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目の前で苦悩している人や応援したい人に対して、見返りを求めずずっと縁の下で力になり続けることは難しい。どうしても自分が、自分だけ、という考えがよぎりがち。だから人の力になることは苦しい。でもそんな人がいることは幸せなこと。その人と幸せを少しでも分かち合えるように、明日も微力を。
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今日も何もできなかったと嘆きたくなる夜。だが無事一日を終えられるのは、目立たぬ無数のことがちゃんとできていたから。それは決して当たり前のことではなく、毎日の地道な苦労と努力の賜物。あなたの平凡な日常は小さな奇跡の連続の上にあることを忘れず、一日の終わりに自分を労い明日を迎えたい。
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誰かの力になりたいと思っても、その人の抱えるものの重さに圧倒され、ただ共に祈ったり沈黙したり手を握るくらいしかできないことがある。だがそれは決して無意味ではない。その人の抱えるほんの僅かでもしばし分かち合うことはきっとその人の何らかの救いになっているし、あなたは力になれている。
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ネット上ではリアルと違い痛みや流血を伴わないためか、すぐ喧嘩を売ってくる者が多い。だがその大半は買うに値しない無駄なもの。店に並ぶ多くの商品と同様手にとらず通り過ぎるのが一番。相手の挑発に乗った時点で自分も同類。時間と労力を浪費せず広大なネットの海から真に価値あるものを探したい。
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虚しさは、雑踏で急に頭上に開ける空のように、幸せで充実した毎日でもきっとどこかに見え隠れする。無限の空は誰も覆い隠せない。だから虚しさの原因を他者にぶつけたり他者を隠れ蓑にして見て見ぬふりをすることなく、時には自身の虚しさと一人真摯に対峙し、受け入れ、自ら乗り越える術を探したい。
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今自分のそばに感じる微かな光をこれからも守っていくには、どこかにある黒い影を見て見ぬ振りをしたり排除したりするのではなくて、そこを直視し、時にはそこにも光を届けようとする勇気が必要かもしれない。両極端の片方の影に溜まった負のマグマが突然吹き出し、光が覆われてしまわないためにも。
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皆が真面目に頑張っていればどんどん繁栄して、皆揃ってそれなりに幸せになれる、そんな国だったのはもう遠い昔。社会の隅々までくまなく光を届けるような力はこの国からとうに失われていて、あるところに眩い光があれば、その背後には暗い影が伸び、そこに溜まったものが時々驚くような形で顔を出す。
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目の前の大切な誰かのために、今日も献身的に尽くしたという方へ。相手の喜怒哀楽に一喜一憂しすぎてどっと疲れてしまっていませんか?誰もが感情を持った一人の人間。明日もゆとりを持って大切な人と向き合うために、たとえほんの僅かでも自分自身の喜怒哀楽を大切にする時間を持つこともお忘れなく。
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何度も同じことで躓き、同じように傷ついて、そのうち立ち直って歩き出すけどまた躓いて…人生堂々巡り、グルグル回ってばかりと感じることも多いけど、実際は失敗の経験値や歳を重ねたことにより、螺旋階段のように回りながらも少しずつ位置を変えているのかも。そう信じて躓いてもまた前を向きたい。
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それをやっちゃあおしまいよということをついやってしまい、多くを失うことがある。大事なものを守ろうとすればするほど、視野が狭まり周囲を顧みない行動に繋がる。積み上げたものが崩れ去るのは一瞬。自らの言動が相手にどう影響し、どんな思いを抱かせるのか、想像力や危機管理意識を身につけたい。
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角度を変えるだけで同じ物事でも全く違って見えることはよくある。人が生涯のうちに自ら経験できることなどごく僅か。だからこそ多様な考えに触れ、異なる立場を理解しようと努めることは大切。あらゆる物事を自分中心の狭い視点でしか考えられない人は、目の前の物事の本当の素晴らしさに気づけない。
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誰にも1日は平等に24時間。その中でできることの量にそう大きな差はつかないはず。今日楽しかったりうまくできたことはもちろん、失敗やつらい思いをしたことも全て自分の貴重な経験値。うまくいかなかったことをマイナスと捉えるのでなく、その経験から明日のためのプラスを拾う加点法で評価したい。
