126
彼女「そこの角を曲がった先に動物園あるよ」
僕「へぇ」
彼女「通ったなあ。懐かしい」
僕「好きだもんね。どんな感じのとこなのか見たい。寄っても良い?」
彼女「うん」
僕「どこ?」
彼女「目の前にあるじゃん」
僕「…?建物しかないよ?」
彼女「動物園って私の通った高校のことだけど」
127
僕「やらないといけないことあるから今日は先に寝てて」
彼女「嫌!一緒に寝る!」
僕「まあ、そう言わずに寝室を見てみな」
彼女「…!お前の枕でクマさん(ぬいぐるみ)が寝てる!可愛い!粋な計らい!」
僕「だろ!今日はあいつと一緒に寝てあげて!」
彼女「じゃあ、3人で寝る!」
僕「…」
129
彼女「行ってきます」
-1分後-
彼女「ただいま」
僕「忘れ物?」
彼女「お尻濡れた。着替える」
僕「雨?」
彼女「止んでる」
僕「何?漏らした?」
彼女「完全に油断してた」
僕「油断してて漏らしたの?」
彼女「違う!自転車に乗ったら水がじゅわって!サドルが高野豆腐になってた!」
130
彼女「久々に良い天気だからスタバでコーヒー買ってお散歩しよ!」
僕「良いね」
彼女「お前と一緒にこうやってのんびり休みの日を過ごしてると思うんだよね!」
僕「何を?」
彼女「お前は私と付き合って本当に良かったなって!!」
僕「ふふっ」
彼女「何で笑うの?!」
僕「当たってるからかな」
131
彼女「夏フェスって楽しい?元カノと行ったことあるよね?」
僕「俺は彼女とか今までいたことなかったから分かんないっす」
彼女「いらねぇ配慮すんな」
僕「すごい楽しいよ」
彼女「ふーん」
僕「え、何?」
彼女「行ったの1回だけ?」
僕「うん」
彼女「とりあえず私と2回は行こうか」
僕「ふっ」
132
彼女「ねえねえ」
僕「何?」
彼女「呼んだだけだよー」
僕「うん」
彼女「ねえねえ」
僕「何?」
彼女「呼んだだけだよー!ねえ?うざい?ねえ?うざいー?」
僕「別にうざくはない」
彼女「すごいなー!私が同じことされたらうざいと思うよ!私って愛されてるっふぅー!」
僕「うっぜ!」
134
僕「シャワー浴びたい」
彼女「病み上がりなんだからまだダメ」
僕「浴びたい」
彼女「じゃあ、上がったらすぐ寝る?」
僕「それは約束できない」
彼女「何でだよ!そこは約束してくれないと許可できないでしょ!」
僕「そうだね」
彼女「約束できる?」
僕「できない」
彼女「偏差値2かよ」
135
僕「お待たせ」
彼女「遅い。先に寝るとこだったよ」
僕「…あれ?これ枕の高さが違う。お前、俺の使ってるよ」
彼女「分かってる」
僕「俺の方が合う?」
彼女「ううん。返す。どうせ待っててもお前遅くなるだろうし、多分寝ちゃうと思ったからお前の匂いのついた枕で寝ようって作戦だっただけ」
136
祖母「結婚はいつくらいにとかはあるの?」
彼女「私は今すぐにでも!」
僕「今すぐってわけには」
祖母「良い子よ?」
彼女「良い子だよ!」
僕「うん」
祖母「こんな良い子早く結婚しないと逃げられるわよ」
彼女「逃げはしませんよ!」
祖母「ほら、良い子!」
彼女「ほら、良い子!」
137
彼女「私の眼鏡どこ?」
僕「洗濯かご」
彼女「本当だ!あった!ありがと!」
僕「前から言ってるけど置き場所をちゃんと決めろ」
彼女「でも、お前に聞けばすぐに教えてくれるし!」
僕「俺がいないときどうすんの」
彼女「うーん」
僕「でしょ」
彼女「じゃあ、ずっと側にいる!離れない!」
138
僕「あれ?」
彼女「どうしたの?」
僕「何で家の中に鳥の羽が落ちてるんだろう?」
彼女「バレた!」
僕「何?」
彼女「…ずっと隠してたんだけど、私たまに羽が生えてくるの!」
僕「は?」
彼女「実は私、天界から降りてきた天使だったの!」
僕「本当は野鳥食べたんだろ!」
彼女「食べるかよ!」
