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鬼滅の刃の、無惨が己を台風になぞらえるシーン、あそこの炭治郎と読者のシンクロは凄いよな。
おそらくヒトは、そいつが自己正当化を図る言葉を吐き、殺せる実体を持ち、殺せば次以降の発生がなくなる保証があるなら、台風だって殺し切るだろう。何万年をかけても、どれだけの犠牲を出しても。 twitter.com/bomber_bookwor…
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そうか、水星の魔女、グエルは多忙過ぎて学園内の被害も伝聞でしか知らない、地球寮の復興貢献もスレッタの立ち直りも知らない、ただ良かれと思って突き放したスレッタが、目に強い光を宿して押しかけてきた。
その認識のギャップを埋める意味でもあの決闘なのか。
決闘後は視聴者と視点が一致する。
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生身決闘、あれはあれでグエルは(少なくとも本人としてはあの時点では)本気で勝ちに行った、という信頼は揺るがないのも、ここまでの積み重ねだよなぁ。
表層意識では本気で勝ちに行って、でも迷いがあって、終わってそれに気付かされて。そりゃ完敗ですよ。
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水星の魔女、やっぱ強いな……
今回はむちゃくちゃ丁寧に終盤展開のための整理した感じだ。
ミオリネ側の作戦が不明なのもまた面白い。
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一過性でたぶんなんとかなるだろう、の楽観がとりあえずフリーター、みたいな行動も生んだと思ってる。
なおその後
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一過性で終わるとの予想、個々人が甘かったというより、世の中がそう見てたからね……なおやばそうだ、と勘づいて動いたのが氷河期サバイバー層
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氷河期世代は「目の前で急にルールが変わった」「一過性の逆風かと思ったら無限に続く」で、その2点は後知恵で語る連中には全く見えない。
漠然とずっときつかったのが当たり前の世代の常識で切ってはいけない。君らは備えられた。
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野党候補の一本化、ねぇ……
「だからダメなんだと思うよ」しか言えないよ。
小泉劇場から民主党政権成立、長期の安倍政権まで、皆の本音は「政策そっちのけの数合わせの政争はダメだ」が一貫したテーマだと思ってる。
みんな言語化/自覚できてないとも思うけど。
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錠/鍵って、「不正な解錠を絶対に防ぐ」道具ではなく、「不正なアクセスに対して時間を稼ぐ」「時間がかかることで諦めさせる」なんだよね。
例えばピッキングで開けられる錠が縦にふたつ並んでるだけ。これで諦める泥棒が実際に出る。
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シャディク、クワイエットゼロの大暴れ聞いて、ひとしきり大爆笑した果てにガチな真顔になるよ。
ミオリネを汚したどころじゃないからね(世間一般がそこに責を求めるのは一瞬で思考が到達するやつだ)(グエルにあんな筋違いな怒りを抱いた男が、プロスペラを笑って許す道理がない)
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やっぱ悪の要塞クワイエットゼロ登場後のシャディクの感想を聞きたいよな。
ベストではないが議会の介入まではやりきったぜ、のつもりの奴に、議会軍全滅&もうお前のこと覚えてる奴ろくに残ってないよくらいの大騒ぎの発生。
お前の渾身の自爆策もぜんぶプロスペラが即興で取って使い切ったぞ。
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嫌という感情の有無ではなく、例えば嫌でもやらねばならなかった過程における詐欺的な口約束とか、対価の不十分さとか、契約の不透明さだとか。
そういったもので争わないと勝てない、何も変えられない、ということなのだと思う。
嫌という感情の有無、では、この世に嫌なことは山ほどあるので無理。
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水着とかグラビアとか嫌だった、に、「俺だって働きたくねぇよ」と返されるやつ。
まあ噛み合ってはいないんだけど、同時に「嫌」を中心軸に戦うこと自体の限界も表していると思う。
嫌の「有無」で行くと「俺だって働きたくねぇよ」が「等価」になってしまう。