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いろんなしがらみはあるし、お世辞にも自由とはいえない。でも明日も自分がい続ける保証も、会いたい人や見たいものが明日も変わらずにある保証もない。だから不自由な中のできる限りの自由を目指す。会いたい人に会い、見たいものを見て、食べたいものを食べる。人生最後の日までそれを続けられたら。
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無駄なものを買っても少しずつポイントがたまるカードのように、今日あなたが失敗や回り道したことは、未来を生きるために役立つポイントになって蓄積されている。一つ一つの苦い経験でその時得るものは少なく無駄と思われても、それらを重ねるうちいつか何らかの思わぬ形であなたに還元されるはずだ。
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一見八方ふさがりのように思われても、そこから一歩進んでみることで見える景色が大きく変わり、以前には考えられなかったような解決策が導かれることがある。追い込まれた時には思考停止に陥り、つい現状維持に傾きがちだが、そういう時こそこれまでとは違う方向に行動を起こす少しの勇気を持ちたい。
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長く生きれば好むと好まざるとに関わらず、立場や肩書等様々なものを身に纏わされていく。それらをうまく着こなせず悩むことも多いが、着たまま鏡ばかり見ていても何も変わらない。それらを脱いでいる時できるだけ自分らしく生きることで、経験値というどんな服にも似合う自身の魅力が増していくはず。
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あなたが毎日何気なくしていることでも、期せずして他の誰かの痛みを癒したり心の隙間を満たしたりできることがある。道端にひっそりと咲く花のように、ふとした一言やさりげない笑顔が、人知れず苦悩する誰かに少し力を与えられるかもしれない。あすも特別なことはできなくても、あなたらしく咲こう。
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真の人間性や心の病理というものは、冗長な文章よりもむしろ、短いフレーズややりとりの中にこそより鮮明に現れる。他者のために何かを発信しようとする人ならば、誤解を生み、信じてついて来ようとしている他者を混乱させたり傷つけたりするような一言を吐かないよう十分気をつけたい。自戒もこめて。
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あれこれ頑張ってもうまくいかず、凹んだり嘆いたり。でも僕らはもともとスーパーマンではない。歳を重ねるごとにそんな当たり前のことを識り、無数の失敗の果てに見出した数少ない長所を伸ばそうと努力する。今の試行錯誤は、その後の人生の中で自分を輝かせる何かを見つけるための貴重なプロセスだ。
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たとえ自室に篭りSNSの誰かの呟きを読むだけの毎日でも、あなたは一人ではない。そこにも人と人の繋がりは成立する。それは細い一本の糸のようなもので、何かを変える力などほとんどない。それでも一人で歩くには過酷な今の時代、細くても誰かとの繋がりを確かに感じともに歩くことはきっと有意義だ。
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薬のように効果のあるものには大抵副作用もある。誰かへの親切ややさしさも時にそう。悩める人にはつい今持てる全力を捧げたくなるが、それが結果的に相手をさらに苦しめてしまうこともあり得る。今だけでなく明日も明後日も力になり続けられるように、その時々ですべきことや力加減を冷静に考えたい。
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人生思い通りに行くことなんて少ないし、強くてかっこいい自分にもなかなかなれるものではない。人生は日々挑戦と挫折の繰り返し。今の居場所がため息と悔し涙の末に転げ落ちたところであったとしても、そこは人生の通過点の一つ。そこから抜け出し這い上がる挑戦権は、いつだって自らの手の中にある。
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今日誰かと出会えたのも、素晴らしい景色を見られたのも、新しい知識を得られたのも、皆今日まで一生懸命生きてきたから。一日一日生きていく過程にはつらく悲しいこともたくさんあるけれど、新たな積み重ねもある。毎日は同じことの繰り返しではなく、日付を跨ぎ一夜明けたその先は誰にもわからない。