辻 真先(@mtsujiji)さんの人気ツイート(古い順)

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今日、敗戦の日。武田一義さん『ペリリュー外伝』1をバビルさんに頂戴、読了。ぼくが百万言を連ねるより、このマンガの方が雄弁に戦争の一断面を語るのです。どうか読んでみてください。わざとらしい泣かせの演出なんかないのに、キャラクターはとぼけた三頭身ばかりなのに、自然と涙が流れるのです。
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光瀬龍さんの原作を萩尾望都さんが高いレベルでマンガ化した『百億の昼と千億の夜』が完全版として出版された。ぼくはその昔「少年チャンピオン」で連載されたとき読んでいたが、一冊になった本作に接して、正しく金字塔だと思い知った。時間空間人間を超えたスケール!少年で少女の阿修羅王に萌える。
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津堅さん『日本アニメ史』を読む。この新書一冊の中に、下川凹天正岡憲三から片淵須直ネトフリまで詰まっている! アニメ100年の流れをドローンで空撮したみたいに明快だ。なお津堅さんがあとがきに付された宮脇さんとは、テツとしておつきあい戴いたけど、アニメの話をする機会がなかった、残念。
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読売の川村さんから丁寧に取材してもらった。これで、ぼくのテレビ時代のミステリは出尽くした。NHKの川口元会長(歌番組でぼくの上司だった)曰く、「生放送は一期一会の潔さ」ナマで一人二役を演じた森繁さん、盲腸炎を押して出演したひとみちゃん、もう誰もいないのか。だがみんな熱かったなあ。
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たぶんぼく最後の鉄道ミステリになるでしょう。やはりテツの評論家戸田さんの手を煩わせました。30年にわたって書いた短編集なので、以前に幕を下ろした瓜生慎たちも顔を見せています。最近の長編には出たけれど短編はこれ一作という怪人も。ぼく自身が懐かしく読みました。おお我ながらトシですね。
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石井いさみさんが亡くなった。『くたばれ!涙くん』は、スポーツ音痴のぼくはあまりお役に立たなかったが、「キング」の小林編集長から「エデンの東」みたいな青春ものを注文され、短期集中連載の枠をもらった。新宿西口が通路ではなく広場として機能して、若者が自作の詩集を売っていたあの時代です。
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石井さんのマンガについて注釈しておきます。あのころ原作路線に熱心だった講談社に対し、小学館はやや腰が引けていた。『くたばれ!!』は最初NHK児童番組の脚本家若林さんが書いて中途退場、ぼくにお鉢が回り、最後は佐々木守さんだったが、ぼくらは二人とも名前を出さずじまいだった。裏話です。
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アニメ『リコリコ』観了する。クライマックスの後にもうひとつ山場を作ると蛇足になりがちだが、これはよかった。千束と真島の銃撃と台詞の応酬。ただし弁解を一言。集音器が使いこなせず勘どころを聞き逃したかも。 型通りのやりとりなら脳内補聴ですむが、捻った会話だけにこれはぼくの自己責任だ。
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『リコリコ』、教えてくだすったみなさんに感謝。おかげで最終話、再視聴しました。(字幕機能なんてのもあるんですね)つまりはぼく、この番組を舐めていたようです。もう少し感性が若ければ、はじめの二三回で見当をつけたはずなのに、ちよっと悔しい。反省を自分の仕事に反映する時間不足も、残念。
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アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』プロローグと、第1話を見る。横綱相撲のダイナミズムで幕をあげ、お定まりの髪色違いのライバルを紹介した学園モノ──と思わせておいて、決闘の結果はとんでもない方向に話が進みそうだ。 端倪すべからざるストーリーテリング。久々のガンダム、楽しみです。
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アニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』を観了。キャラ、背景、筋立ては絵になっても、物語の大きな要素である「価値」をどう絵に噛み砕くのか。手強いシリーズでした。ファプタやヴェコなど役名も覚えきれないぼくに、あげつらう資格なしと自認。ただ言い添えるなら、「それでも面白かったです。」
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『ガンダム 水星の魔女』3まで見る。脚本演出の名にひかれて、しばらくぶりの『ガンダム』詣でだ。そうかSEEDからもう二十年たつのか。若い人たちにはガンダムはもはや古典かも知れず、それをどうほぐして若者に新鮮な魅力を伝えるのか見ものではある。まだ全体の構図を透かし見る段階だが、期待大。
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アニメ『チェンソーマン』1を見る。なかなかに凄まじい。『ドロヘドロ』『呪術廻戦』を凌ぐ偏執さは原作に忠実(『ルックバック』はまた次元が違うが)。出血量も圧倒的だがぼくは面白かった。視聴者を選ぶアニメだから、あなたの感想がぼくと違っても当たり前だ。「みんな違ってみんないい」のです。
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『羅小黒戦記』のテレビ版がアマゾンに流れたので早速1を見る。主役のキャラが印象的でしかもドラえもんの先例に漏れず真似て描きやすい。色彩は地味に落ちついているが、メリハリの効いた演出は巧緻だ。開発される森を、ああいうカット割で見せるのか。いったんアクティブな場面になると達者に動く!
