276
何かに対処する時、ネガティブなのもあまりにポジティブなのもよくない。視野を広げ客観的、現実的に考えて行動できるかどうかが問われる。心にふと自然に浮かんでくる考えに対し、本当にそれでよいのか、それとは違った考えがないのか常に自問自答する癖をつけるだけでも随分と変わってくるはずだ。
277
頑張っても報われないと感じることが多い時代。達成感や満足感がなかなか得られない一方で、負の感情が少しずつ心に蓄積していく。たくさん溜まって心が折れてしまう前に、周囲の誰かに小出しにしたい。誰もが抱える満たされぬ思いを皆で分かち合い、小さな頑張りを認め合って、また明日へ漕ぎ出そう。
279
どんなに順風満帆で幸せに見える人生を送る人でも、必ず何かを抱え、背負っている。それが何かは当然人それぞれであるし、その重さも各々で違い、かつ主観的なものだ。表面的な物事だけに惑わされず、誰もが笑顔の裏に抱え背負う何かに少しでも思いを致せれば、もっと互いを認めリスペクトできるはず。
280
誰かの相談に乗りたいと思っても、気のきいたことが言えず沈黙になるのが心配という方は多いだろう。だが沈黙は決して悪いことではない。無理に聞き出さない姿勢は相手に安心感を与え、ともに考え悩む姿を見せるだけで相手には大きな希望になる。沈黙を過度に恐れず、目の前で悩める人に寄り添いたい。
282
自分には何も取り柄がないから人の役に立てないなんて、そんなことはない。自分のことだけでも大変な時代なのに、取り柄を探して人の役に立ちたいと願うことだけでも素晴らしいこと。考え探し続けていれば、いつかあなただからこそできることが見つかり、誰かのための大きな力になれる日が訪れるはず。
283
華やかなステージに立ってそこで成果を残した人たちは当然賞賛に値する。だがそうではない人たちが値しないということではない。輝かしい目に見える結果を伴わなくても、目の前のことを一生懸命、あるいは誰かのために尽くして一日を終えられたのなら、それは地味だけどあなたの今日残した立派な成果。
284
生きづらさを感じる人が増えている。きっとどの時代も生きづらくする何かはあったのだろうが、一見豊かで満たされた現代はそれが何か見えにくく、他者の理解も得られにくい。それでも生き続ける先にしか答えはない。どんな人も生きづらさを感じうる時代であることに皆が思いを致し、共に支え合いたい。
285
いろんなことがややこしくて、楽しさも見つけにくくて、今の時代毎日生きていくだけでも本当に大変。だから今日まで生き抜いた人は皆等しく偉い。生きづらさを感じる人が多いことを知り、自分にできることから手を差し伸べてくれる人も増えている。その小さな力を信じ、明日も自分なりに生きてみよう。
286
夜灯りを消した時、最初は何も見えなくても少しずつ目が慣れて周囲のものが見えていくように、一見漆黒の闇のようでも実はそこには微かな光がある。先に光が見えずつらい時、光を求めて彷徨うこともよいが、今ここに、あなたのそばに確かにある微かな希望の光を感じとり、そこにそっと手を伸ばしたい。
287
多少の失敗があっても何とか一日過ぎて行くのは、それ以上の成功の蓄積があるから。ただ流れているように見える日常の中にあなたの頑張った成果が眠っている。大人は簡単に人から褒めてもらえない。一日の終わりに小さな成果を拾って自分を褒めよう。失敗を責め続けるよりその方がずっと明日に繋がる。
288
#北海道胆振東部地震
大地が割れ、漆黒の闇の中不安と恐怖をとともに夜明けを待ったあの日から1年。
癒される風景も、スイッチ一つで何もかもが瞬時に動く暮らしも、商品がびっしり並ぶ店頭の棚も、自然の猛威の前では決して当たり前ではないということ。
それを忘れず、今日も「いつか」への備えを。
289
