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無駄なものを買っても少しずつポイントがたまるカードのように、今日あなたが失敗や回り道したことは、未来を生きるために役立つポイントになって蓄積されている。一つ一つの苦い経験でその時得るものは少なく無駄と思われても、それらを重ねるうちいつか何らかの思わぬ形であなたに還元されるはずだ。
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いろんなしがらみはあるし、お世辞にも自由とはいえない。でも明日も自分がい続ける保証も、会いたい人や見たいものが明日も変わらずにある保証もない。だから不自由な中のできる限りの自由を目指す。会いたい人に会い、見たいものを見て、食べたいものを食べる。人生最後の日までそれを続けられたら。
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誰にも1日は平等に24時間。その中でできることの量にそう大きな差はつかないはず。今日楽しかったりうまくできたことはもちろん、失敗やつらい思いをしたことも全て自分の貴重な経験値。うまくいかなかったことをマイナスと捉えるのでなく、その経験から明日のためのプラスを拾う加点法で評価したい。
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角度を変えるだけで同じ物事でも全く違って見えることはよくある。人が生涯のうちに自ら経験できることなどごく僅か。だからこそ多様な考えに触れ、異なる立場を理解しようと努めることは大切。あらゆる物事を自分中心の狭い視点でしか考えられない人は、目の前の物事の本当の素晴らしさに気づけない。
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それをやっちゃあおしまいよということをついやってしまい、多くを失うことがある。大事なものを守ろうとすればするほど、視野が狭まり周囲を顧みない行動に繋がる。積み上げたものが崩れ去るのは一瞬。自らの言動が相手にどう影響し、どんな思いを抱かせるのか、想像力や危機管理意識を身につけたい。
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何度も同じことで躓き、同じように傷ついて、そのうち立ち直って歩き出すけどまた躓いて…人生堂々巡り、グルグル回ってばかりと感じることも多いけど、実際は失敗の経験値や歳を重ねたことにより、螺旋階段のように回りながらも少しずつ位置を変えているのかも。そう信じて躓いてもまた前を向きたい。
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目の前の大切な誰かのために、今日も献身的に尽くしたという方へ。相手の喜怒哀楽に一喜一憂しすぎてどっと疲れてしまっていませんか?誰もが感情を持った一人の人間。明日もゆとりを持って大切な人と向き合うために、たとえほんの僅かでも自分自身の喜怒哀楽を大切にする時間を持つこともお忘れなく。
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皆が真面目に頑張っていればどんどん繁栄して、皆揃ってそれなりに幸せになれる、そんな国だったのはもう遠い昔。社会の隅々までくまなく光を届けるような力はこの国からとうに失われていて、あるところに眩い光があれば、その背後には暗い影が伸び、そこに溜まったものが時々驚くような形で顔を出す。
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今自分のそばに感じる微かな光をこれからも守っていくには、どこかにある黒い影を見て見ぬ振りをしたり排除したりするのではなくて、そこを直視し、時にはそこにも光を届けようとする勇気が必要かもしれない。両極端の片方の影に溜まった負のマグマが突然吹き出し、光が覆われてしまわないためにも。
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虚しさは、雑踏で急に頭上に開ける空のように、幸せで充実した毎日でもきっとどこかに見え隠れする。無限の空は誰も覆い隠せない。だから虚しさの原因を他者にぶつけたり他者を隠れ蓑にして見て見ぬふりをすることなく、時には自身の虚しさと一人真摯に対峙し、受け入れ、自ら乗り越える術を探したい。
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ネット上ではリアルと違い痛みや流血を伴わないためか、すぐ喧嘩を売ってくる者が多い。だがその大半は買うに値しない無駄なもの。店に並ぶ多くの商品と同様手にとらず通り過ぎるのが一番。相手の挑発に乗った時点で自分も同類。時間と労力を浪費せず広大なネットの海から真に価値あるものを探したい。
