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感染リスクが高い人から順番に行き渡るはずだったワクチンにしても、誰かの号令でいつしか大企業や大学に所属する人が優先され、一般の予約も情報と時間のある人が有利な早い者勝ち。
取り残され右往左往するのはいつも、自力で情報収集も電話連絡もできないような、社会的弱者と呼ばれる人たちだ。
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どんなに元気な人の心でも、休まず突っ走り続けていればいつかはガス欠に陥ってしまう。ずっと走り続けることを強いる社会も問題だが社会はそう簡単には変わらない。忙しい中でもできる息抜きや気分転換を見つける、趣味を楽しむ、休養日を作るなど、できるだけ自分自身のエコドライブを心がけたい。
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社会の中で生きていればいろんな人やものに自分の行動や予定が縛られるもの。でもどんなに縛られても心の自由は完全にはなくならない。多忙な中でも工夫し、短時間でも上手に趣味や気分転換を楽しむ人もいる。不自由な中の最大限の自由を追求したい。心を縛る犯人は他の誰でもない、自分自身なのかも。
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何かに対処する時、ネガティブなのもあまりにポジティブなのもよくない。視野を広げ客観的、現実的に考えて行動できるかどうかが問われる。心にふと自然に浮かんでくる考えに対し、本当にそれでよいのか、それとは違った考えがないのか常に自問自答する癖をつけるだけでも随分と変わってくるはずだ。
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世の中の出来事や他者の言動に対し、誰もがいつでもどこにいても意見や感想を表明できる時代。居酒屋談義や井戸端会議と違い、それらは瞬時に世界中に拡散しうる。感情的、短絡的であれば特に。軽率な一言が思わぬ形で誰かを傷つけたり自身に跳ね返ってこないよう、発信の前に一瞬想像力を働かせたい。
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逃げてさえしまえば、あなたを笑い責めた人はあなたのことなどすぐに忘れる。そして逃げたあなたを咎めず理解し受け止め、これからのことをともに考えてくれる人は必ずいる。逃げることで一時的には余計惨めな気持ちになるかもしれないが、生きてさえいればその先に居場所はあり可能性や希望は広がる。
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権威や専門家と呼ばれる人が言うことでも常に自分にとって正しいとは限らない。二人の専門家が正反対のことを言うことだってある。混乱の時、誰を信じるかで私たちの未来は大きく変わり得る。たった一人の専門家の大きく歯切れのよい一言に飛びつかず、広い視野でじっくり冷静に吟味し考えていきたい。
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小さな画面の中の、実は自身に合わせてカスタマイズされた情報のみを鵜呑みにし、極めて狭い視野で謳われた他者の「正しさ」など押しつけられる必要はない。自ら直接手間をかけ入手した情報が最も信頼に値する。無責任な外野の声ばかり気にせず、自分の頭でよく考え自分なりの「正しさ」を追求したい。
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皆が目に見えない共通の難敵と向き合わねばならない今、その過程で様々なストレス源が増え、ついついそれらの方とまともに向き合ってしまって、消耗したり疲弊したりしている人も多い。しょうもない敵を増やさないためにも、今はできるだけややこしさ、面倒臭さを排し、シンプルな暮らしを心がけたい。
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大阪の心療内科クリニックの放火事件。狭い雑居ビル、エレベーターを出たクリニックの入口付近で火を放たれ、奥に逃れた患者やスタッフが逃げ場を失いCO中毒で犠牲になったという。自らの回復を目指し、あるいは他者の回復を願って尽くした方々の無念さを思うと言葉もない。心よりご冥福をお祈りする。
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憧れていた景色が実際そこへ行くと思ったほどでもなかったということはよくある。同じように昔夢見ていた未来も、いざ現実になってみるとガッカリということも多い。大人になるとはきっとそういうもの。でもそこに辿り着いて初めて見えてくる本当の憧れの景色が、今歩く先に広がっているかもしれない。
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タイムラインにどんなカッコいいことを呟いたかよりも、実際に何をして、どれだけ汗をかいたかの方がずっと大事。皆に自慢できることでなくても、地味な目立たないことでも、一見カッコ悪そうに思えても、明日もそれぞれの役割や持ち場の中で、いい汗をかこう。その姿こそがきっと、一番カッコいい!
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何かが劇的に変わることなどそうはなくて、毎日同じ繰り返し、堂々巡りと感じることの方がずっと多い。だが同じようなことでも経験を重ねる度に反省したり学習したり、少しずつ修正、バージョンアップされていくはず。明日も結果がどうあれ目の前のことに集中し、自身のバージョンアップを目指したい。
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一人の小さな人間ができることも、伝えられることも限られる。急にそれらを増やすことも難しい。逆にちょっとした一言や態度で誤解を招いたりうまく真意が伝わらなくなることもある。それでも愚直にやるべきことをやり続け、メッセージを伝え続けるしかない。明日も明後日も大切な人の笑顔のために。
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大勢の人ごみの中に身を置くと、自分自身の輝きが霞んで、いかに弱く微かに感じられることか。だがそんなあなたの輝きが、これまで他の誰かに希望を与え、道標になってきた。そのことを忘れないために、時には賑やかな雑踏を離れてひとり自分と向き合い、ほのかで優しい輝きをありのままに見つめたい。
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バランスのとれたものの見方、考え方は、誰かのため役立ちたいと願う人にとっては本当に大切。だが「結論ありき」の狭く偏った見方しかできず、それを不特定多数が目にする場でわざわざ披瀝してしまう者も多い。大切な人をミスリードしたり傷つけたりしないよう、何事にも広い視野、俯瞰を心がけたい。
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自身にとって不都合な現実はつい否認したり過小評価したりしがち。生活や健康に直結する問題ならばなおのこと。だが現実から目をそらし見て見ぬ振りをすることが解決の先送りや不適切な対処行動に繋がり、その間多くのものが失われかねない。現実を否認せず直視することこそがそこを乗り越える第一歩。
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人は多様な側面を持つ。周囲や世間の物事に様々な考えを持ち、それらはしばしば一貫していなかったり是々非々だったりする。そんな人の多様性に対する想像力の欠片もなく、一つの視点のみからいとも簡単に他者をカテゴリ分けし、無用な緊張や争いや差別を煽りたがる者が実に多い。立場や地位を問わず。
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