バイデンのアフガニスタン演説。米軍撤収の論理そのものはトランプのそれを継承。アメリカ・ファーストを少し洗練された議論に組み替えたもの。焦点は撤退そのものではなく、そのタイミングと手法。タリバンの攻勢が予想外だったとは認めた。しかし全体としてお世辞にも説得的だとはいえなかった。
タリバンは周辺国他から、十分なインテリジェンスを供与されていたと。中国、パキスタン、イラン、とりわけGRU(ロシア)から。アフガニスタンにおけるアメリカのプレゼンスを崩壊させるプロットの存在を示唆(というか当然あっただろう)。 cnn.com/2021/08/17/pol…
米国のアフガン国軍に関する評価が、これらの国々による撹乱工作の結果だという可能性もみえてくる。そうなると、アフガニスタンで繰り広げられていた戦闘は、対反乱作戦(COIN)というよりもむしろハイブリッド戦争ということになり、米軍は戦うべき戦争を戦っていなかったということになる。
崩壊寸前の世界貿易センターから高熱に耐えられず人々が飛び降りる壮絶な光景と共に始まった9.11テロの時代が、アフガニスタンから離脱しようとするアメリカ人を運ぶC-17にどうにかぶら下がろうとするも耐えられず落ちていく人々の光景と共に幕を閉じつつある。
この「はじまり」と「おわり」の間にはあまりにも色々なことが起き、それを総括するには、ニーバーの「アメリカ史のアイロニー」の中から言葉を探すことくらいしか、すべきことが思いつかない。
ただこの「はじまり」も「おわり」も、あくまでアメリカにとっての「はじまり」であり「おわり」であるに過ぎず、「はじまり」の前から続き、そして「おわり」の後も続く「アフガニスタンの現実」が、
歴史を終わらせようとする(そしてアフガニスタンを記憶の彼方に追いやろうとする)アメリカ人(そして我々自身の)の前に立ちはだかっている。
失言騒動で有名なバイデン大統領。アフガン情勢で同盟国との信頼関係への不安が取り沙汰されるなか、台湾をNATO、日本、韓国と並列で言及。その発言をホワイトハウスが事後的に修正・撤回。よくない。いまホワイトハウスはあまり大統領を前面に出したくはないだろう。 reuters.com/world/asia-pac…
米国のアフガニスタンからの撤退について論じました。混乱もそうですが、その混乱にもかかわらず、バイデン大統領の「確信犯」ぶりが目立ったので、そこを起点に論じてみました。全文公開中です。ちなみに9年ぶりのフォーサイトへの寄稿です。 twitter.com/Fsight/status/…
バイデンがアメリカの国際的な評判を回復するという最重要のミッションを派手にファンブルしたことに憤りを禁じえない。
大統領はドローン漬けになりがち。限られた人しか知ることができない情報をベースに、規模の大きい部隊を派遣せず、米兵の犠牲をゼロにしつつ、アクションをとった気分にさせる。米兵を派遣することを躊躇し続けたオバマはドローン漬けだったしばしば評された。
「カマラ・ハリス問題」に関する渡辺将人・北大准教授の論考。 spf.org/jpus-j/spf-ame…
バイデン大統領のアフガニスタン戦争終結演説を聞いて改めて思った。この人のコンパッションは国境を超えない。先日のカブールにおけるテロに関し、十三人の米兵への言及はあっても、犠牲になった170人を超えるアフガニスタンの人々への言及はなし。 twitter.com/tnak0214/statu…
アフガニスタンからの撤退完了に伴うバイデン演説の最重要部分。 whitehouse.gov/briefing-room/…
日本として対面QUADに人を送らないという選択肢はないし、行くとしたらやっぱり現職の総理がベスト。アフガニスタンでの巨大な失点からどうにか挽回したい自称外交通のバイデン、さらに四首脳の日程の再調整が当然のことながら困難だということを考えるとやむをえない。 news.yahoo.co.jp/articles/b6ac4…
9.11という事象を意味づけようとする時、やはりフクヤマを起点にして論じざるをえない。 fnn.jp/articles/-/236…
なんとフランスは駐米大使を召還。 nytimes.com/2021/09/17/us/…
バイデン政権、外交のプロが帰ってきたとの前評判だったが、なんだこの危なっかしさは?仏は静かに怒ろうとしているのではなく、声高に怒っていることを示そうとしている。仏にも色々な算段があるだろうが、とりあえずいまは怒っていることを内外に明示。 twitter.com/franceintheus/…
「エリート/リベラル=気候変動への関心=社会主義」ならば、むしろテスラを標的にすべきなんじゃないのと思いつつ、グリーン議員的にはやっぱりRice Burner(コメを燃やして走るクルマ=日本車)が標的なのは当然とういことか。 twitter.com/Knjshiraishi/s…
台湾、TPPに加盟申請 中国の反発必至: 日本経済新聞 nikkei.com/article/DGXZQO…
ある意味、フランスの「ブチ切れ」対応は正しかったということになる。西の「知人」が言っていたことだが、日本が同じような場面に立たされたら、「日本のいけなかったところを探す産業」がフル稼働するか、どうにか国内的に議論を治めて、「抑制された対応」をすべきだとの意見が主流になるだろう。 twitter.com/tnak0214/statu…
楽しみすぎのタリバンにセルフィ禁止令。Taliban Tells Soldiers to Stop Taking Selfies - The Wall Street Journal apple.news/AHLL8m3eFTneE3…
もうバイデンを救えるのはトランプ再登場しかないという厳しい評価。 washingtonpost.com/opinions/2021/…
ハドソン川を挟んでちょうど国連の向かい側にある工場で清掃をしていた少年が、黒人初の統合参謀本部議長、黒人初の安全保障担当大統領補佐官、そして黒人初の国務長官になった。そのコリン・パウエルが亡くなった。コロナだった。 nytimes.com/2021/10/18/us/…
ハドソン川ではなくてイースト・リバーの間違いです。パウエル氏がどこかで話すのを聞いた記憶があります。イースト・リバーを挟んで大きな建物があって、あそこで人はなにをやっているんだろうと少年時代のパウエルは思いを馳せていたと。マイ・アメリカン・ジャーニーにも似たような記述があります。