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誰かの力になりたいと思っても、その人の抱えるものの重さに圧倒され、ただ共に祈ったり沈黙したり手を握るくらいしかできないことがある。だがそれは決して無意味ではない。その人の抱えるほんの僅かでもしばし分かち合うことはきっとその人の何らかの救いになっているし、あなたは力になれている。
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今日も何もできなかったと嘆きたくなる夜。だが無事一日を終えられるのは、目立たぬ無数のことがちゃんとできていたから。それは決して当たり前のことではなく、毎日の地道な苦労と努力の賜物。あなたの平凡な日常は小さな奇跡の連続の上にあることを忘れず、一日の終わりに自分を労い明日を迎えたい。
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目の前で苦悩している人や応援したい人に対して、見返りを求めずずっと縁の下で力になり続けることは難しい。どうしても自分が、自分だけ、という考えがよぎりがち。だから人の力になることは苦しい。でもそんな人がいることは幸せなこと。その人と幸せを少しでも分かち合えるように、明日も微力を。
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何でも興味を持ちやりたがることは結構なことだが、あれこれ手を広げて目立つ割に実は大したことをしていない人も少なくない。名刺やプロフィールに経歴や肩書が華々しく書かれた人を見るとつい羨ましくなってしまうが、自分の身の丈の地味なことを人知れず頑張っていることだって立派な経歴や肩書だ。
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大勢の人ごみの中に身を置くと、自分自身の輝きが霞んで、いかに弱く微かに感じられることか。だがそんなあなたの輝きが、これまで他の誰かに希望を与え、道標になってきた。そのことを忘れないために、時には賑やかな雑踏を離れてひとり自分と向き合い、ほのかで優しい輝きをありのままに見つめたい。
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ブーイングはしばしば相手への敬意、リスペクトの現れであったりする。社会の中にいれば、自分をよく思ってくれる人ばかりではなく、時には容赦ないブーイングだって飛んでくる。だがそれは、飛ばした人にとって自分は無視できない関心の対象だということ。そう考えブーイングをプラスの力に変えたい。
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うまくいかない時ほど隣の芝生は青く見えるもの。つい自分もとあれこれ手を出しがちだが、結局どれも半端に終わり余計に自信喪失してしまいかねない。不調時こそ自分の足元をしっかり固めることが大事。あせらずに最優先でやるべきことにまずは集中しよう。今のままであなたの芝生も十分青いのだから。
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自身や大切な人にとって不都合な現実はつい否認や過小評価しがち。できることなら見て見ぬ振り、知らなかったことにしたい。だが事実から目をそらすことが問題の先送りやその後の対応の遅れに繋がり、結果多くのものが失われかねない。否認せずに現実を直視することから解決への道が始まることもある。
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どんな小さな一歩でも、困難を克服して今より高いところへ突き進むあなたは本当に素晴らしい。現状に甘んじず上を目指すがゆえに、時には悔しい思いをしたり疲れて自分を責めてしまいたくなることもあるだろう。だが困難に挑むあなたの勇気に対し、あなた自身が一番のサポーターでいてあげてほしい。
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100点を一度だけとることよりも、長く60点をとり続けることの方がきっと難しい。最初は100点と思う人間関係でも蜜月は続かず、しだいに相手の欠点が目についてくるもの。だが完璧な人間なんていない。せっかくの出会いや縁をずっと大切にするために、互いの60点を受け入れ、認めていきたい。
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心の病気に罹った直後はつらい症状の緩和が最優先だが、少し時間が経ったらそれだけでは「木を見て森を見ず」になりがち。症状の治療を続けつつ、背景にある心を疲れさせたものも探り、目を向けたい。それは自身の生き方、考え方の中にあることも。治療者や周囲の意見も参考に、木を見て、森も見よう。
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目の前の人を必死でわかろうと努めることが自分の仕事の一つ。それでもなかなかわからず、或いは当初の理解が全く違うものだったと後に痛感することも多い。だから他者の一面や極僅かな情報のみから相手を容易にわかった気になり、したり顔で自身に便利なカテゴリに分けて批評したがる者にはうんざり。