hhasegawa(@hhasegawa)さんの人気ツイート(新しい順)

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ホモソーシャルとミソジニーは一体とされており、それ自体は妥当な理論と仮定しても、おそらく現象としては前者の要素(男同士でつるんでいると楽しい)が強く出るタイプと後者の要素(女に加害したい)が強く出るタイプに分かれるのではないか。もちろん、前者は前者で有害視されるのはやむを得ない。 twitter.com/hhasegawa/stat…
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しばしば諸悪の根源扱いされる「中高一貫男子校出身の東大卒業生」ながら、あそこまで過剰に女叩きをする衝動がどこから湧いてくるのかについては、いまだに謎である。男同士の友人関係のなかに閉じこもっていると居心地がよい、というところまではよくわかるし、そういう傾向を自覚してもいるのだが。
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学校の勉強が苦手だった人は、対象が数学や古文、漢文だと「この科目は世の中に必要ない」と唱えるようになる一方、英語や歴史に関しては、自分が失敗したのは教え方が悪かったからだと考えるのか、「学校で教えない」奇説に飛びつく傾向があるらしい。文庫本になった件の「日本通史」もその類だろう。
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確かに2000年前後ならば、「ネットで検索すればあらゆる情報が手に入る」ようになるはずだから個々人の知識の重要性は低くなる、という期待感があったにしても、まともに検索を機能させるにはこれまで学校で教えてきた類の旧来型知識がないとそもそも無理であるのがわかってしまったこの20年であった。 twitter.com/hhasegawa/stat…
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いまさら恐縮ながら、野党攻撃を行っていたツイッターアカウントの正体が明らかになってきたところで、版元は2年前に出した『内閣調査室秘録』(amazon.co.jp/dp/4166612263?…)を宣伝しなくてよいのであろうか。初期メンバーの回顧録と昭和中期の日記の抄録で、誰にどこでいくら渡したかなども書いてある。
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「親ガチャ」にせよ「上級国民」にせよ、それを言い立てている人間の不満はどう考えても政治的にしか解決し得ないのに、「恵まれている」とされる側への嫉妬を共有するだけで終わってしまい、まったく政策論議にはならないところが、資本主義だけは絶対だと思い込まされてきたここ30年の帰結といえる。
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「上級国民」も「親ガチャ」も元来は自己責任論を相対化するものだったはずですが、「上」に行こうとする努力を放棄したり「下」でしかあり得ない者たち同士で連帯したりする方向にはならないようで。結局は自己憐憫を込めた現状追認にしかなっていないあたり、資本主義と通俗道徳の力は半端ではない。 twitter.com/iovistakahasiu…
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欧米の極右(白人至上主義者、ネオナチなど)が、普段はムスリムや中東への人種差別に励んでいるのに、今回のタリバンの首都掌握をアメリカ政府や「国際ユダヤの陰謀」の敗北として祝う投稿をしている、という報道。 / “The Far Right Is Celebrating the Taliban Takeover…” htn.to/2N9KCT1KvD
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政治的オピニオンリーダーとなり、オンラインサロンを主宰し、国家イベントで演出を請け負う...、という「芸人」の前景化は明らかに現代日本の特徴で、なにか名前を付けておいた方がよいだろう。ギリシャ語からの造語法の常道だと、「喜劇俳優」がκωμῳδόςだから「コモイドクラシー(芸人支配)」か。
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「感動を与えたい」が無難な定型句になる背景には、個人競技で「勝ちたい」と言うと利己的と糾弾されやすくなることがあるのかもしれない。チームスポーツの選手が「チームを勝たせたい」と語りうるのと対照的である。結局、集団に配慮する姿勢を見せておかないとすぐ叩く世論への対応策なのであろう。 twitter.com/hhasegawa/stat…
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スポーツ選手が「感動を与えたい」などと言ってしまうことについては、選手として自己形成する過程で質問に対してはその類の答えしかしないよう刷り込まれてきた結果なのだろう。しかし、定型句を反復する以外の言語使用ができる者が本邦にどれほどいるのかと考えると、別に彼らに限った問題ではない。
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おっしゃる通り、「法クラ」だの「医クラ」だのがああなっているのは、よく言われるエリート意識のせいというより、SNSの「クラスタ」なる、性質の悪いギャラリーつきのグルーピングへの帰属心を内面化し、そこで受けるため誰でもアクセスできる公共圏で親密圏の振舞いをしてしまうからなんでしょう。 twitter.com/hokusyu82/stat…
