151
伊丹万作氏は『無法松の一生』の脚本家であり『赤西蛎太』『国士無双』の監督です。中学生のころのぼくが、師事したシナリオ研究十人会のおひとりでもあります。所持していた全集散逸のためご紹介できなかったのを、ありがとうございました。令和の今こそ玩味すべき言葉ではないでしょうか。 twitter.com/hibikoreyoshi/…
152
コミック「新九郎、奔る!」1を読了。ゆうきまさみ作品はしばらくぶり。時代は応仁の乱直前で、のちに北条早雲となる少年が主人公だ。説明だらけの展開なのに、退屈させないのは不思議である。作者の腕という他ない。「一休さん」の新右衛門が説明役に客演。オリジナル脚本家として、ちよっと嬉しい。
153
154
アニメ『オッドタクシー』4話まで見る。素晴らしい歪んだ創り方。歪んだ、とはぼくの物差しから見てであって、脚本も演出も引き出しをハミ出て、斬新。「田中革命」の回を視聴して、自分の感覚に埃が堆積したことを理解。テクは磨けてもセンスは磨けない。あらがうつもりはなく今後も粛々と見続ける。
155
156
誕生祝いの言葉をありがとうございます。お礼に便乗して近作のPRです。4月末に『ルパン三世(小説版)』上梓。40年以上昔の復刻に加筆、亡きモンキーさん・おおすみ監督・ぼくの鼎談も収録。5月『馬鹿みたいな話! 昭和36年のミステリ』8月『殺人の多い料理店』文庫化です。どうぞよろしく。
157
謹んで水木さんのご冥福を祈ります。「悪魔くん」「河童の三平」も書いたが、やはり「鬼太郎」だ。まだ題名が「墓場の鬼太郎」時代だった。スポンサーが気にいるよう、申し訳ないが第一話は話も妖怪もぼくのオリジナルだ。お化けと子供たちが墓地で野球をやる健康的?なアニメでした、ゲッゲッゲッ。
158
アニメ『SPY × FAMILY』3・4を見る。ほぼ原作を追った筋立てだが、この作品に相応しい膨らませという点で、4の方が上か。受験に臨むサスペンスは笑ってしまうくらいの切迫感であり、ヘンダースン寮長の凄まじいオーバーアクトが絶品。肉弾戦以上に情報戦が痛快なのは、まことエレガントォォ!である。
159
160
161
162
アニメ「ロード・エルメロイ二世の事件簿 魔眼蒐集列車」観了した。この世界観の知識もないまま、面白く見終えたのはなぜだろう、と考える。聖杯戦争の後遺症?は確かで、あのウェイバー君がねえ…と感慨にひたりつつ、新しい要素の学園、列車、魔術的推理に「程よく刺激」されたと結論したのだが…?
163
「映像研には手を出すな!」昨夜観了。例によって呑んでいたので、今日改めて見直してと思ったら、あっ。「映像研」に限ってストリーミングでなく、放映を見ていたんだ。というわけで記憶はヨレヨレなのだけど、湯浅演出がうまく舞台にマッチして、天馬空をゆく縦横無尽、唯我独尊だったのは確かです。
164
「けものフレンズ」観了。単純なアニメ視聴者として、なぜあの世界へ感情移入できたのかよくわからないのに、良かった!気がしている。カバンちゃんが鉄砲を誤射、サーバルちゃんが倒れる戯画を見たとき、ぎょっと胸が痛んだ。絵柄は今でも覚えており、ぼくは(ヒトは)けものの一員なのだと自覚した。
165
怪作「ゾンビランドサガ」を観了した。終盤の胸つき八丁で危うい気はしたが、記憶を取り戻したさくらの懊悩を通して、レギュラーゾンビを描き直す構成が巧みで,最後の舞台場面も実写ならお約束のカメラワークを、アニメでやってのけた(ぼくの無知かも知れないが)手間と金に感じいった。拍手を送る。
166
(「ケムリクサ」つづきです)情報量が飛躍的に増すため、説明不足が視聴習慣の足を大きく引っ張る。それでもついて行かせたいなら、舞台や人物の魅力を更に磨く必要がある、なんて釈迦に説法ですね。流動食の多いテレビアニメでは歯ごたえがあるので、ぼくは見ます。視聴者を選ぶ作品には違いないが。
167
168
「涼宮ハルヒの憂鬱」角川文庫さんに頂戴、読了。初版で読み、その後も読んでいるが、続刊の解説を引き受けたので第一冊から改めて読む。視点人物のキョンが実にいい奴だと再認識。ぼくが萌えたのは情報統合思念体が造った有機生命体対象のヒューマノイド・インターフェイス長門有希ですが(長い!)。
169
アニメ「ロード・エルメロイ二世の事件簿」1から5まで見る。征服王と英雄王の激突は白眉だったが、ウェイバー少年が一編を背負う存在にまでなったとは。魔術世界のルールとムードに慣れるにつれ、時の伏流のうねりがズンと面白くなってきた。超論理のマジックミステリ、先の読めない展開を期待する。
171
『チェンソーマン』12話まで観了する。『水星の魔女』11話まで見る。期せずして瀬古・大河内というアニメ脚本双璧(と勝手にぼくは思ってます)の作品を見て、2022年を終えることになった。『チェンソー』のタバコという小道具の使い方、『水星』のスレッタとミオリネの会話。うまいもんだな。
172
アニメ『竜とそばかすの姫』劇場に行けぬ身ゆえ、配信で見る。仮想空間は壮観だが、竜がどんな脅威かわからずドラマが絞りきれてない。DVの現場にすずが乗り込む山場も道具立て不足か。切符売り場と横断歩道の少年少女の演出が印象的なのはちと皮肉だ。『サマータイム』を越えるのは至難な業らしい。
173
174
175
山本弘さんがツイッターで、震災直後のデマを検証している。わずかな時間差で露になるデマがなぜ跋扈して人心にアッピールするのか。ナンセンスと笑ってはいられない。関東大震災の、韓国人が井戸に毒をいれたというデマを、今なお信じている人もいる。明日にも天災人災が降りかかるだろうこのときに。