辻 真先(@mtsujiji)さんの人気ツイート(リツイート順)

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horikenさんに囁かれて思い出した。昔ゲームノベルというものを書かされた。でもぼくはゲーム脳に欠陥があるらしく、仕事部屋を松本に移したとたんの悪戦苦闘となった(確かおなじシリーズに山口雅也さんが登場した記憶がある) 。そんな愚作に格好をつけてくれたのが、モンキーさんの装画であったのだ。
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「シン・ゴジラ」再度見る。前立腺肥大と折り合いをつけ、第三形態鎌倉上陸はキャッチしたが、ラストとタイトルロールを見られず、糞っ。脳内の黄変には抵抗できん。膨大な情報量に押し潰されつつ、カット割カメラワークに特化して見入ったのは、もと演出家のサガか。会議と破壊の演出編集に降参した。
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丸山プロデューサーのお蔵出しで、竹宮恵子さん原作、ぼくがシナリオにして真崎守さんがが演出した作品ですが、当時としては画期的な(事実そう自覚した)性愛描写、少年愛表現など、42年後になっても(今だからこそ?)問題視されそうな映像美です。安彦さん、植田さんたちが顔を見せてくれました。
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伊藤計劃「虐殺器官」を読了。仕事で本格ミステリを優先する都度、気になっていたSFである。タイトルの意味を痛烈に理解した。凄いというのは簡単だが、思い返せばやっぱり凄い。内容に則した文章の技術。なんと勿体ない夭折か。生きててすみません。もうしばらく、下手糞だけど小説を書いてます。
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アニメ『チェンソーマン』1を見る。なかなかに凄まじい。『ドロヘドロ』『呪術廻戦』を凌ぐ偏執さは原作に忠実(『ルックバック』はまた次元が違うが)。出血量も圧倒的だがぼくは面白かった。視聴者を選ぶアニメだから、あなたの感想がぼくと違っても当たり前だ。「みんな違ってみんないい」のです。
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イーストプレス社から「アニメ大国の神様たち」を頂戴。中日新聞から東京新聞に籍を移した編者の三沢さんには、ぼくもマンガのコラムで長くお世話になった。これはそのころ三沢さんが手がけた、アニメ神のインタビュー集で(貧乏神か?)、一時代の創造神たちの肉声に接してほしい。中川右介さん監修。
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クリスティー賞受賞作が文庫化されて、どうやらぼくに作者からお声がかかったらしい。解説を書かせていただきました。カフカじゃないが、なぜか主人公は掃除機になったのです。そこからはじまる汗と涙のロードミステリ。このじれったくてスリリングな奇想にハラハラして、最後はスカッとしてください。
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アニメ「かくしごと」を観了。原作を読んだ後と思ったが間に合わないため、アニメの感想のみ。脇キャラまで丁寧に拾いあげ、しかも的のシンを貫いた最終回は充実していた。立体的構成演出(独善的造語です、失礼)が、久米田作品のエンタメ性を強調する。それにしても打切り誤解の回は身につまされた!
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「うしおととら」観了した。サンデーを読んだのが昔なのでアニメと照応できないけれど、アニメはアニメとして独立に見ればいいのだから、あのクライマックスの分厚さに感服した。絵も声もいい。白面の声なんて想像もできなかった。物語のパワーと技巧に押しまくられる快感は、観る者の特権である。
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『オッドタクシー』7話まで見た時点で自省する。長らくヒトを営業して既成概念が山積した。擬人化された動物マンガに接すると、ついイヌは忠実ブタは怠惰サルは狡猾と、『のらくろ』以来の先入観で対処するからダメだ。セイウチやアルパカみたいに白紙で見られればいいのに、感覚の鈍麻がじれったい。
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『水星の魔女』16話まで見る。ひたすらガチな構成でパーツを締め上げた剛構造を、ぼくみたいにヘタレな視聴者は息苦しく覚えることもある。免震建築みたいにどこかゆるみがあってこそ長丁場に耐えるアニメができると、わかったようなことをいいながら、でもやっぱり見続ける。スレッタ、がんばって。
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時間テーマのテレビドラマの嚆矢はぼくの『ふしぎな少年』だったと思う(のちの『時かけ』の脚本制作、担当部長みんな『ふしぎ』のクルーだが、ぼくはもうNHKにいなかった)。雑な造りのタイムパラドックスだったが、やがてこんな研ぎすまされた物語が収穫されたんだ。恥ずかしくも懐かしい日々よ。
