大戦期日本戦車はエンジンが枷になったという話はたぶん実際そうなのだろうけど、でも仮に大馬力エンジンが物になってもまだハードルありそうですわよね。仮に500馬力とかを早期に実用レベルに持っていけたとしても、それを扱える変速機や操向装置も一緒に作らにゃですし
第一次世界大戦では野砲が強力な対戦車兵器になることが示された……けれど決して理想的手段でもありませんでした。大きくて隠蔽が難しい、重くて戦闘中の移動が困難、水平射界が狭く移動目標の照準に難、発射速度不十分……と問題も多く、成功した場合でも相打ちになりやすい「高価な」手段だった、と
「対戦車兵器が歩兵砲の用途にも転用できるようになったので歩兵砲は廃れた」というよりは「歩兵砲は最終的に歩兵の肩の上という非常に素敵な居場所に収まった」ということのような気がする
中世の大砲の運用形態である「親方砲手」というやつ、聞く度に「大砲を商売道具にしている零細土木建設業者」みたいなイメージが脳裏に浮かんでしまうんですが、攻城戦には「非常に特殊な形態の土木工事」といえなくもない側面もあるかもなのであんまり間違っていないのかも知れない
現代の戦車の天板に大口径榴弾が当たった場合のイメージは、大戦期の戦車が側面装甲に食らった場合のそれと厚さ的には近いような気はする。1枚目はパンター砲塔側面の45mm装甲、2枚目はブルムベアの戦闘室側面50mm装甲に152mm榴弾の直撃を貰った様子。この程度の厚さだと全然ダメなんですな
「もしAPDSやHEATやHESHといった次世代対戦車弾薬が登場しなかったら」IFなんかは、戦後機甲史が完全にぶっこわれるのでおすすめです
故障した戦車を牽引して下り坂を行くのは、被牽引側が重量に任せて走り落ちていこうとするんで、危険で注意を要する事みたいすね。大戦期ソ連のマニュアルだと上側にも牽引車を付けるか、急坂の場合は被牽引側に丸太を括り付けて突っかからせ無理やりブレーキにするなんて荒業もあったりして
これは1,2回目の浅い曲がりは前輪だけで曲がってて、最後は深くハンドルを切ったので履帯の操向装置が働いての急旋回になってるかしらん。こうやって効率の良い前輪操舵と小回りの効く履帯操舵を両立できてるわけで、ケッテンクラートの前輪にはちゃんと意味があると分かる動画ですわね twitter.com/puyokuma7/stat…
20mm級の対戦車ライフルって大戦期目線で見ると「デカくて重い割に低威力でイマイチ」みたいイメージがあります。でもこいつが現れ始めたのが1930年代初頭だと思うと、むしろ「37mm歩兵砲と同等以上の貫通力を1/3以下の重さで実現した」という代物なわけで、当時は案外アリ(だった)選択なのだなあ
戦間期に考えられてた砲兵vs戦車のおはなし、後々とは戦車というもののイメージが違って面白いすね。「軽戦車は野砲にとって格好の標的だが、速度と数と小ささによって破壊を免れようとする。まるで怒った蜂の群れのごとく、何匹死んでも何匹かは生き残り、砲兵や歩兵を鋭く刺す」とか書かれてる
大戦期ドイツの15cm Pzgr39TSの実物写真とな! 15cm榴弾砲で使う装弾筒付き徹甲榴弾で、8.8cm砲用の徹甲榴弾を加工したものがそのまま弾体になってます。なのでAPDSの一種ではあるけど硬芯弾ではないAPHE-DSという変わり種。これまでも図面やデータは知られてましたが、実物は初見かも
電波妨害が激しい状況でも有線でドローンを飛ばした、なんて話も聞かれますが、事実上の観測気球の復活ですわよね。観測気球というと古臭い気がするかもですが、その場で上がるだけでも稜線や障害物の向こうを見通せるし弾着の遠近も見やすいので実際便利。そして観測気球と違って敵からは見えない
