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伊藤計劃「虐殺器官」を読了。仕事で本格ミステリを優先する都度、気になっていたSFである。タイトルの意味を痛烈に理解した。凄いというのは簡単だが、思い返せばやっぱり凄い。内容に則した文章の技術。なんと勿体ない夭折か。生きててすみません。もうしばらく、下手糞だけど小説を書いてます。
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「進撃の巨人」15を読む。連載長篇はトーナメント的展開が多いが(やってみるとわかる。締め切りに追われる身としては、この構成がいちばんラク)、作者はそんな安易な道へ逃げない。螺旋状に主題を掘ってゆくから着地点が見えず、先へ先へと読者をひきずってゆく。アニメも実写も楽しみである。
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「楽園追放」を見る。ウェルメイドのSFCGアニメとして,広い客層にアッピールするだろう。SFとアニメが好きなぼくには、とても嬉しい。ツンデレ節の炸裂、板野サーカスを思い出すアクションと、理屈抜きで面白かった。わーい。
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「ドラえもん」3D長篇を見た。端正な出来ばえで、藤子さんも安心すると思う。ドラえもんの原点をきちんとなぞって、未来ののび太もしずかも、らしく出来上がっている。実はドラ泣きのコピーに心配した。「ナキ」の泣かせのカットに感心しただけにやりすぎないかと。見事にバランスがとれていた。
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ニコ動MMD杯選考のため、投稿された800本あまりのアニメを見る見る見る。まあね、全部見ていたら寿命が足りないので、自分の基準をつくってとびとびに見てるが、毎度おなじみにまざって、いいもの、真似できないものがあるから、目を放せない。わーっ、ドライアイがドライアイが!
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吉田秋生「海街diary」1から6まで大人買い。少女マンガを久しぶりに纏めて読んだ。是枝監督の実写化に期待する。と公的に申した上で私的につぶやく。 昼は戦闘機の部品を夜は芋を作り空襲で逃げまどった、ぼくの中学時代を返せ! ぼくのすずちゃんはどこにいたんだよお!誰だ、笑うのは。
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[予告] 今日は日本が負けた日です。どこと戦ったか、なんていいっこなし。中日新聞夕刊の文化欄に、中二だったぼくが名古屋で空襲を受けた話を書きました。ご縁のある方は読んでやってください。もう爆弾や焼夷弾と戦った体験のある人は、少なくなりましたから。
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「GODZILLA」見た。おお、ゴジラはついに神となったか。54年の第一作、リアルタイムで見たのはむろん、NHKテレビでPR番組(そんなことができたんです)に関わった者として、感慨がある。シリーズをよく研究しているし、ムートーとの戦いぶりもいい。チェレンコフ光の使い方に感服した。
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「サイボーグ009」完結編5冊を読了した。大長篇の始末をつけるには仕方ないが、終盤の設定解説が長いのは残念だった。テレヒアニメ第一期第二期に関係した者としては感慨しきり。1964年「少年キング」連載当初からの読者でもありました。
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サイボーグ009ファンクラブ会誌「パラライザー」を頂戴した。150号である。現在編集発行を務める木下さんの代になってから(26年前)でも、すでに100号。そして009誕生以来50年が経過している。継続は力なのだ。凄いといわざるを得ない。
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長期連載のマンガがいくつか、挨拶もなく消えてゆく気配に、人生晩年の悲哀を覚えていたら、「ブラック・ラグーン」が三年ぶりの単行本となった。10巻である。相変わらずの広江節、「話おぼえてますか編」最後のページはうけた。でも次巻まで三年かかると、ぼくは多分いないんですが。
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「キルラキル」観了した。最後まで高いカロリーを放出しなから、走り抜いた脚力。だがドラマの展開としては、王道のきわみであった。破綻を寸止めしながら、この完成度は見事である。
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「タイバニ」を見る。時間をかけただけに作画はていねい。だが犯人の正体がわかると、また敵討ちかヨと白けさせる。せっかくのコンビ再起動も、演出の盛り上がりにも水をさす。なんとか謎の深まりにひと工夫ほしかった。「男は度キョウ女は愛キョウ、ゲイは最キョウ」のセリフは受けた。