医療英語の課題で「今日はどうされましたか?」の翻訳を”What’s wrong with you?”と答えられる方がやはり一定数いるようです。これだとかなり挑戦的なけんか腰の質問になりかねないので、避けた方が良いです。”What brings you in here?””How can I help you today?”などの表現が良いと思います。
ニューヨーク州からの連絡によると、先週1週間で州内で新型コロナで入院した患者の約半数が5歳未満だったとのこと。ワクチン接種の対象外、有効なワクチンもまだありませんので、周囲の大人が守るしかありません。ここ数週間は小さなお子さんをお持ちの方は慎重な感染対策を。
デルタに対するワクチンの有効性に関しては、未査読の論文ですが、ファイザーのワクチンで有効性が約9割、アストラゼネカでは約6割と報告されています。ただし、1回接種だとこれがともに約3割まで低下することも併せて報告されています。2回接種をしっかり完了することが大切です。
こちらニューヨークでは今週、ワクチン接種者の割合が成人の7割を超えるという目標が達成され、一斉に花火が打ち上がり皆でお祝いをしました。同時に、コロナに関する規制のほとんど全てが撤廃となりました。 ワクチンの効果は「見えにくい」ものですが、分かりやすい目標があると一丸となれますね。
「ワクチンで不妊症になる」なんていう根拠のないデマが流れてしまったので、「mRNAワクチンが精子に影響を与えるのか」という研究が行われ、影響はないとの結論を導きました。デマにも一つ一つしっかり正当な科学で向き合っていく。これが大切ですね。 jamanetwork.com/journals/jama/…
NYマンハッタンの感染者数は順調に減少。このまま0になりそうな勢いです。 検査数はほぼ一定な中、陽性者が減少しており、陽性率も大幅に低下しています。 観光客で賑わい、ルーフトップバーも人でごった返す中、それでも感染者が抑えられるのは、「ワクチンの社会への効果」に他なりません。
【ワクチン接種後もマスクを】 ワクチンは高い有効性を示していますが、100%ではありません。また、変異株の登場でその有効性が当初より低下する可能性も指摘されています。この欠点はマスクによって補完されます。この先マスクが必要なくなる時の訪れを期待しながら、接種後もマスクは続けましょう。
ジムでの運動中は、安静時と比較してエアロゾルの粒子が100倍以上まで増えるとの報告。 屋内ジムでの大規模な集団感染がこれまでしばしば報告されてきましたが、その理由を説明するような研究報告です。 感染リスクの高い地域では特に、ジムのこまめな換気や人数制限は引き続き重要になりそうです。
【コロナワクチンと妊娠】 米国では、すでに12万人を超える妊婦さんがワクチン接種を受けました。うち、800人以上の妊娠完了が論文として報告されていますが、流産、先天異常、胎児の成長、早産、死産、または新生児の死亡などのアウトカムに現時点までで明らかな影響は認められていません。
残念ながら、ファイザーのワクチンが1回の接種で十分とするデータには欠けている状況です。 1回目を優先して広げている英国では、使用しているワクチンが異なりますが、接種間隔を最大12週間まで広げる議論はあるものの、2回目を「やめ」る議論はないと把握しています。 news.tv-asahi.co.jp/news_politics/…
米国ボストンの病院からコロナワクチンアレルギーの報告。 ・アレルギー症状は2.1%に見られ、アナフィラキシーは0.025%に見られた。 ・アナフィラキシーの平均年齢は41歳、94%が女性。 ・発症までの時間は平均17分。 ・人工呼吸器使用や重度の持続的血圧低下(ショック)はなし。 ・全員が症状回復。
「性差別や年齢差別をなくし、公平で平等な世界に」という言葉を聞いて”equality”をイメージする人は多い。私たちが目指すのは”equity”。その違いをしっかり認識しておく必要がある。このイラストはその点で秀逸。私たちが目指すのは右。でも左と勘違いしている人も多い。
