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宇宙やこの星の歴史に比べたら、人ひとりの人生なんてほんの一瞬。その一瞬にどれだけ多くの出来事が詰めこまれていることか。あまりに目まぐるしいから時々疲れてしまうのも無理もない。たまに何もできなかった日があったとしても気にせずに。それはきっとあなたにとって必要な休息の時なのだから。
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日々葛藤の中にいて、悔し涙を流し、自分は何の役に立っているのか自問する人へ。あなたは人生の課題と真摯に向き合い、戦っている。思考停止や逃避の末にただ長いものに巻かれ、弱者を見下し、時に陰湿に攻撃して独り満足するような者よりずっとよい。人生は甘くない。だからこそ生き抜く価値がある。
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バランスのとれたものの見方、考え方は、誰かのため役立ちたいと願う人にとっては本当に大切。だが「結論ありき」の狭く偏った見方しかできず、それを不特定多数が目にする場でわざわざ披瀝してしまう者も多い。大切な人をミスリードしたり傷つけたりしないよう、何事にも広い視野、俯瞰を心がけたい。
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たとえ地味で目立たなくても、大勢に賞賛されなくても、周りからあれこれ雑音が聞こえてきても、今日までやってきたようにまた明日も、自分が正しいと信じる小さなことをコツコツ一生懸命やっていこう。大切な誰かの笑顔のために、この星の未来のために、そして何より、あなた自身のこれからのために。
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人と人との間に勝手にいろんな線を引いては、線の向こうの人をこき下ろしたり時には汚く罵り合ったり、そんなことに日々多大な労力を費やす人が多い。その間自身の大事な人生の課題は見て見ぬ振り。どんな線からも自由になって自分と真摯に向き合う人が増えれば、もっと生きやすい世の中になるのかも。
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外に敵を作り執拗に非難することは、自身が直面すべき課題を否認しそこから目をそらしそらさせる格好の手段となる。自身に不都合な現実でも真摯に向き合い、他者の声にも耳を傾け謙虚にに解決を目指すより、誰かのせいにして罵り続けている方が楽。だが本当に大切なことはその間置き去りにされ続ける。
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幸せはその形が決まっているわけでも、それが何であるのか具体的に定義があるわけでもない。だから見方、感じ方一つで何気ない日常も小さな幸せに変わりうる。願っても自分の状況がすぐ劇的に好転することなどそうはない。であれば、日々の暮らしや見慣れた景色の中の小さな幸せを探し拾っていきたい。
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「大切な誰かのため」に行動している時、実は本当に一番大切なのは「誰かのため」を演じる自分自身かもしれない。自分の人生と向き合う作業は苦しくて簡単に割り切れないことも多いけれど、それでも時々道を外れたり転んだりしながらも自分の足で不器用に生きる姿を、大切な誰かはきっと見守っている。
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今日何かがうまくいかなかったら、それが明日も明後日も続くのではないかと心配してしまうが、明日はうまくいくかもしれないしうまくいかないかもしれない。それ以上でもそれ以下でもない。実際そうなるかどうかわからないことを心配するより、明日うまくいくための方法をいくつも考え準備していこう。
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自分はダメだ、何もできないと思いこむ人は多いが、周囲の人も同じように思っているかどうかはわからない。自分と他者の評価はしばしば大きくかい離する。あなたの小さな努力を周りでそっと見ていてくれる人は必ずいるはず。だから自分で無駄だと思いこんでその小さな頑張りを止めないでほしいと思う。
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誰もが自分の考えや意見を気軽に広く発信できるようになったのはよいが、誰かが「いい!」と思った物事にいちいち文句や屁理屈をつけたがる人も増えて少々面倒くさくもある今の時代。いろんな人がいろんなことを言うけれど、自分の直感を信じて胸を張りたい。「いいものはいい!」、それだけでいい!
