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『ゾンビランド・サガ』観了。最終回を二度見した。ライブシーンの流れるようなカメラワーク、手にした明かり(すみません、なんと呼ぶのですか)の揺れで客席の盛況を見せる、等々。ご縁がないはずのあの熱気に、ぼくが浸れたのは作品の出来がいいからだ。ゾンビたちと佐賀に喝采を送ります。
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あなた一票投じてきましたか? ぼくは期日前に投票してきました。籍は東京だけど、熱海のパソコン前に根を生やしてしまったので。でも国政選挙で棄権したことはありません。当然の権利を駆使しないと、世の中に文句をつける資格もないと思っています。
たかが一票、されど一票、ぼくの一票、だよね。
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拙作について呟き。近作『迷犬ルパン異世界に還る』は2月に脱稿したものの、「ルパン」を知る年代には「異世界」が通じず「異世界」になじむ層は「ルパン」を知らない、しかも作者の遊びすぎで(だって書きたかったもんね)、同人誌として冬コミに出展と変更しました。ルパン完結編もきっと出します。
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山本弘さんがツイッターで、震災直後のデマを検証している。わずかな時間差で露になるデマがなぜ跋扈して人心にアッピールするのか。ナンセンスと笑ってはいられない。関東大震災の、韓国人が井戸に毒をいれたというデマを、今なお信じている人もいる。明日にも天災人災が降りかかるだろうこのときに。
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(「ケムリクサ」つづきです)情報量が飛躍的に増すため、説明不足が視聴習慣の足を大きく引っ張る。それでもついて行かせたいなら、舞台や人物の魅力を更に磨く必要がある、なんて釈迦に説法ですね。流動食の多いテレビアニメでは歯ごたえがあるので、ぼくは見ます。視聴者を選ぶ作品には違いないが。
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「彼方のアストラ」観了する。原作もよかったが早くも中身を忘れていて,おかげで?アニメを十分愉しめた。制作スタッフがきっちり原作を消化・昇華したからだろう。軽い冒頭も視聴者層を狙い定めていたからか。ぼくは読み抜けなかった、残念。一カ所をぶち抜いてこそ、全方位の拍手が得られるんだね。
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「デビルマン」1・2話をまず観る。冒頭からドラマ全開、そうくるかこうきたかと思っていたら、サバトの凶悪な演出にズタズタにされた。こういう
スタッフなんですねえ。世界観とストーリーテリングとアニメの鋭利さを、お客さんはどう見るか、なンてこた知らないよ。楽しませてていただきましょう。
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報道されたようなので,熱海断水のご報告を少し。土砂崩れで送水管が破壊され、熱海の四割が断水、23日復旧予定。仕事部屋のマンションでは、ピロティに仮設トイレ5台と給水タンクを設置、近隣の方にも利用してもらう。食事は弁当になった。温泉は出るのにうめる水がなく、マリンスパへ送迎中です。
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高千穂.さん、高須さんのツィートを読んで知った。藤子A さんが亡くなられた。またひとりマンガの知人を失った。マンガ家で唯一、ぼくの脚本に出演してくれたひとだった(推理作家協会50周年記念文士劇『ぼくらの愛した二十面相』)。「ドーン!!」よ、さらば。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
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「どろろ」12回まで観了する。ばんもんの巻にいたって伏在したテーマが噴出、そのドラマの力感に心動かされた。対立と鼎立、こんな方向づけで劇構造に雪崩を打たせたのか、参ったな。その一歩を踏み出せなかっ昔を悔やむ。おまけに「テガミバチ」以前から好きだったマンガ家が、キャラデらしいもの。
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大学職員嬢のすすめで「ダーリン・イン・ザ・フランキス」を24話まで観了した。並の学園搭乗ロボ活劇より前進しており、好感を持って見終えたが、広大な背後設定が後出しジャンケンで、後半の説明調は辛い。「エヴァ」「蒼穹」では未知の深淵が深みを増していた。剰余あってこそドラマになると思う。
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記者会見が終わって情報解禁です。質問あり、「ツイッターでどう報告しますか?」こう報告しております。「ゾンビランド・サガ」の話をして、わかってもらえたのは嬉しかった。戦争からラノベの話題まで行ったり来たり、最高年齢の受賞者らしく喋らせていただきました。以上が質問のお答えです、ハイ。
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西村京太郎さんの訃報を朝日新聞からの電話で知った。一時期は西村さんの背中を見て、息を切らしていたっけな。長谷川伸賞でぼくがプレゼンターとして賞牌を差し上げたっけな。名探偵シリーズのショック、鉄道ミステリの大衆化。あまりに語るべきことの多い先輩であった。ご冥福をお祈り申し上げます。
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長期連載のマンガがいくつか、挨拶もなく消えてゆく気配に、人生晩年の悲哀を覚えていたら、「ブラック・ラグーン」が三年ぶりの単行本となった。10巻である。相変わらずの広江節、「話おぼえてますか編」最後のページはうけた。でも次巻まで三年かかると、ぼくは多分いないんですが。
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アニメをいくつか観了するうち、やはり印象にのこるのは「ガンダム 鉄血のオルフェンス」で、1期2期つづいて時間と人物と情報量の按配の巧みさに感服。いやそんなリクツではなく、鉄華団の行方とミカの迷いない行動に涙を注がされた。このスタッフらしい実力だが、伊藤悠のキャラもよくマッチした。
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藤田淑子さんの訃報を知る。芦辺さん角銅さんたちのツィートに接し、目がさめました。「一休さん」との長いおつきあい、声優さん動員の舞台「火の鳥」の朗々たる台詞回し、35年にわたってゴールデン街で紙上開業したバー「蟻巣」のママ近江由布子のモデル(勝手にそうきめていた)。どうか安らかに。
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もうすぐ落下するでしょう、今日が77年前であったなら。名古屋で兵器を作っていたぼくには、「新型爆弾」が数機の来襲(当時の報道による)で広島に相当の被害を与えたと知ったのみですが、原爆の惨禍を知る唯一の国の人なら、想像するべきでしょう。やがて立ちのぼるキノコ雲、現出する地獄絵図を。
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伊丹万作氏は『無法松の一生』の脚本家であり『赤西蛎太』『国士無双』の監督です。中学生のころのぼくが、師事したシナリオ研究十人会のおひとりでもあります。所持していた全集散逸のためご紹介できなかったのを、ありがとうございました。令和の今こそ玩味すべき言葉ではないでしょうか。 twitter.com/hibikoreyoshi/…
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『鬼滅の刃 遊廓編』10話まで見る。2話3話とつづくアクションを、クライマックスまで振りきった豪打に、一驚する。主役を孤立無援に突き落として、そこから逆襲させる。定石といいながら、お手本みたいに見せられては、頭をさげる他ない。乱舞する帯,延々つづく屋根瓦。視覚的にも冴えを見せた。
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アニメ「どろろ」観了。ライターのさがで自分ならこーするあーするとバイアスをかけて見てしまう。それを割り引いてほしいのだが、多宝丸関連はともあれ、影光について深いメスの跡をなるほどと見た。でもバデイものの終着駅として、どろろが女に変化する場面を、浅田キャラでタップリ見たかったです。