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アニメ『うる星やつら』22年版1を見る。目に耳に,懐かしくも狂騒的であった。最初の『うる星』はお手伝い程度だったが、おかげで押井演出におつきあいできた。アラフォーアラフィーと共に令和の若い読者層を掴む戦術、どんな結果を招くのか。主演のみなさん、第一回ながら安定感があって流石です。
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『羅小黒戦記』3 を見る。ああ、これはあとをひくな、妖精とスマホが並立する世界観か。人間の都会に溶け込んだ花の妖精、疾走するメトロの車内で展開するファンタスティックな活劇。見る者の想像力を快く刺激してくれるし、主役のシャオヘイ描出に手間と時間をかけていて、アニメの魅力が全開。
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長いおつきあいの菅谷充さんから頂戴した。映像畑でありながら仕事の中身は文字なので、ノベライズには関心があり携わったここともあるけれど、コミカライズは盲点だった。消費者(子供たち)の皮膚にじかに触れ合う媒体であったこと、改めて思い知る。マンガ業界入り口であり、通過儀礼であったのだ。
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『メイドインアビス』(原作の方です)11巻まで読了する。この絵柄の三頭身キャラで、地底(ということを忘れてしまうが)でみんな滅びてゆく話は、原作とアニメ二本立てで読んでもよくわからない。なのに緊張の糸が切れず面白い。ぼくの既成の劇作法では手に負えず、結局トボトボついてゆきました。
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おかしいなあ。なぜ初刊のとき読まなかったんだろう。米澤さんの帯をみて、阿津川さの購入リストをみて、今ごろあわてて購読しました。精緻に積み上げられて綾なす時間。四次元ジグソーパズルの最後の一片が、カチリと音高く嵌まったときの痛快さ。SFを読み解く悦楽のひとときを過ごすことができた。
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時間テーマのテレビドラマの嚆矢はぼくの『ふしぎな少年』だったと思う(のちの『時かけ』の脚本制作、担当部長みんな『ふしぎ』のクルーだが、ぼくはもうNHKにいなかった)。雑な造りのタイムパラドックスだったが、やがてこんな研ぎすまされた物語が収穫されたんだ。恥ずかしくも懐かしい日々よ。
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中国アニメ『羅小黒戦記』5まで観了する。妖精アクションのスペクタクルぶり、颯爽としたスピード感が凄い。精妙な“間”が生彩を放つ白髪三千丈的大法螺、御家芸、ここに極まる。劇の演出としては、後段の惜別シーンに感じいった。肩ごしロングショットを投げこむ構図の奥行き、動かぬ絵の心理の動き。
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つるまいかだ『メダリスト』3まで読む。いや連載誌「アフタヌーン」は昔から購読していたが、本作の良さ力強さを認識したのは、実は今年になってから。いそぎ遡って読み直した。アイススケートの師弟の話だが、確実に進化したスポーツマンガ。先生と生徒が競って成長する新鮮な感動は近年の大収穫だ。
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大正時代の資料として伊田チヨ子『ベルと紫太郎』1を購読する。この作者の大正に関する蘊蓄を信頼してだが、人情四コマ漫画として面白いので、お買い得だった。浅草の芝居小屋で女優を勤めるベルと金満家の三男坊が、裏長屋で同居する話。背景に凌雲閣が聳えている。体験で書けた昭和と違うもんなあ。
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『シン・ウルトラマン』配信でやっと見た。視聴時間内に三回トイレへ行く始末で、これではシネコンの大画面を見るのは不可能だよね。それはさておき肝心の中身だが、視聴後「アレ?」というのが率直な感想。SFアクションのつもりでいたのに、嘘臭い人間愛の対話が山場とは。カタルシスさせてくれえ。
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『水星の魔女』7まで見る。教えてもらったネトフリで字幕つき。痒いところに手が届く感じです、ありがたい。ガンダム、それも学園舞台に企業戦略を導入するリアリティの演出。学園に決闘の挿話をいれるまでは、作り手だった昔を思い出し「なにくそ」と思ったが、こりゃあかん。手放しで興味津々です。