典型的なアプローチの間違いだと思う。
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議会連合の議会、あのクソ短いワンシーンだけで、「とっくにまともな議会として機能してない」のを見せてくるのは匠の技だよな。
あんな雑解決案に拍手で全会一致で即座に準備してた艦隊が飛び出してくる、もう様式しか残ってないし、それすらも取り繕っていない。
改革とか自浄とか言う段階ではない。
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水星の魔女のベルメリアさん、あの人の最大の間違いは「新しい友達や仲間を作らなかったこと」というのは一貫してる裏テーマだと思うんだよな。
愚痴る相手、相談する相手、ただ寄り添ってくれる相手を得てこなかったのが真の間違いという。
なので限界超えると不適切な相手の前で無駄に泣き崩れる。
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「スペーシアンは末端の港湾労働者ですら地球より良い生活をしている」
「きちんとした教育も受けてる、地球では受けたくても受けられないのに」
「その上、わざわざ地球に来てはMSで何もかも壊して回る」
「対抗しようにもこちらはガンダムくらいしか使えない」
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「アーシアンは空気が無料だと思ってるからぽこぽこ気軽に子供をたくさん作って勝手に貧困に陥る」
「きちんとした教育を受けさせもしないので、宇宙の末端労働力としてすら使えない」
「そのくせ権利だけ主張する」
「さらにテロまでやるし、その無駄に作った子供をガンダムに乗せて使い潰してくる」
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そういや囚われのシャディクガールズ、ただ暇してるだけで精神性に全く変化ないし反省も後悔もしてないっぽい(ひとり怯えてるようにも見えるがアレはアレが平常)の、あいつらやっぱり精神破綻者揃いだよ。
檻から出しちゃあかんやつ。
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水星の魔女、尺を詰める時は曲芸じみたRTA展開をかますのに、情緒と非言語的なものが大事な場面ではあまりにも贅沢に尺を使うのでほんと凄い。
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スレッタの地球寮の面々へのカミングアウトの決断、地球寮の面々が、スレッタが見るからに落ち込んでる時に揃って「ただ側に寄り添っていた」のが効いてるんだな。
あの時、誰も根掘り葉掘り聞こうともせず、でも起きて来れて食欲を覚えた時には共に食卓を囲んだ。
あまりにも贅沢に尺を使ったシーン。
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水星の魔女のアーシアンスペーシアン問題、「言うて地球側も宇宙の貧民のこと見てねぇじゃねぇか」の一言で「問題の切り方を間違えてる」で終わるし、「水星育ちスレッタは宇宙の貧民の代表である」の指摘で武力闘争路線ではない道の体現者にもなる。
配置としてこれを言語化するのが5号じゃねぇかな。
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プロスペラの計画の変遷、
・とりあえずミオリネを総裁にして遅いけど慎重なルートを選ぶ気だった
・けれどミオリネの行動のおかげで思いもかけずルブリス生産拠点を叩くチャンスが生まれたので、実行する
・時を同じくしてベルメリアが離反、クワイエットゼロの情報が漏れる
・今回の起動に移る。
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ふと思ったんだけど、ペイル社はすごいAIに判断委ねてるんだよね。
あの世界の機器は全部不思議粒子パーメットを使ってるんだよね。
んで、今のエアリアルって、近くでパーメット使ってるもの何でも好きに出来るんだよね。
今回、エアリアルとプロスペラが途中まで所在不明だったよね。
ひょっとして。
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ペイルを除くベネリットグループの艦隊:アレはグループの意思ではないと示すためにも邪悪戦艦クワイエットゼロを討たねばならない。
ペイル:盛大に裏切ったけど御三家なので同等の艦隊持ちのはずだからお前ら行けと突っ込まされる。
プロスペラ:全部返り討ちにしてその上でゆっくり完成させたい。
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「お前らもっと言葉にして話し合え」とずっと視聴者に言わせ続けて、今回スレッタが全部言葉にして十全に伝えきっていて。
この作品は「ちゃんと話せ!」に意識的だったんだな。