだ」 またシンプルな演説。ロシアを名指しはせず。
アイルランドのネイソン国連大使。 「領土を拡大するために、他国を脅したり、殺傷力を行使したりすることは解決にならない。アイルランドには、対話と尊重によって紛争を解決するという、歴史に裏付けられた深い理解があります」 「勇気を示そう。崖っぷちから抜け出そう。対話と外交に戻ろう」
フランスのドリビエール国連大使。 「脅威と不安定化に直面しても、ウクライナは自制心を示した。暴力に訴えることはなかった。私は、ウクライナの人びとに連帯を示したい。ウクライナ人は平和を望み、良き隣人関係を望んでいる。国際社会は、声を一つにしている」
英国のウッドワード国連大使。 「勘違いしないでほしい。英国は妥協しない。ウクライナの主権と領土保全、平和と反映、国民の自由を支えることを、我々が妥協することはない。緊張を緩和する時間は残されている。だが、それは、いまだ」 ※ロシアが「軍事行動」を発表した模様。
米国のトーマスグリーンフィールド国連大使。先ほど、バイデン大統領と話したという。 「きょう、ここにいる理由は一つだけだ。ロシアにやめろと言うためだ。国境に戻り、軍隊を引き返させ、外交官を交渉のテーブルに改めてつかせることだ」 明らかにキレている。サイバー攻撃も確認したという。
アルバニア。 「数週間で4回目の会合となる。48時間で、我々は確信した。ロシアの戦争は、ロシアの安全保障と無関係であり、NATOの拡大とは無関係だと。これは、ロシアと国際法の対決である。暗黒の時だ。ウクライナ人にとってだけでなく、国際社会全体にとって」 あんとか声が届かないだろうか。
ディカルロ事務次長。 「ウクライナの人びとは平和を望んでいる。ロシアの人びと平和を望んでいると確信している。平和を勝ち取るために、全力を尽くさねばならない」 国連はウクライナで人道支援を続けると約束。
グテーレス事務総長、原稿を持たずに参戦。 「私はウクライナへの攻撃を信じなかったし、何も起こらないと信じていた。だが、間違tていた」 「心の底から言いたいことは一つだけ。プーチン大統領、あなたの軍がウクライナを攻撃するのをやめてください」 これまでで最も強い「懇願」。
一昨日に続き、ウクライナ情勢をめぐって夜の安保理緊急会合が開かれます。 国連の事務総長が「即興で」スピーチをするほか、理事国15カ国、ウクライナの外相が演説します。 全員分、ライブで訳してお伝えします。 写真は中国とロシアの国連大使が話す様子。
ロシアの孤立が鮮明になっています。 193カ国が加盟する国連総会が、「ウクライナの一時占領地域の状況について」と題した会合を開催。現在のところ、ロシア側についているのはシリアのみ。 事務総長も許容しない姿勢を貫いており、ロシアはそこにも文句をつけています。 asahi.com/articles/ASQ2S…
ジョージア。2008年、ロシアから「平和維持」を名目に攻撃を受けた過去があります。 「ウクライナへの侵略は、私たちが見てきたロシアの違法行為と同じパターンだ。ロシアは今もジョージアの占領地域に対する違法かつ挑発的な行動を続けている。21世紀において責任ある国家が見せるべきものではない」
日本は石兼公博・国連大使。 ・ロシアの行動は国際社会全体の問題、国際秩序への挑戦。国連憲章の目的と原則に完全に反する。絶対に容認できない ・平和的解決のために独自の外交努力をしている 「武力や強制により、現状を変更しようとする一方的な試みに対し、傍観者でいるわけにはいかない」
英国、ドイツが続けて演説。ともにかなり激しい口調。 国連総会で何かを訴えても、決議を採択しても、法的拘束力はありません。ただ、とにかく「世界が見てるぞ」「国際法違反だぞ」と、ロシアを孤立させるための姿勢を見せる必要があります。 まもなく日本の代表も話します。
ウクライナ情勢、今日は193カ国が加盟する国連総会で会合が開かれます。 グテーレス事務総長も演説。3日連続で発信していることになります。それだけ危機感を持っているということです。 「ミンスク合意は集中治療室で多くの生命維持装置につながれて延命してきた。だが、その装置が今は外れている」
発言者18人中、9人が女性でした。 23日には、193カ国が加盟する国連総会でウクライナ危機が話し合われます。 なお日本は来年から2年間の安保理入りをめざしています。6月に選挙があります。今回のような世界が注目する会合の場合、どんな立場で何を話すのだろうと、想像せずにはいられませんでした。
ドイツも安保理理事国ではありませんが、参加。 「ロシアは今日、自らの仮面を剥いだ。領土保全、主権の侵害を最も強い言葉で非難する。ロシアに対し、何十年もかけて構築されてきた、欧州の安全保障体制に再びコミットするよう求める」 会合は90分で終了。原稿を書きます。連投、失礼いたしました。
安保理会合には関係国が参加できる「ルール37」があります。ウクライナも発言。 「我々は全員ワクチンをしている。ただ、国連を襲っているウイルスに、現状ではワクチンはない。そのウイルスはクレムリンによって広められている」 「8年間戦争を煽ってきた国が、平和を維持できるわけがない」
最後は議長国のロシア。 「他国から感情的な発言、断定的な評価、過大な結論を聞いた。独立承認は突然だという印象を受けるかもしれないが、独立を支持する声が高かった。ロシア社会では最初からそうだった。ファシストから解放したのだ」 何を言っているのか。(速報・終)
ある意味で、最も注目の中国。 「動向を注視している。全当事国が自制し、緊張緩和を。外交努力を歓迎。ウクライナの現況は、さまざまかつ複雑な要因の結果であり、中国は独自の立場をとる」 内容なし。これまでで最も短い演説。