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幾原邦彦「ユリ熊嵐」1・2を見る。カクゴはしていたがぶっ飛んだ怪設定。ペンギンがクマに代わった程度のものじゃない。進撃のクマですか、これは。ただし壁の内部は宝塚だ。螺旋階段を使った映像演出の冴えなど、悪酔いを用心しながら、酒を飲みつつ配信を楽しんでおります。
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アニメ「ヴィンランド・サガ」第一期24回を観了する。原作も優れているが、脚色演出作画にあたったスタッフも秀抜で、大船に乗った気分でした。最終回の終わって始まるドラマも見応えがあった。ぼくの知る範囲ではベスト級のテレビアニメだ。「バビロン」「サイコパス」は5話まで見た、またいずれ。
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「昭和元禄落語心中 助六ふたたび編」観了する。まずOPに感動した。死すら手玉にとる芸の艶冶。時代と時間を往還するドラマの難度が、演出の冴え声優の切磋という収穫につながった。ああアニオタがアニオトナになる季節かと感じつつ、でも「このすば」をニヤニヤ喜ぶぼくもまだいるんです、ヘェ。
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日本アニメーション協会(JAA)の知らせで、手塚プロの古徳さんが亡くなったと知りました。かつての手塚先生のマネージャーで著作権の窓口として、脚本家連盟のころからお世話になりました。ろくろくお目にかかっていないのに、電話の声はよく覚えています。あのころの知人がまたひとり減りました。
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藤田和日郎さん「黒博物館 ゴーストアンドレディ」上下読了する。濃密ないっときを堪能した。「うしおととら」以来のお家芸、クライマックスで持ち駒をフル回転させるこれでもか感、大長篇とはいえぬ二巻完結だが、字余りも端折りもない十全ぶり。胸のすく読後だった。キャラたちの輝きにひれ伏す。
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昨日、亡妻の一周忌で上京する。浄土真宗の住職による法要を終えた。久しぶりに蓮如上人の御文「朝に紅顔ありて夕べに白骨となれる身なり┄┄」を傾聴。小学二年のとき下の妹が一日で病死したとき、この名文に接し全文を諳じた。今にして思う。空襲に先んじて、ぼくの死生観はあの日に作られたらしい。
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アニメ『その着せ替え人形は恋をする』1・2を見た。予備知識なしで、はじめは頭師のお仕事アニメと思った。そうか、ここでコスプレ少女を出してボーイミーツガールか。納得、発見です。無心無邪気に遊んだ演出で通してください。薄汚れた噴飯ものになるのを踏みとどまり、日当たりのいい笑いをぜひ。
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秋田書店刊の「TVアニメ創作秘話」バビルさんから戴く。現場に立ち会った者として思うことが多く、歴史も伝説もこんな風に作られるのだな、という感懐。文章にのこすのは強いけど、書き手の文章力読み手の読解力によって結果の幅が出るのは自明と考え、思い込みを微調整しつつ歴史に対峙しなくては。
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アニメ『SPY × FAMILY』3・4を見る。ほぼ原作を追った筋立てだが、この作品に相応しい膨らませという点で、4の方が上か。受験に臨むサスペンスは笑ってしまうくらいの切迫感であり、ヘンダースン寮長の凄まじいオーバーアクトが絶品。肉弾戦以上に情報戦が痛快なのは、まことエレガントォォ!である。
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今月発売の拙作です。『昭和24年』の風早・大杉コンビが脚本演出したドラマに那珂一兵が美術として参加、ナマ放送の最中のスタジオで殺人事件が発生。『昭和12年』に顔を出した瑠璃子とタワシ刑事が絡みます。前作を未読でも大丈夫。謎の真相と、庶民が夢を見ていた時代のこの国をご想像ください。
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77年前の今、長崎は敬虔なクリスチャンもろともインフェルノの炎に焼かれています。それを「人類最後」の核爆弾の被害とするために、われわれはなにをすればいいのでしょう?
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「正解するカド」0・1話を観る。野崎まどのアニメシナリオは初めてかな? 小説はデビュー作から大半を読み、横紙破り、くせ球の認識だったが、これは大上段にふりかぶったファーストコンタクトテーマ。一辺が2キロの巨大立方体が空港に着地する。小松左京を思わせる発端だ。東映アニメ恐るべし。
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読売の川村さんから丁寧に取材してもらった。これで、ぼくのテレビ時代のミステリは出尽くした。NHKの川口元会長(歌番組でぼくの上司だった)曰く、「生放送は一期一会の潔さ」ナマで一人二役を演じた森繁さん、盲腸炎を押して出演したひとみちゃん、もう誰もいないのか。だがみんな熱かったなあ。