376
人と人との関係は相互作用。一方が相手のためにしたことでも、自ずとその逆も成り立つ。だから誰かと交流し有意義と感じたら、きっとあなたも相手の役に立てている。情けは人の為ならず。自分自身がより成長し、充実した人生を送るためにも、これからも誰かのためにできることを地道に誠実に続けたい。
377
人生は陸上競技ではないので、スタートもゴールも自分で設定できるし、合図を待たずいつでもスタートできる。少し勇気を出して、今まで立ち止まっていた場所から走り始めてみよう。あなたの決めたゴールがたとえ近く容易なものでも、そこで味わう喜びと達成感は、きっと次のスタートへの原動力になる。
379
何かをきっかけに自分を変えようと決意してもなかなか思うようには変われないもの。でも100変えようとして99がダメで1つしか変われなかったとしても、一見どこが変わったかわからなかったとしてもまずはそれでOK。変わることを信じ変わろうと行動し続けることで、目指す自分は少しずつ近づいてくる。
381
長く生きていても昨日までとは生まれ変わったように何かが劇的に変わることはそうはない。だが髪や爪が日々伸びるように私たちには小さな変化が繰り返され、一見変わりばえしない毎日のようでも私たちは少しずつ生まれ変わっている。新しい時代もこのことを忘れず、できるだけ大切に日々を過ごしたい。
382
毎日同じことの繰り返しに見えても地球は確実に回り、一日として同じ日はない。何も変わらないと俯いていたら日々の小さな変化に気づけない。顔を上げて視野を広げ、五感を研ぎ澄まし、心のアンテナを張り巡らせよう。いつもと一本違う道を歩いたり、一つ前の駅で降りるだけでも何か変わってくるかも。
383
同じものを食べても、食器やその場の雰囲気や一緒にいる相手が違うだけで美味しく感じられる。人生だってきっと同じ。生活の本体がよい方向に変わることを期待しても叶わないなら、その背景や脇役にあたる部分だけでも少し変えてみることを考えよう。それだけで手軽にいつもと違う明日が手に入るかも。
384
人生はつらいこと、苦しいことの連続。誰もがそれらを一つ一つ乗り越えて、まだ見ぬ景色を目指して歩いている。困難を乗り越える道は無数にあり、どの道が正しいかなど誰にもわからない。だからたとえ誰かの生き方がひどく不器用で下手くそなものに見えたとしても、誰もそれを嗤うことなどできない。
385
今暗闇にひとり佇むあなたは、地球の一員としてしっかり地に足をつけ立っている、かけがえのない大切な存在。たまには失敗しても、それ以上の小さな成功があるから今がある。人生つらいことも多いけれど、ここまで歩いてきた足跡を時々振り返りながら、これからも地に足をつけてゆっくり歩いていこう。
386
人生の中で悩み苦しむことは決して無駄ではない。つらい経験をすることで、日常の小さな幸せの素晴らしさ、有難みを感じられるようになり、それらを同じく悩める他者へと還元できる。頑張っても報われないことも多く、生きづらい今の時代。そのつらさを分かち合い、支え合いながら共に生きていきたい。
387
大きな志を抱き、何度失敗しても挑戦し続けるのもよいけれど、それよりうんと小さい、人に言うのも恥ずかしいような身近な目標に取り組むことも決して無駄ではない。たとえ簡単なステージでもクリアすれば、自信と達成感というアイテムが手に入り、それらはより難しいステージを戦うための武器になる。
388
「そのうち誰かが何とかしてくれる」と先送りしているうちに取り返しがつかなくなってしまうことは多い。今の時代、多くの分野で「誰かが何とかしてくれる」力は弱くなりつつある。もちろん限度はあるができるだけ「自分で何とかする」力をつけ、いざという時自ら行動を起こす準備をすることは大切だ。
389
新しいことを学ぶのに気負ったり構えたりする必要はない。完璧主義にならず、自分の興味のあることから気楽にあせらず少しずつ。頭の中の知識の引き出しを一つでも増やせれば、多少偏っていようとそれは一生の財産になるし、難しく考えすぎていつまでも入り口で立ち止まっているよりずっと有意義だ。
390
他者と適度な距離を維持することはしばしば難しく、それがうまくいかずに大切な人を失うこともある。だがそれを恐れて自分の殻にこもってしまえばいつまでも孤独なまま。適度な距離感は何度も失敗し傷つくことを通して身についていくもの。だから他者とつながることに臆病になりすぎないようにしたい。
391
心の援助を行う者は、悩める人のガイドや杖になることはできても、その人の代わりに人生を歩くことはできない。だからその人が再び歩く力を削がない対応が重要。力を奪う不適切なことを漫然と続けないのはもちろん、歩を進められる後押しになるようなメッセージをいかに上手に伝えられるかも問われる。
392
働く人が楽しく幸せと感じられない職場は、仕事を通して誰かを幸せにすることも難しい。多忙で大変な仕事であっても、マネジメント一つで楽しいものにすることは不可能ではない。特に人を直接対象とする職種のリーダーはそのことを忘れず、自身の部下から利用者へ多くの幸せを届けられるよう努めたい。
393
言葉は上手に使えば誰かの心を暖め、それは自らの心も暖かくする。逆に使い方を誤ればいとも簡単に人の心を傷つけ、それはいつか自分自身にも跳ね返ってくる。たかが言葉だけれど、不安の多い今こそ、皆ができるだけ暖かく穏やかな気持ちで日々過ごしていけるよう、ちょっとした一言を大切にしたい。
394
人生がもしトーナメント戦なら一つ負けたら全て終わってしまうけど、人生は長い長いリーグ戦。調子が上がらず連敗しても、明日も明後日も各々のゴールを目指した戦いは続く。ゴールの数は人生を戦う人の数だけある。日々の結果に一喜一憂せず、人と比べすぎず、自身のゴールを見失わないようにしたい。
395
一人一人何を考え、信じようと自由だけれど、それに基づき何かを発信したり行動を起こそうとする前に、それらがもたらす結果について想像力を働かせ、受ける相手の心情にほんの少しだけでも思いを致すことができるなら、無用な人と人との争いは減り、悲しんだり傷ついたりする人も少なくなる、と思う。
396
あらゆる立場から無数の意見が溢れてくる昨今。その中の歯切れよく大きな声に我々はつい流されがち。だが難問山積の現代、誰の意見にも絶対はない。少なくとも一つの意見のみを鵜呑みにして盲目的に支持することは避け、様々な立場の大小の声によく耳を傾けて、自分だけのぶれない立ち位置を決めたい。
398
今の時代の勝ち組が将来もそのままいられる保証はない。何となく幸せを享受してきたつもりの彼らがいつか弱者に転落し、影の深さに気づいて後悔してももはや手遅れ。何となく平和で馬鹿騒ぎばかりのテレビの空気に流されず、それぞれが未来への想像力や危機感を持ち、よく考え行動していく必要がある。
399
生活が苦しかったり、病気や特性のために社会適応が難しかったり、最近は高齢者も増えているが、精神科の医療や援助を必要とする人には社会的弱者が多い。近年のさまざまな同調圧力や二極化を促す風潮により彼らがさらに追い込まれ、隅に追いやられ、ますます生きづらくなっていると感じることが多い。
400
小さな画面の中の、実は自身に都合よくカスタマイズされた情報のみを鵜呑みにし、極めて狭い視野で謳われた他者の「正しさ」など押しつけられる必要はない。自らが直接見て聞いて知った物事が最も信頼に値する。無責任な外野の声ばかり気にせず、自分の頭でよく考え自分なりの「正しさ」を追求したい。