139
彼女「自転車のパンク直して」
僕「自分でやれ」
彼女「一人じゃ無理」
僕「側で見ててやる」
彼女「じゃあ、私が側で見てるから直して」
僕「ふざけんな」
彼女「本当に無理だって!私ができることなんてこれくらいだよ!」
僕「?」
彼女「ぎゅっ」
僕「…」
彼女「な?」
僕「やるよ!」
141
夜中に寒さで目を覚ますと、寝相の悪い彼女が布団を独り占めしていた。このままでは眠れないので、彼女に掛かってる布団を引っ張ってバサバサと直していたら、彼女に「寒い!布団をバサバサと寝ぼけるのも大概にしろ!お前は人だよ!羽ばたこうとするな!寝ろ!」って言われた。寝ぼけてるのはお前だ。
142
僕「ちょっとこれ見て」
彼女「何?」
僕「占いなんだけどさ」
彼女「は?」
僕「俺の9月の運勢悪いらしい」
彼女「興味ないから見ない」
僕「見てよ!」
彼女「お前の運勢なんか私次第なんだから、そんなの気にするんなら私のことを気にしてもっと大切にした方が良いよ!」
僕「なるほど!」
143
僕「!」
彼女「おはよう」
僕「…すごい嫌な夢見た」
彼女「どんな?」
僕「あー。ダメだ。今日はもうテンション上がらない…」
彼女「何?すごいもったいぶるじゃん!早く教えてよ!」
僕「お前に浮気された」
彼女「ふざけんな!私に何てことさせてんだよ!胸糞悪い夢見てんじゃねー!」
144
彼女「ちょちょ!聞いて!」
僕「…」
彼女「もしもし?おーい?」
僕「テンション低いの分かるだろ?静かにして」
彼女「だっから喋りかけてんだー!」
僕「…」
彼女「こりゃ深刻だ。私どうしたら良い?なまちち揉む?」
僕「……クソッ!ちょっとテンション上がっちゃったよw」
彼女「バカだねーw」
145
僕「このTシャツ可愛くない?」
彼女「可愛い!」
僕「買えば?」
彼女「買わないけど!」
僕「…」
彼女「私がこれ着てデートしたらお前楽しいだろうね!」
僕「…」
彼女「お前はもっと自分の気持ちに素直になった方が良い!買ってあげようか迷ってんだろ?買えよ!金の力で叶えちゃえよ!」
146
彼女「…zzZ」
僕「そろそろ起きよう?」
彼女「…起きてるよ」
僕「寝てたよ」
彼女「お前が隣にいると安心していつまでも寝ちゃうんだよね。寝ないなんて私には無理。抗えない。この状況で起きれる奴はお前のことが嫌いな奴だけだよ。私は好きだから寝る」
僕「…」
彼女「…zzZ」
147
彼女「今日転んでさ…当たりどこが悪かったのか肩が痛くて…」
僕「大丈夫?」
彼女「私からぎゅってするの無理だから治るまでは雰囲気を察してお前からぎゅってしてくるように」
僕「分かった」
彼女「分かってない!!」
僕「いや、分かったって!」
彼女「じゃあ、今だろうが!!!」
僕「ハッ!」
148
僕「ただいま」
彼女「おかえり」
僕「暑い…汗やばい…」
彼女「そろそろ帰る頃かなって思って冷凍庫にビール入れておいたよ!凍る前に飲みな!」
僕「えっ?!マジ?ありがとう!」
彼女「私偉いな?褒めて!」
僕「よくやった!」
彼女「…」
僕「…」
彼女「は?そんだけ?頭撫でろや!」
149
彼女「肩マッサージして」
僕「え、面倒。嫌」
彼女「お願い」
僕「嫌」
彼女「お願い」
僕「嫌」
彼女「お願い」
僕「嫌って言ってるんだから引いて」
彼女「お願い」
僕「嫌」
彼女「お願い」
僕「お願いだから引いてって」
彼女「嫌」
僕「お願い」
彼女「嫌」
僕「おかしい…立場が逆転してる…」
150
彼女「いつになったらベッドに来るの?もうずっと待ってるんだけど!」
僕「先に寝てて良いんだよ?何で一人で寝ないの?」
彼女「そんなの知らないよ!ずっと一緒に寝てるからじゃないの!私のこと一人で寝れないようにしたくせに、一緒に寝ないとか何なの?本当にそういうのクソ迷惑なんだけど!」