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「涼宮ハルヒの憂鬱」角川文庫さんに頂戴、読了。初版で読み、その後も読んでいるが、続刊の解説を引き受けたので第一冊から改めて読む。視点人物のキョンが実にいい奴だと再認識。ぼくが萌えたのは情報統合思念体が造った有機生命体対象のヒューマノイド・インターフェイス長門有希ですが(長い!)。
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アニメ「進撃の巨人」3期19話まで観了する。テレビアニメとして第一級の出来に違いない。絶体絶命の危機からついに地下室にたどり着くまで、アクションの冴えから、ためにためた狙撃術のドラマ、郷愁の想いを湛える画面。テレビシリーズだから可能な情報量をフル回転させて、視聴者を拉致してゆく。
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「プラネテス」観了する。あの台詞がとか、このカットがとか、そういうレベルではない。ハチマキとタナベに焦点を合わせつつ、壮大で深い主題を絵にした。脇役敵役まで行き届いた描写に、つい膝を前に進める。映画ではなく「テレビ」アニメの寸法を熟知したスタッフの、熱く凝縮された作品だと思う。
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今ごろ見たのかシリーズだね『鬼滅の刃 無限列車編』地上波でやっと見た。冗長ながらも緊迫感がつづき、泣かせの山場でヒット納得。テツとしては怪物化した列車なら、汽笛、制動器、トンネルなどでもっと遊んでほしかった。怒濤のCMに接して思うのは、鬼が視聴者に幸せな夢を見せてるんだってこと。
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『オッドタクシー』観了です。最終回、どんでん返しのキモの画面を目の当たりにして思わず「あ┄┄┄!」。一見トッ散らかっていたキャラを丁寧に処理したあげく、画竜点睛のラストに「┄┄┄┄ぬ!」ツイッターの方々が褒めるわけだね、見てよかった。みなさんそして旧知の磯貝さん、ありがとうです。
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アニメ「幼女戦記」観了する。「けものフレンズ」に並んで、ぼくの手に負えないと自覚したシリーズのひとつ。否定しているのではない、ラストで幼女の叫ぶ「神がいるならちぎってブタの餌にしてやる」に、ぼくも同感だから。ただし戦争に神も仏もない。勝ち戦のときだけなぜか神の恩寵があるらしいが。
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しばらくぶりで手塚先生の夢を見る。虫プロ三階の試写室(映画に興奮して立つとコブができる、屋根裏部屋です)でみんなと待っていたら、先生か駄々をこねながら丸山さん(「この世界┄┄」のプロデューサー)に連れられてきた。予定した企画が後回しにされたらしい。「次はキットですよ!」(つづく)
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米澤穂信さんが『黒牢城』で直木賞受賞されたと、今テレビのニュースで知ったところです。おめでとうございます。推理小説と歴史小説の鮮やかな合体、抑制され昇華された感動の深さを畏敬いたします。いっそうのご健筆を願ってやみません。
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アニメ「さらざんまい」を観了する。作家性がここまで露呈されればいっそ痛快で、土俵際押し倒されながらニヤニヤした。向かない人には向かない個性の発露。なんべん見てもお皿ミュージカルが快適なのは、思いつきではない映像素養が下地にあるからか。こんな作ばかりではテレビアニメは崩壊するけど。
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吾妻さんのこと、いとうさん三嶋さんたちとアンド・ナウの会食事の席上で、開田さんに聞いた。ぼくの知るマンガ史の1ページが音もなく閉じられた。拙作「アリスの国の殺人」ラスト、不動明や島村ジョーたちと駆けつけたやけくそ天使を思い出す。シュールえすえふロリ萌えを教えてくれた人、安らかに。
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ミステリの先輩加納一朗さんの訃報をお孫さんの山田幸彦氏から頂戴、弔意を表したが、遅まきながら先輩の業績にラノベの基礎を築いたことを挙げておきたい。朝日ソノラマ刊行60年代末からのサンヤングシリーズは、井上ひさし小林信彦梶原一騎光瀬龍辻真先たちが書いたが、加納作品が最多数であった。
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ウチの冷蔵庫が生涯を終えました。数日前から異音を 発していましたが、一昨日ついに、キッチンの白面の勇者は45年の戦跡を残して息絶え、ぼくを慌てさせました。昨日になり電器店から在庫を調達してホッ。内容は酒類とつまみばっかりですが。全然関係ないけど有権者のみなさん、投票は終えてる?
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アニメ「ロード・エルメロイ二世の事件簿」1から5まで見る。征服王と英雄王の激突は白眉だったが、ウェイバー少年が一編を背負う存在にまでなったとは。魔術世界のルールとムードに慣れるにつれ、時の伏流のうねりがズンと面白くなってきた。超論理のマジックミステリ、先の読めない展開を期待する。
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平成さようなら、令和いらっしゃい。
ぼくとほぼ同年の平成天皇さま、被災地だの沖縄だの全国行脚ほんとうにお疲れだったと思います。ありがとうございました、という言葉を「臣民」としてではなく、おなじ日本人として囁くことができるのが嬉しいです。
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(承前)町の牛丼屋で客引きの爺さんが本音を吐いていた。「もう一度戦争をやりたいな。俺はこの前の戦争でクーニャンを21人抱いたぜ」「若い学生士官は俺たちを好きにやらせて、自分は岩波文庫を読んでいた」 加害者の目で戦争を否定しなくては。昭和12年を舞台にした近作で、ぼくは軍国少年だった。
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アニメ『地球外少年少女』観了する。過剰なまでの情報量だが作者は折込みずみだろうと甘えて、かすみ眼と難聴初期にかまわず見入った。前半のデティルの楽しさ、後半の量子論的?宇宙観、遭難ものの深刻を排した適度なノリ、どこでもない場所の少年少女の対話。軽やかなのに質量みっしりの傑作と思う。
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