III号突撃砲やIV号戦車の7.5cm L/24砲はなんとなく短砲身が特徴的な気がしちゃいますが、でも実際のところ砲クラスは第一次大戦のドイツ7.7cm野砲とほぼ同じなんですね(せいぜい初速一割引きくらい)。特別短いわけでもなく、直射型の野砲としてはこんなもんがスタンダードだったんだ
どちらもその国で一番面の皮が厚い最も強力な戦車で、そしてどちらにも当時の国のトップの人名が付けられたけど、何となくそのニュアンスは全然違うような気がする
戦車趣味は年を食うと弱武装・軽装甲やトラック等に興味が移るというよりは、「実際に強いとか兵器として出来が良いとか重要な屋台骨だったかとかいう事と、趣味の対象として興味が湧く・好きになるかはまったく別の問題」と気づくという事のような気がする
なんで小型軽量さの話になるの?というと。例えば1枚目左がレオパルト2の、右がT-72の変速機・操向装置です。前者は一塊のデカく重い装置ですが、後者は左右に独立した小さな変速機を二つ置く。装置自体が小さく軽いし、それで出来る隙間には補機やら他の物が置けるしで、全体が小さくできるのです
戦間期の戦車には機関銃を沢山詰んだり、さらには機関銃のみを連想で装備していたりする戦車がしばしばありますが、これは対人馬のみならず、実は対戦車砲との闘いを考える上でも意味があったんじゃないかしらという気もしています
第一次・第二次大戦期のドイツ軍では砲弾の梱包に藤やら柳やらを編んだ籠状のケースを用いてました。手間はかかりそうだけど戦略資源を食わないのが利点なのかしら……とか思ってたんですが、それだけじゃなく簡単な作業場でも作れる、銃後の田舎の労働力を活用できるという側面もあったみたいな?
軍馬の牽引可能な重量が大砲の重量の天井になってしまうおはなしは結構切実なんですよね。日本の4年式15cm榴弾砲なんかは大砲それ自体の重量は2.8tくらい。でもこれは一塊のまま牽引して行軍するには重すぎるんで、砲架から砲身だけ降ろして専用の台車に積んで、2.2tくらいの2両に分けて移動する
ところで小さくて素敵な戦車といえば、T-45もかなりいい感じだと思うのですよ。ステロイド注射したT-60みたいなやつで、重量7t切るような二人乗り戦車なのに37mm対戦車砲に限定的に耐える程度の装甲と45mm砲装備と、軽量級の軽戦車としてはこれ以上ないくらいキリキリに纏め上げられてます
3.7cm Pakで硬芯徹甲弾を使うとKVのほうがT-34より貫通しやすい箇所が多くなる、とな。硬芯徹甲弾は傾斜装甲との相性が良くないのでこうなってしまうんですね。というか垂直近い装甲相手にはやたらに貫通力が伸びるというか
なんかモデリングとかしてると「面が寂しい」「間が持たない」「ディテールのバランスが悪い」とか思っちゃう悪い癖があるんですが、でも現実の物体のディテールは必然性があるからあるのであって、無い所には一切ないしある所にはエグい程あるし、ディテールのバランス配慮など存在しないのだなあ
幾つかのゲームでもお馴染み?のSU-26自走砲が可動状態で再現されているようです。T-26軽戦車をベースに包囲下のレニングラードで応急的に作られたもので、激戦の果てに全車両が喪失するも……残された残骸をもとに復元され、今年2月にお披露目されたとの由 zen.yandex.ru/media/yuripash…
機関銃をいっぱい積んだ車に乗って砂漠をむちゃくちゃ超えて訳の分からんところにやってきて嵐のような銃撃爆破放火をして去っていくプロの蛮人すき
いやこれにしても、マーヴェリックのアイデンティティは「海軍航空」ではなく「飛ぶこと」にありそうなので(ヨットの件もしかり)、もし選べるなら海軍機かどうかよりも「より自由に飛べる方」で決めそう……みたいな解釈(こじつけ)も出来るかも