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ツイッターでは「田舎出身イキリ」、「低階層出身イキリ」の受けがよく、同じことばかりやっていて身を亡ぼす事例があるらしい。しかし、彼らが偉いのは、もし好条件のもとで育っていたら学歴にも能力にも職のステータスにもさらに恵まれたと信じているところで、その自己肯定感に学ぶところは大きい。 twitter.com/hhasegawa/stat…
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フランスのテレビ局が制作した東京五輪のPVなるものを見ると「また」浮世絵なので、保田與重郎の下記文章を思い出して失笑してしまった。なるほど、確かに西洋人が求める「アジア」はこれであり、国を挙げてその望むままの姿を演じようとするイヴェントを決死決行中なのであるから、実に批評性が高い。 twitter.com/hhasegawa/stat…
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LGBTは「生物学的に自然に備わっている『種の保存』にあらがって」いる、のような言説に典型的なのは、「生物学」の名を出しつつ「生物は種を保存すべく存在している」という目的論的世界観を前提としているところではないかと思う。元来の近代科学は目的因思考から脱することで成立したはずなのだが。
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大阪では9年ほど前、坂本龍馬を気取る市長が「船中八策」なるものをブチ上げ悦に入っていたことがあった(webronza.asahi.com/politics/theme…)。それがここに来て、同じ「維新」を名乗る党に属する府知事が、よりによって「見廻組」もどきの組織を発足させてしまったところに歴史のイロニーを感じざるを得ない。
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(承前)ごく親しい数人間でのみ他人の陰口を利き「お外」ではおくびにも出さないなら、むろん褒められた行為ではないにせよ害毒は限定されるはずである。親密圏と公共圏の混同、そしてなによりも露悪より偽善が社会生活を円滑化させると理解できない文明程度の低さこそ騒動の根幹だったのではないか。
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今般の日本中世史家の事件に関しては、ホモソーシャルな「ボーイズクラブ」のミソジニー文化に原因が求められているようで、半分程度は妥当な読みと思いつつ一方で疑問が拭えないのは、なぜその「クラブ」を、それほど憎悪していた「女」も含む4000人の聴衆に公開しようとしていたのかについてである。
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例えば、ヘイトスピーチやミソジニー発言を繰り返す者は、本人は「建前」ではなく「本音」を語っていると信じ込みながら、実際にはそのコミュニティでのお約束を喋っているにすぎず、逆にそこに異を唱えることは難しい(twitter.com/hhasegawa/stat…)、というのが最近も見た事態だったのではあるまいか。 twitter.com/hhasegawa/stat…
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ツイッターで持て囃されがちな、鎌倉武士を理性なき「蛮族」とする描き方も、彼らの心性を歴史学的に探ろうとせず昨今の(「反ポリコレ」的?)俗情を投影した、まさに「現代の価値観で過去を見る」ものにすぎず、「ナーロッパ」と大差ないのではと思う。現に「なろう」で書いている人もいるようだし。 twitter.com/hhasegawa/stat…
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大河ドラマ視聴者のなかには「戦は嫌だ」的な台詞を現代的観点の混入と忌避する者がいて、どうも件の(元)考証者もそこへの介入を期待されていた節がある。しかし、中世の武士も自分の稼業を罪深いと考えて仏教にすがったりしたわけで、彼らに厭戦思考「も」あったのを否定するのは逆に難しいのでは。
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京の都なる鍵アカウントの悪口雑言より投ぜられたる火種はつひに山河を焼き尽くし、かの応仁の乱を思はぬはなしと云へり。はや許しを乞ひても味方面して煽る者、要らぬ仲介に及ぶ者、なべて火に油を注ぐのみなるを見て、ある男の詠める。 「汝や知る都の野火にござかけて消さむとしても上がる煙は」。
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鍵アカウントで陰口を叩いていたら対象に報告されてスクリーンショットをさらされてしまうのは、謀反の密談をしていると内通者が出て気がつけば六波羅の軍勢に囲まれていたような逸話で、『平家物語』なら鹿ヶ谷、『太平記』なら正中の変という物語の発端部にあたり、まさに日本中世史の華といえよう。 twitter.com/hhasegawa/stat…
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オタクは全世界に公開される公共圏であるインターネット空間を疑似親密圏として使ってしまう、というツイートがあり、なかなかいい線を行っているのではないかと思った。例えば、「炎上」する不謹慎ネタにしても、仲間内のDMやチャットで口にしている限り、存在しないのと一緒で問題になりようがない。
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「遊郭はセーフティーネット」だの「ナチスの功績」だのは、結局は下記の知ったかぶり文化の産物で、専門家がいくら訂正を試みても「自分は学者じゃないし」と居直られて終わりであろう。むろん、連中をきちんと馬鹿にしておくことで、「嗤われる」のだけは恐れる新規参入者を減らすのは可能にしても。 twitter.com/hhasegawa/stat…