これは日本の方にもしっかり認識していただきたいことですね。 「ワクチンの歴史上、ワクチンの副反応は常に2ヶ月以内に見られてきた。」 新しいワクチンであれ、ワクチンの働くメカニズムを考えれば、何かの時限爆弾のように、急に遅れて変わった副反応が出てくるとはとても考えにくいのです。 twitter.com/erictopol/stat…
副反応に関する新たな知見 コロナワクチンの接種から遅れて生じる「遅発性局所反応」 要点 ・接種後約8日で遅れて接種部位に赤みや腫れ、痛みが出ることがある ・持続期間は約6日、いずれも治癒 ・1回目の接種で大きな遅発性反応が出ても、2回目では半数が見られず、悪化するケースはなし
オミクロンの登場で、ワクチン接種の意義がなくなったという声を耳にしますが、そんなことはありません。ワクチンへの効果にどんな影響があるかは明らかではないものの、最悪のシナリオでもワクチンの効果が全く失われるとは考えにくく、他の変異ウイルスから体を守る上でも、変わらず接種は大切です。
今週からCOVID患者さんを数名担当しています。見事なまでに皆さん未接種の方です。未接種の理由は様々ですが、皆さん一律未接種だったことを後悔されています。交通事故後のシートベルトをしていなかった後悔に似ています。「自分はそもそも事故に遭わない」と思っているのです。
コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種は、アメリカで先行して許可されてきたため、すでに9万人以上のデータの集計結果が報告されています。そのデータをシェアします。
入院を必要としない軽症の新型コロナの患者に起こるlong COVID(いわゆる後遺症)の発症率。 ワクチン接種回数で比較すると 0回 — 41.8% 1回 — 30.0% 2回 — 17.4% 3回 — 16.0% と分かりやすい結果に。 対象となる方は3回目までまず確実に。 対象外の方、4回目は慌てなくて良いと思います。
ニューヨーク州のワクチン接種状態別のコロナ入院患者数の推移(10万人あたり)です。青がワクチン未接種。誰が入院しやすいのかは、一目瞭然です。接種後の方が圧倒的に多い中、絶対数を比較する情報に惑わされないよう注意してください。
【話題のイベルメクチンのエビデンスまとめ】 イベルメクチンは新型コロナに対する試験管レベルでの活性に基づき治療に応用できる可能性があるとされる。しかし試験管レベルで「有効」とされた実験でのイベルメクチンの濃度は、人に安全に投与可能なレベルの約50倍から100倍量。内服では達成できない
発熱と喉の痛みで受診、コロナと診断された方の処方箋を拝見。 ムコダイン、アスベリン、ムコスタ、ロキソニン、トランサミン、SPトローチ、アズノール 1日27錠。真面目な方は処方箋通りに内服。「病院に行くと色々良い薬をもらえる」という印象も与えています。 その薬、本当に全て必要ですか?
「ウイルスの変異よりも個々人のふるまいの方が、パンデミックの経過に影響を及ぼすより重要な要因と考えられます。」 これは米国ワシントン州でのD614G変異の影響に関する研究報告の記述ですが、多くの地域、多くの変異ウイルスで同じことが言えそうです。
【ファイザーワクチンの有害事象の大規模研究】 ・イスラエル170万人超のデータ ・接種後で増加して見られたのは心筋炎、リンパ節腫脹、虫垂炎、帯状疱疹 ・コロナの心筋炎リスクの方が高い(18.3倍vs3.2倍) ・脳卒中、血栓症、心筋梗塞、神経障害などは、接種者は未接種者と同率か低いか
XBB.1.5は、オミクロンBA.2から派生してきたウイルスです。現時点までで分かっていることとして、過去の変異ウイルスの中で最も免疫逃避の能力が高いこと、人の細胞へ結合する能力が高いことから、感染伝播性も高い可能性が指摘されています。
ワクチン接種後ちょうど1週間が経過しました。相変わらず体調は変わりなく良好です。このワクチンはmRNAと呼ばれる技術を用いています。普通なら数分で儚く壊れてしまうものですが、ワクチンのmRNAは2-3日はもつようにできています。1週間経過した私の体の中では既に壊されてしまっているでしょう。