326
花火大会でのこと
彼女「あのさ」
僕「?」
彼女「引かないでね?」
僕「何?」
彼女「実はこの前買ったクマのぬいぐるみ持ってきたの」
僕「!」
彼女「花火が入るように一緒に写真撮って!」
僕「お前そんなことするキャラだったの?!」
彼女「うん!そうだわよ!」
僕「そうだわよ?!」
327
祖母「猫背なのね」
彼女「はい」
祖母「歳取ったら私みたいに背中丸くなっちゃうわよ」
僕「そうだぞ」
彼女「じゃあ、背筋伸ばすけど良いのね?」
僕「何で俺に確認するの?」
彼女「彼が背低いから少しでも大きく見えるように背中丸めてあげてたら猫背が癖になっちゃったんです」
僕「えっ」
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僕の実家
彼女「ちょっと気疲れしたから公園までお散歩しよ?」
僕「そうだね」
公園
彼女「真面目に振る舞いすぎたから今から頭おかしいことしてバランス取る!水くれ!」
僕「はい」
彼女「喰らえ!ブーーッ!」
僕「汚ねぇ!何すんだよ!」
彼女「今の私はまさに水を得た魚だから!」
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彼女「寒い!」
僕「昼は暖かくなったけど夜はまだ寒いね」
彼女「もう無理!ストーブつけて!」
僕「うん」
彼女「とっとと春になってほしいよー!」
僕「えっ?どういうこと?」
彼女「何が?」
僕「とっとこハム太郎寒いよーって」
彼女「はあ?何言ってんの?お前の頭には春来てるな!」
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彼女「何でそんな離れて寝るの?もっとこっちおいでよ」
僕「お前がこっちおいで」
彼女「くっ付いて寝たいからこっち来てって言ってんの」
僕「だからお前がこっち来いって」
彼女「来るのはお前だよ!」(布団を体に巻き込む)
僕「寒い!布団入れて!」
彼女「ほら来た!いらっしゃい!」
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僕「お祖母ちゃんから連絡があって、親族が集まるから俺たちも来れたらおいでって」
彼女「えっ?!嫌!」
僕「何で?」
彼女「だって私まだ他人だし!お前の親族だけの席とか難易度高すぎる!一人で行ってきなよ!」
僕「でも、婚約者だからお前も一緒にって話なんだけど」
彼女「行きましょう!!」
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僕「蛇見よう」
彼女「あいつら気持ち悪いからいい」
僕「せっかく動物園に来たんだから全部見ようよ」
彼女「だから嫌だって!」
僕「早く行くぞ!」
彼女「私、蛇だけは無理だから絶対に飼わないって決めてるのに見てもしょうがないでしょ!」
僕「お前は動物園にペット探しに来たのかよ!」
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僕「あれ?」
彼女「どうしたの?」
僕「何で家の中に鳥の羽が落ちてるんだろう?」
彼女「バレた!」
僕「何?」
彼女「…ずっと隠してたんだけど、私たまに羽が生えてくるの!」
僕「は?」
彼女「実は私、天界から降りてきた天使だったの!」
僕「本当は野鳥食べたんだろ!」
彼女「食べるかよ!」
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彼女「…zzZ」
僕「1000数えた。起きろ」
彼女「…喉乾いた…水…」
僕「はい。こたつで寝るからだよ。ベッドで寝るぞ」
彼女「…一緒にこたつで寝よ…はい…これ譲ってあげるから…」
彼女が頭に敷いてたクッションをポンポン叩いてこたつで寝ようってあざとい勧誘してくる。負けそう。
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彼女母「あなた達結婚しないの?」
彼女「するよ!」
僕「します」
彼女母「もうすれば?紙切れ一枚よ?」
彼女「心配しないでも私が一番最初に子供を産んで、親戚中から可愛いって一番お金使ってもらうつもりだから大丈夫!お母さんもお金貯めておいてよ!」
彼女母「えっ」
僕「リアルです」
336
