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妻はぼくの誕生日にぼくの好物を作ってくれる一方、ぼくも妻の誕生日は、妻が「美味しい」って言ってくれるような手料理を作る訳で。この流れで行くと、きっとうちの子の誕生日は、夫婦が互いにそれぞれのスキルを最大限に駆使して我が子に「おいしい」と言わせようとする食卓大戦が勃発する気がする。
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妻に「いつも素敵な奥さんでいてくれてありがと」って言ったら「脱ぎ散らかしてる私の服たちの前で同じ事が言えるか!」って謎の照れ隠しされたので、その服たちに向かって「いつも妻を着飾ってくれてありがと」と言ったら、妻に「夫が服に話しかけてる!」って驚かれた、そんな結婚記念日です、はい。
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最近1才になったむすこのブームは逆・いないいないばぁ。むすこが自分の顔をタオルで隠し、1秒後、ちょこんと顔を出す。それに合わせてぼくと妻が大げさに「あれ?むすこくんがいない…いたー!」と驚いてあげるこの遊びを先輩(二児の母)に説明したら「あー、接待プレイね」と。呼び方!呼び方!!
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カフェの男女。「今日は面接なんですよ」と言うスーツ姿の男子に、先輩女子が「ネクタイが酷い。ちょっとこっち来な」とネクタイを引っ張って男子を近寄らせる。「あ、えっ?」と戸惑う男子と、「ちょっと動かないで」と結び目を整えてあげる女子。
彼の頬が赤いのは、恋に落ちたせいかも知れない。
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初めて学生さんの面接をする後輩に「どんな学生にマルを付けたらいいんでしょう」と聞かれ、「一緒に働きたいなって思ったらマルを付ければいい」とアドバイス。
帰宅後、その話を妻にしたら「じゃあ、もし私が面接に来たらどうする?」と聞かれ、つい即答した回答がコレ。
「多分、恋に落ちる」
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旅行先にて。
妻「あ、下着のセール!しかもまとめ買いがお得!」
ぼく「あ、持ちます」と、買った品物はすべてぼくの鞄へ。
その後、空港の手荷物検査へ。
検査官「はい、鞄は開けて中身が見えるようにしてくださーい」
→ぼくの鞄からのぞく大量の女性下着たち。
ここからの記憶は、無い。
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電卓に大量の金額を入力する際、ベテランのおばちゃん職員が手元を見ない超絶技巧で高速処理する姿に思わず「変人速攻…」って呟いたら、打鍵の手がピタッと止まり「娘がハマってるわ。ハイキュー」って言ってまた入力再開してて仕事のみならずアニメまでカバーするその守備範囲の広さに動揺隠せない。
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『いつもと違う車両に乗ったら、いつもと違う改札があって、いつもと違う出口を出たら、いつもと違う町並みが広がってて「いつもの駅なのにこんな景色もあるんだ」と新鮮な気持ちで待ち合わせ場所に歩いてたのですが、どうやらふつーに降りる駅を間違えてたみたいです。遅刻します』という妻のメール。
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妻がため息を吐いてたので「ため息を吐くと…」って言ったら(ええそうですよため息ですよ、幸せが逃げるとかありきたりなこと言うのかしら)みたいな目で見られたので、とっさに「ため息を吐くと俺がその二倍幸せにするぞ」って方向転換したら「はぁはぁはぁ」って超ため息連発された。6倍。頑張る。
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妻が「仕事の愚痴を言ってごめん」と謝ってくることがあるのですが、「私の会社はここをこうすべきだと思うの」という前向きな提案が多いから聞いてて参考になるし、何よりぼくが一緒にいられない「君の仕事」の時間を共有してくれるのは男として頼られてる感じがして嬉しいってこと、教えておきます。
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アメリカ人上司の「日本はハリケーンに人の名前付けないの?8号とか味気ない。なぜにWhy?」との質問に、後輩男子が「可愛い女子の名前付ける→日本のお家芸で萌えキャラ化→台風見に行く男子急増→被害急増の流れを防ぐため」説をとなえてる。上司は「おお…クールジャパン…」って真に受けてる。
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夜、むすこくん(もうすぐ2才)が可愛らしいポーズで寝ていて思わず「かわいい」と呟いたところ、隣で妻が同じポーズを取りだしたので、不思議そうに見ていたら、「…私は?私にも『可愛い』は?」と。「こっちも可愛い」と頭をぽんぽんしたら満足そうに寝たので、今後の夫婦円満のためにメモしとく。
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妻が体調を崩すたび、「寝てて」と布団に寝かせるも「家事するー。私だけ横になってるの悪いー」と言われ困っていましたが、本日、「こっちが体調崩したときに気兼ねなく寝たいから、今日は君の番」と言うと素直に寝ててくれることが判明。
同じように困ってる夫の皆さん。良かったら使って下さい。
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昨日の晩ご飯のおかずが食べかけチキン1コだけで妻に愛想尽かされたのかと震えてたら
妻「むすこくん(1才)が食べちゃってて、慌てて『パパの分だからだめー!』って止めたんだけど、『ぱぱのー!』って余計に嬉しがってムシャムシャと…」
ぐったりした妻と、ニコニコむすこくん。
可愛いから無罪。
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ちょっとむすこくん(もうすぐ2才)の自慢をしますが、通っている保育園で、新しく春に入った年下の園児たちが泣いていると、自分のお気に入りのオモチャを持ってトコトコっと駆け寄って、「どうじょ!」と差し出すそうで。先生たちも驚いてた。優しい子に育つと良いなぁとは思ってたけど、想像以上…!
