751
彼女「私の秘密知りたい?」
僕「ううん」
彼女「あのね」
僕「無視かよ」
彼女「仕事行く途中に自転車で転けて頭を強打したから脳神経外科でMRI受けてきたけど特に何ともなかった!」
僕「えっ?!」
彼女「心配かけるし大丈夫って確認してから話そうと思って!」
僕「もっと早く言えよ!」
752
僕「何で自転車で転けたの?」
彼女「頭打ったせいか記憶にない。でも、MRIで異常なかったし、医者もそのときの記憶は戻らないと思うけど大丈夫って言ってたから心配しないで」
僕「えっ…」
彼女「お前、彼氏。私、彼女。それだけ覚えてれば特に問題なくない?」
僕「かっこいい!抱いて!」
753
彼女「服買いたい!出る準備して!」
僕「頭ケガしたんだから大人しくして」
彼女「でも、医者が大丈夫って!」
僕「ダメ。行かない。行くな」
彼女「過保護すぎ!休みなんだから出かけよ!お前に求めてるのは保護じゃなくて愛なの!」
僕「出かけないのは愛だろ」
彼女「ヒュー!やるじゃん!」
754
彼女「ドーナツ買ってきて」
僕「面倒だから嫌」
彼女「じゃあ、頭ケガしたばかりだけど私がウロチョロするしかないな?医者は大丈夫って言ってたけど心配だな?ん?」
僕「我慢しろ」
彼女「聞いて。ドーナツ食べたいのには理由があるの」
僕「?」
彼女「糖分は…脳に良い!」
僕「それ違う」
755
僕「ちぎりパン食べたい」
彼女「今から作れってこと?材料あるんだし自分で作りなよ」
僕「お前が作ったのが食べたい。本当に美味しい。俺もあんなパンが作れたらって本当に思う。憧れだ。マジで尊敬してる」
彼女「なら私に追いつけるように今から努力しろよ。できたら私も食べる」
僕「あれ?」
756
彼女「またアレルギー出だした」
僕「ずっとだよね」
彼女「お前と同棲しだしてからだよ」
僕「俺がアレルギーの原因説」
彼女「男アレルギーとか」
僕「お父さんや弟もアウトじゃん」
彼女「身内はセーフ」
僕「俺どうしよう」
彼女「分かんない奴だな!結婚して身内になれって言ってんの!」
757
彼女「いつになったらベッドに来るの?もうずっと待ってるんだけど!」
僕「先に寝てて良いんだよ?何で一人で寝ないの?」
彼女「そんなの知らないよ!ずっと一緒に寝てるからじゃないの!私のこと一人で寝れないようにしたくせに、一緒に寝ないとか何なの?本当にそういうのクソ迷惑なんだけど!」
758
彼女「出るね」
僕「本当に一人で出るの?」
彼女「うん」
僕「待って!俺を一人にしないで!」
彼女「もう電車来るのに面倒臭い遊び始まった」
僕「寂しい!」
彼女「大丈夫」
僕「行かないで!」
彼女「(胸を親指で刺して)お前と私はここが繋がってる!」
僕「は?」
彼女「じゃあな!」
759
彼女「髪染めたんだけどどう?」
僕「染めた?」
彼女「この部分とかよく分かる」
僕「?」
彼女「マジか…。まあ、いいや。こういうの自己満なとこあるし」
僕「そうだね」
彼女「そうだねじゃなくて可愛いとか何か適当に褒めてよ!そしたら救われるの!お前しか私のこと救えないの!救えよ!」
760
彼女「はぁ…これ見て…毎日ちゃんと日焼け止め塗ってるのにこんな焼けてる…辛い…死にたい」
僕「おいおい、元気出せよ」
彼女「でも、今私が死んでも、私の死を悲しむお前の泣き顔を見ないで済むことくらいしか良いことないからやっぱり死なない!150歳まで生きる!元気!」
僕「元気だなー」
761
彼女と散歩中の出来事
彼女「大きな入道雲!クソ良い天気!」
僕「うん」
彼女「真っ赤なトマト!美味しそう!」
僕「うん」
彼女「干からびたミミズの死体!かわいそう!」
僕「うえっ…」
彼女「夏だーーーーー!!!」
763
僕「ただいま」
彼女「久しぶり!」
僕「は?」
彼女「織姫と彦星ごっこだから年に一度のテンションでね!」
僕「…」
彼女「はい!」
僕「ウェイ!ウェーイ!織姫ちゃんマジ久しぶりー!元気してたー?」
彼女「しばらく会わないうちに変わっちゃったね…もう無理…出て行って!」
