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『百年の孤独』初版本がボゴタの文芸祭から盗まれ、6日後に取り戻された事件を取材したアラルコンがインタビューに答えています。銃撃戦ありカーチェイスあり(ただし逮捕者は出ず)と、スパイ小説ばりの奪還劇だったとのこと。映画になるかも。
npr.org/2016/11/21/502…
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35歳のオースター:『孤独の発明』刊行
35歳のアディーチェ:『アメリカーナ』完成
35歳のエリクソン:『ルビコン・ビーチ』完成
35歳のミッチェル:『クラウド・アトラス』刊行
35歳のイシグロ:『日の名残り』刊行
35歳のピンチョン:『重力の虹』完成
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スコットランドの医学部を卒業する学生およそ900名には毎年、新人医師のための詩集が贈られるそうです。ポケットに入るサイズの小さな本で、仕事に励ましや支えをもたらすことが目的と書かれています。リンクの下部から、実際に収録されている詩の多くを読むことができます。
scottishpoetrylibrary.org.uk/shop/catalogue…
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アムステルダムで21世紀に行われた地下鉄工事でアムステル川から出土した品は約70万点。考古学的遺物からクレジットカードまで、すべてがネットで公開されていることを知りました。ヴァーチャルツアーから、「出土品で自分なりに展示を作りましょう」コーナーまであります。
belowthesurface.amsterdam/en
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19世紀末から1945年まで日本で登場した、「プロパガンダ着物」を特集した記事が出ています。明るい未来都市の柄に始まり、馬にまたがる少年兵、松井石根の南京入城、ムッソリーニとエチオピアという柄まで見ることができます。
atlasobscura.com/articles/the-p…
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The Paris Reviewが50年にわたって行ってきたインタビューのアーカイブがフリーアクセス可能になりました。1950年代はカポーティやヘミングウェイ、60年代はボルヘス、ナボコフ、そして2010年代まで、宝の山です。
theparisreview.org/interviews/#li…
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カルヴィーノの『見えない都市』が世界各地のアート魂に火をつけていることがよくわかる特集ページです(折々に英訳の本文つき)。有機的だったり無機質だったり、ポップだったり突き放すようだったり、ある種の無限がそこにあると言えそうです。
lithub.com/art-inspired-b…
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サミュエル・ベケットとアンドレ・ザ・ジャイアントに接点がありました、という奇妙な記事です。
exp.lore.com/post/523171842…
ベケットの小屋作りを手伝った男、実はアンドレの父親で、息子が大きすぎて学校のバスに乗れないと聞いたベケットがトラックで送迎してあげたという…。
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ロサンゼルスの路上に捨てられたソファの写真を撮り続けているアーティストのページ。ミランダ・ジュライやレイモンド・カーヴァーを連想する風景です。ソファが大型ゴミとして置いてあるだけなのに、持ち主の不在が逆に強烈なストーリー性を生んでいます。独特の中毒性あり。
instagram.com/sofasofla/
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数日前から話題になっている、中国の書店のデザインが天井にある鏡と階段の効果もあってエッシャーの騙し絵かインドの階段井戸のようになっているという記事。確かに忘れがたい空間で、人がどこからでも出入りして思い思いの時間の使い方で過ごせたら理想的です。
thisiscolossal.com/2019/05/infini…
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ニーチェが執筆活動後期、健康が悪化しつつあった頃に使用していたタイプライターの写真と、実際に打ち込んだ原稿のサンプルを見ることができます。
malling-hansen.org/friedrich-niet…
僕のイメージするタイプライターとはかなり違い、何かの武器のような見かけです。
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過去五年間のエディンバラの文芸フェスに参加した作家181人に調査したところ、63%が執筆中に登場人物の話す声が聞こえると回答したという記事。声が聞こえてきた、という話はデニス・ジョンソンやポール・オースターもしていました。翻訳者はどうなのか知りたくなります。
theguardian.com/books/2020/apr…
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人との接触を避ける“social distancing”が要請されている現在の状況下で、名作小説の有名な出だしもそれに合わせて書き換えてみようというユーモア満載企画。『ダロウェイ夫人』から『ギャツビー』、『地下室の手記』、『白鯨』など。最後を飾る『高慢と偏見』は見事の一言。
lithub.com/the-first-line…
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「人種差別主義者たちはいつも、自分たちが多数派なのだと人々に思わせようとする。けれども、かれらは絶対に多数派ではない」
---トニ・モリスン twitter.com/alexanderchee/…
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『クリスマス・キャロル』発表後にディケンズが20年以上各地で朗読していた際、元の文章を編集していた書き込み版が、このほどニューヨーク公立図書館で公開されているという記事。箇所によって口調を「謎めいて」「生き生きと」するという自分への指示も入っているそうです。
atlasobscura.com/articles/charl…
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ベネディクト・カンバーバッチ、BBCラジオのためにフランツ・カフカの『変身』(英訳)を朗読しています。6月中旬までは無料で音声を聞くことができます。冒頭の紹介〜インストの流れからして、昔ながらの番組作りのいい雰囲気です。
bbc.co.uk/programmes/b00…
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ドナルド・トランプ大統領三期目。メキシコとの泥沼戦争の末に、中学生も兵役に就ける制度が作られ、戦場でだけ手に入る「デストロモンGO」のキャラも導入され、それに釣られた少年兵は世界を転戦中。エトガル・ケレット、新作短編の英訳です。
buzzfeed.com/etgarkeret/arc…
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「危険を前にして、自分たちがどれほど弱く脆い存在だと思っていたとしても、私たちの周りには、さらに脆く、私たちの助けが絶対に必要な人々がいる。ウイルスによって、私たちはそのことに気がついたのです。」オルガ・トカルチュク、『ニューヨーカー』への寄稿より。
newyorker.com/books/page-tur…
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アメリカ合衆国では、五年前と比べて詩の読者が倍近くにまで回復しているそうです。国立芸術基金の調査によると、成人人口の11.7%(2800万人)が2017年に詩を読んだと回答したとのこと。女性やマイノリティの間での伸びが顕著で、SNSの影響も挙げられています。
npr.org/2018/06/08/618…
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クリスマスシーズンに向けて、アメリカ合衆国では本好きのためのギフト紹介が活発になっています。20ドル以下で買えるグッズのなかでは、発禁処分を受けた本のタイトルが印字されたマグ(熱い飲み物が入ると黒塗りが消える!)。人にあげるよりも自分が欲しい。
pastemagazine.com/articles/2017/…
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アメリカの図書館をパノラマ写真に収めた写真集から、8枚が紹介されています。ボルティモアからサンフランシスコまで、合衆国の図書館に対する思い入れというか執念がひしひしと伝わるものばかりです。
theguardian.com/books/gallery/…
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ジョージ・R・R・マーティンとJ・R・R・トールキンのラップバトル(もちろん架空)が公開されています(@ElectricLitより)。マーティン「あんたの展開は見え見え」トールキン「私からRRをパクったくせに」などてんこ盛り。
electricliterature.com/watch-george-r…