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電車で男子高校生が「好きな胸のサイズ」談義してて、まぁ思春期らしく過激なアルファベットが飛び交う中一人が「俺は好きな人の胸なら特にこだわらない」って言って隣にいたお姉さんがおっ?みたいな顔をした所で「最低でもDあれば」ってまさかの倒置法が発動してお姉さん解せぬ…って顔になってる。
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激務な銀行で職務遂行能力を鍛えられた結果、仕事中の妻から急に「天ぷら食べたい。化粧品買いたい。待ち合わせデートしたい」という連絡が来ても店の予約から買い物までを済ませて待ち合わせ場所にスムーズに到着できて、妻に「そつがなさ過ぎて怖い」と褒められつつ恐れられたのが今日のハイライト。
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髪を染めてきた新人女子に「私が言わなくてもいつか気付くでしょうけど、世の男は華やかな茶髪のモデルみたいな女よりも、黒髪の地味な女の方を選ぶよ。あなただって自分が男だったら、どっちを結婚相手に選ぶ?」って諭して、叱るでも強制するでもなく自発的に黒髪に戻させた先輩女子の手腕がすごい。
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後輩女子が『歯医者で「胸が大きい歯科衛生士さんって、患者に胸が当たって大変そうですよねー」っていつもの貧乳な衛生士さんに言ったら「そうですよねー」って言いながらいつもよりグイグイ押し当ててきて女の意地を感じた』って言ってて男性陣が(その手があったか…)って顔で無言で頷き合ってる。
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自分で「人事部はどうしてトーク苦手なオタク男子であるこの僕を営業に配属させたのか!」って頭抱えてた新人男子が、客のお子さんが持ってるアニメグッズを観察→それに絡めたセールストークをするという固有スキルを駆使した結果、営業デビュー直後から何件も大口契約取れてて驚いてる。特に本人が。
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録画したお笑い番組を観ながら。
妻「このコントは面白かったよ!ここ最近で一番笑っちゃった!」
ぼく「ほほう」
妻「どう?」
ぼく「うん、面白い。ここ最近で一番笑った」
妻「ジェラシー」
ぼく「え」
妻「あなたを一番笑わせるのはこの私でありたい!ゆえに、ジェラシー」
ぼく「理不尽」
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電車の中で大学生男子が「トトロは死神でさつきとメイは死んでるんだぜ」って得意げに都市伝説を披露→隣の女子「そんなガセに踊らされてるの?むしろトトロの声は宮崎駿監督だって豆知識の方が驚くに値するのに」→驚く男子。(まじで!?)って顔する周囲の客。ググるぼく。違った。みんな釣られた。
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むすこのオムツ替え中におしっこをされ、そばに置いていた鞄にシャワーのように降り注ぐという悲劇が。慌てて洗濯しようと鞄をひっくり返したら中からこの二ヶ月探してた通帳が出てきて、妻と「通帳の場所を教えるためにこんな粗相を!天才!」とはしゃいだけど落ち着いて考えると親バカ末期症状です。
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妻「肉じゃが作ろ」「…下ゆでのお湯が多すぎた」「栄養が溶け出てるなこれ…」「…スープにしよ」「あ、コンソメがない」「…和風だしでいいや」
ぼく(…行き当たりばったり!)
しかし完成したスープが神の美味しさだったので、妻はきっと料理の神にも愛されてる。ぼくの愛だけでは飽き足らず。
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子どもの頃、わが家は幸せで、でもぼくはそれを「特別なモノ」だとは気付いてなくて。
それが、実は両親が必死に「幸せな家族」を築いてくれた結果だったんだなって、今ごろ気付く。
父や母が教えてくれた幸せを、今度はぼくが妻や子どもに、自然に、当たり前のように提供できるよう、頑張ろう。