僕「えっ」
764
彼女「織姫と彦星も年に一度しか会えないとかよく我慢できるよね」
僕「もし自分が織姫なら別れる?」
彼女「天の川を泳いで毎日会いに行く!」
僕「調べてみたら川幅が約14.4光年、136兆kmだってさ」
彼女「小学生の頃で数kmは泳げたし今ならそれくらいは泳げると思う!」
僕「えっ」
765
彼女「カラオケ上手くなったよね」
僕「心にもないことって分かってるのに嬉しいのが悔しい」
彼女「本当だよ!初めて一緒に行ったときは困ったなー!音痴じゃないリアルな下手くそさ!リアクションに困るやつ!ネタにできないやつ!それと比べたら今はましになったよ!」
僕「ありがとよ!クソ!」
766
彼女「私もスシローのキッズカード欲しい!スタンプ集めておもちゃ貰いたい!」
僕「無理でしょ」
彼女「玉子とかコーンとか子供向けのいっぱい食べたけどダメ?」
僕「ダメ」
彼女「私、精神年齢6歳だよ?おつむも子供並みだよ?」
僕「ダメ」
彼女「じゃあ、子供産むから結婚して!」
僕「」
767
彼女「胎児に音楽を聴かせると良いらしいから、私が妊娠したら常にスピーカーを抱えてB’zとかマリリン・マンソンとかロックを聴かせる!そしたらロックな子が産まれると思うんだよね!産声はマザーファッカー!みたいな!」
僕「あの…俺としては母子ともに健康が望ましいんだけど…」
768
彼女「アイス買ってきて!」
僕「嫌」
彼女「待って!結論出すの早い!ちゃんと熟考して!」
僕「…嫌だ」
彼女「買ってきてくれたら私喜ぶよ!満面の笑み見せるよ!だから、よーく考えてみて!はい!」
僕「……よし!やっぱり嫌だ!」
彼女「じゃあ、行く気になるまでずっと考えて!」
僕「」
769
彼女「アイス…」
僕「買ってきてやるよ」
彼女「ありがとう!はい、100円!」
僕「ガリガリくん?」
彼女「ハーゲンダッツ」
僕「簡単な算数の問題な。300円のハーゲンダッツを1個買いに行きました。100円で買えますか?」
彼女「お前が200円出せば買える!」
僕「サイコパスか」
770
彼女「まだ?」
僕「?」
彼女「私もう眠いよ」
僕「おやすみ」
彼女「お前も一緒に寝るの」
僕「ちょい待ち」
彼女「あー。ストレスの上昇やばい。マッハ。振り切りそう」
僕「…」
彼女「限界超えた」
僕「…」
彼女「もう処理が追い付かない」
僕「…」
彼女「泣くね」
僕「ええっ…」
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彼女「こっち来て」
僕「?」
彼女「こうやって親しい人に体をゆっくり撫でてもらうと癒しホルモンが出てリラックスできるんだって。どう?」
僕「良いね」
彼女「私にもして」
僕「もっとやって」
彼女「やってくれたらやる」
僕「よし」
彼女「あー…これは素晴らしいな…zzZ」
僕「…」
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彼女「カピバラ?!…あ、バラカルビか!ビックリ!」
僕「頭おかしい」
彼女「自転車で転けてMRIした時に私の頭は正常って脳神経外科の先生に診断されたから!素人が適当なこと言うな!」
僕「確かに」
彼女「私の頭がおかしいって感じるなら、それはお前の頭がおかしいからだ!」
僕「えっ」
774
彼女「仔羊にラムってふりがな付いてるんだけど、ラムって仔羊の肉のことなの?」
僕「うん」
彼女「羊全般の肉のことだと思ってた。じゃあ、羊の肉は何ていうの?ラマ?」
僕「え…何だっけ…バカと喋ってると調子狂うな」
彼女「頭おかしいくせに人のことバカにすんなよ!頭おかしいんだから!」
775
僕「スプレーでゴキブリ殺したんだけど触れないから捨てて」
彼女「何で触れないの?」
僕「動いたら怖い」
彼女「死体は動かないよ?」
僕「うるさい早くしろ」
彼女「…お前はバカか?私はこいつをお前の顔面目掛けて放り投げることができるんだぞ?言葉には気を付けろよ」
僕「ごめんなさい」