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闇は恐ろしく心細いが、自身の醜い面を隠してくれたり、逆に気づかないほど微かな内なる輝きを浮き出たせてくれたりして、悪いことばかりでもない。人間関係や競争の日々に疲れたら、一人しばし闇の中に身を置くのもよい。誰もがかけがえのない唯一無二の存在だという忘れがちなことを思い出せるかも。
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望んでもそう簡単に起こってくれないのが奇跡。だがいろんな奇跡を見聞きしていて思うのは、必ずしも単なる偶然だけとは言い切れない奇跡もあるということ。今何が足りず何を求めているのかを知り、それを手に入れるためにやるべきことを精一杯やって手を伸ばせば、奇跡はその手を掴んでくれるのかも。
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成功体験の後さらなる成果を求め、身の丈以上のことに手を出してしまったりして、瞬く間に転落し以後の人生に苦労する人は多い。一時の大成功は必ずしも人生の成功には繋がらない。一見現状維持や足踏みと思えても、今日も転落せずその場に踏みとどまれていることが小さな成功だということを忘れずに。
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大人になれば幸せは歩いてこない。誰もが身を削り、大切な多くのことを犠牲にもして、今この時の、爪の先ほどの微かな灯火のような幸せを追い求める。それはともすれば一瞬で、もう二度と訪れないかもしれない儚いもの。だから祈ろう。気まぐれな風が、仄かな幸せの灯火を吹き消してしまわないことを。
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誰かが誰かに捧げようとした優しさが、まっすぐ届かなかったり誤解されたりして行き場を失う。このご時世、心優しい大人同士いろんな繋がりやしがらみの中、迷子になった優しさがそこらじゅうに漂う。でもそれらは無駄じゃない。宙を舞う皆の優しさの欠片は、きっと明日の世界を少し明るく照らし出す。
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一人の小さな人間ができることも、伝えられることも限られる。急にそれらを増やすことも難しい。逆にちょっとした一言や態度で誤解を招いたりうまく真意が伝わらなくなることもある。それでも愚直にやるべきことをやり続け、メッセージを伝え続けるしかない。明日も明後日も大切な人の笑顔のために。
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今日見上げた空も、目の前に広がっていた景色も、これから二度と同じものが現れることはない。一見いつもと同じようでも、昨日までと必ずどこか変わっている。その違いを見逃さず探すことができれば見慣れた日常も違ってくる。一日一日有意義に生きるということは、こんな小さな心がけしだいなのかも。
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誰かが頑張ってできたことが、自分にもいつもできるとは限らない。今はできなくても後になってできることだってあるかもしれない。だから今、他の誰かが頑張れたことが頑張れなくて、そのことで責められたり笑われたり惨めな気持ちになったとしても、あなたは弱いわけでもないし情けないわけでもない。
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窒息しそうなほど満員の電車に揺られたり、目の前の相手にムカつきながらも深々と頭を下げたり、言うことを聞かない子供に手を焼きつつキッチンに向かったり、誰もが毎日毎日、もの凄い力とエネルギーを費やしながら一日を終えていく。目立たぬ日常の中の自身の地味な奮闘を、最後に讃えて床に就こう。
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どんなに頭のいい人も要領のいい人も一度にできることは限られ、一日は誰でも平等に24時間。だからやるべき物事に優先順位をつけることは大切。特に心が疲れ余裕のない時には案外このことを忘れがち。うんと先のことを取り越し苦労するより、今日明日必要なことを見極め、それらを着実に実行しよう。
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到底処理しきれないほどの情報がどっと押し寄せる現代。その中には自分に合わない、共感できないものがあって当然。一見正しく大勢に賛同されそうな情報でも鵜呑みにしたり無理に当てはめたりせず、自分の頭でとことん考えよう。人と多少意見が違っても大丈夫。むしろそんな自身の視点を大切にしたい。
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社会の中で生きていればいろんな人やものに自分の行動や予定が縛られるもの。でもどんなに縛られても心の自由は完全にはなくならない。多忙な中でも工夫し、短時間でも上手に趣味や気分転換を楽しむ人もいる。不自由な中の最大限の自由を追求したい。心を縛る犯人は他の誰でもない、自分自身なのかも。