ダメだ、無理、できっこないなど、つい将来に関して断定的な言い方をしてしまいがちだが、人生で決まっていることは、いつかそれが終わる日が来るということだけ。いつ来るかわからないその日までにできることを自ら狭めてしまわないよう、予断を持ちすぎずまっさらな気持ちで毎日有意義に過ごしたい。
290
あなたが自分でやらねばならないと考えることと、周りの人があなたにやってほしいと期待することは必ずしも一致しない。真面目ないい人ほど自分に課した100%のことができずに、70%とか40%しかできなかったと自身を責めるが、そんなあなたの40%で救われ、笑顔になれた人もいることをどうか忘れずに。
291
専門家や有名人でなくても、誰もが自分の信じる「正しさ」を気軽に発信できる時代。ただその伝え方があまり上手くなくて、誰かを傷つけたり誰かと衝突してばかりという人も少なくない。「正しさ」をわかってほしいあまりに、受け手への配慮を欠いた不躾な押し売りになっていないか、時々気をつけたい。
292
社会の中で生きていればいろんな人やものに自分の行動や予定が縛られるもの。でもどんなに縛られても心の自由は完全にはなくならない。多忙な中でも工夫し、短時間でも上手に趣味や気分転換を楽しむ人もいる。不自由な中の最大限の自由を追求したい。心を縛る犯人は他の誰でもない、自分自身なのかも。
293
到底処理しきれないほどの情報がどっと押し寄せる現代。その中には自分に合わない、共感できないものがあって当然。一見正しく大勢に賛同されそうな情報でも鵜呑みにしたり無理に当てはめたりせず、自分の頭でとことん考えよう。人と多少意見が違っても大丈夫。むしろそんな自身の視点を大切にしたい。
294
どんなに頭のいい人も要領のいい人も一度にできることは限られ、一日は誰でも平等に24時間。だからやるべき物事に優先順位をつけることは大切。特に心が疲れ余裕のない時には案外このことを忘れがち。うんと先のことを取り越し苦労するより、今日明日必要なことを見極め、それらを着実に実行しよう。
295
窒息しそうなほど満員の電車に揺られたり、目の前の相手にムカつきながらも深々と頭を下げたり、言うことを聞かない子供に手を焼きつつキッチンに向かったり、誰もが毎日毎日、もの凄い力とエネルギーを費やしながら一日を終えていく。目立たぬ日常の中の自身の地味な奮闘を、最後に讃えて床に就こう。
296
誰かが頑張ってできたことが、自分にもいつもできるとは限らない。今はできなくても後になってできることだってあるかもしれない。だから今、他の誰かが頑張れたことが頑張れなくて、そのことで責められたり笑われたり惨めな気持ちになったとしても、あなたは弱いわけでもないし情けないわけでもない。
297
今日見上げた空も、目の前に広がっていた景色も、これから二度と同じものが現れることはない。一見いつもと同じようでも、昨日までと必ずどこか変わっている。その違いを見逃さず探すことができれば見慣れた日常も違ってくる。一日一日有意義に生きるということは、こんな小さな心がけしだいなのかも。
298
一人の小さな人間ができることも、伝えられることも限られる。急にそれらを増やすことも難しい。逆にちょっとした一言や態度で誤解を招いたりうまく真意が伝わらなくなることもある。それでも愚直にやるべきことをやり続け、メッセージを伝え続けるしかない。明日も明後日も大切な人の笑顔のために。
299
誰かが誰かに捧げようとした優しさが、まっすぐ届かなかったり誤解されたりして行き場を失う。このご時世、心優しい大人同士いろんな繋がりやしがらみの中、迷子になった優しさがそこらじゅうに漂う。でもそれらは無駄じゃない。宙を舞う皆の優しさの欠片は、きっと明日の世界を少し明るく照らし出す。
300
大人になれば幸せは歩いてこない。誰もが身を削り、大切な多くのことを犠牲にもして、今この時の、爪の先ほどの微かな灯火のような幸せを追い求める。それはともすれば一瞬で、もう二度と訪れないかもしれない儚いもの。だから祈ろう。気まぐれな風が、仄かな幸せの灯火を吹き消してしまわないことを。