今日は彼女と一緒に衣替えをしました。春夏服を出しました。彼女はゲームをしてました。秋冬服を圧縮して片付けました。彼女はゲームをしてました。着ない服を捨てました。彼女はゲームをしてました。そんな彼女も今はゲームに疲れてソファーで寝てます。彼女の春はこれくらい穏やかで良いと思います。
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彼女「このルームウェア(20000円)着心地良さそう!」
僕「誕生日プレゼントに買ってあげようか?」
彼女「それなら私クタクタのスウェットが欲しい!」
僕「は?」
彼女「ユニクロのスウェット(2490円)買ってお前が5年くらい着込んでクタクタになったら頂戴!そっちの方が着たい!」
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僕「はぁ…」(溜息)
彼女「ぎゅっ!」(抱き付いてくる)
僕「…」
彼女「…」
僕「はぁ…」
彼女「ぎゅっ!」
僕「…何?」
彼女「さっきから溜息ついて幸せ逃してるから補充してあげてるだけだけど!」
僕「ふふっ」
彼女「笑った!私いい仕事したな?アイス買ってあげちゃう?」
僕「あげちゃう!」
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僕「ただいま」
彼女「お邪魔します」
祖父「すごい髪の色。外国人か。前に来た彼女はどうした?」
僕「同じ人」
祖父「別人だろ」
母「何言ってるの」
彼女「髪染める?!それとも外国人のふりする?!どっち?!助けて!」
僕「冗談に決まってるだろ」
彼女「アウェーのノリ分かんない!」
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ゴンッ!
彼女「痛っ!柱に顔面ぶつけた!」
僕「大丈夫?何でぶつかったの?」
彼女「目測を誤った!」
僕「は?」
彼女「クソ痛い」
僕「お前は脳の病気かもしれない」
彼女「お母さん!今の聞いた?酷くない?」
彼女母「あなたは脳の病気よ」
彼女「お前ら医者でもないのに適当言うな!」
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僕「俺の手帳型のiPhoneケースいる?使いにくいからやっぱり普通のケースにする」
彼女「いらない」
僕「あれ?同じの欲しがってたじゃん」
彼女「おそろになるならね!そのケースはお前が使ってるから価値があるだけで、それ自体には何の魅力もない!はっきり言ってクソいらん!」
僕「…」
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彼女「ただいま」
僕「遅かったね」
彼女「歯医者さん寄ってた」
僕「虫歯か」
彼女「夜泣きすると思うからそしたら優しくぎゅってしてあげてね」
僕「何で?」
彼女「痛み止めの薬が切れるから」
僕「薬飲めよ」
彼女「あっそ。分かった」
僕「うん」
彼女「お前ボコボコにするから先に薬飲んどけよ」
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おつかいで彼女の弟の服を買いに行きました
彼女「これどう?」
僕「子供服なんか買ったことないから分かんないって」
彼女「私もないから一緒に考えてよ!」
僕「ていうか、何かこれ夫婦感あるな」
彼女「分かる!私もそれ思った!夫婦ってこんな感じなんだね!全然違和感ない!しよう!結婚!」
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祖母「あら?彼女の洗濯物は見事に全部裏返しね」
彼女「やっべ」
僕「気緩んだな」
彼女「いつも注意されるんですけど何かもう癖で」
僕「そんないつもってわけじゃないよ」
祖母「別に良いじゃない!だらしないくらいの方が一緒にいて気が楽よ!」
彼女「そう!お祖母ちゃん良いこと言った!」
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彼女「ねえねえ。おねんねの時間だよ」
僕「まだそんな時間じゃないでしょ」
彼女「お前のじゃなくて私の」
僕「はいはい。おやすみ」
彼女「もー!違うでしょ!私がおねんねの時間ってことは、お前は私を寝かしつける時間ってことでしょ!そんなんじゃお前の愛情を知らない彼女に育っちゃうよ!」