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研究者の専門が勘違いされがちな話、他人事じゃなくて、某局から核やるからと打診されたあと、「高橋さんには今後の展望より現在起きていることについて解説お願いした方がよいのではということで別の方にしました」と言われたことがある。意味わからん。そこはその後も核は別の人を呼んでいる。
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アメリカ社会における「軍」への距離感の変化についてはこの本の考察が素晴らしい。マティス元国防長官も関わった研究プロジェクトです。
Warriors & Citizens: American Views of Our Military amzn.asia/d/2ASw6Hy
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・やはり本命はF-16だろう。関係者がそろっている場で一気に決めてもらう、というのは、対面会合ならではのメリット。
・また、昨日のウクライナセッションのあとのステートメントで、6頁にわたる文書の中、Support to stop Russia’s war of aggressionの項がわずか4行だったのが気になるところ。
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館内じゃない、艦内だ。
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そしてベラルーシにも、ウクライナにも、「旧ソ連の一部」であることを求めた。ベラルーシはそれを受け入れたが、ウクライナは様々な揺らぎの後、2014年以降に「ヨーロッパの一部」になることを選んだ。その結果がこの戦争なのだろう。
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けれど、そこで失われている命の意味を1人でも多くの人に知ってほしかったから、話を続けてきた。
「囲碁や将棋のように戦争を語る」と、陰口たたく人にはこういう思いは通じていないのだろうな。
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A6出すのか!A6は昨日プライムニュースで説明した120mm砲の長砲身バージョン。14両は1個中隊分。
theguardian.com/world/2023/jan…
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人工衛星があるのだから気球による情報収集は必要ないと思っている人もいるようだが、なぜアメリカは衛星使いまくっているのにU-2を今でも使ってるのかとか、なぜグローバルホークのようなHALE-UAV使ってるのかとか考えてほしいと思う。
例の気球と同じくらいの高度を飛んでるんだから。
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ロシアの空爆を妨害するために爆撃機基地を叩こうとする場合はタイミングがすべて。爆撃機自体は後方に分散させられるかも知れないが、ミサイルを搭載できる基地は限られているので、あるタイミングでエンゲリスに集結せざるをえない。狙うのはそのタイミング。
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というわけで現在は以下の3つの可能性かと思っています。1つは、純然たる事故。4月の大雨で貯水量が増大していたが、戦争もあって水量管理ができておらず、放水ゲートの破壊に至った可能性。ただ、複数ある放水ゲートが全壊していることと、よりによってこのタイミングで??と言うことで疑問は残る。
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ウクライナの戦争の前、大きな関心を集めたもののいまは忘れられたといっていいトンガの噴火。
今週末はラグビーのチャリティーマッチがあります。残念ながらあまりチケットが売れていないようです。
私は行きます。とても大事な試合だから。
sakuraclub-ticket.pia.jp/ticket/charity…
rugby-japan.jp/news/51264
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M777の力不足が話題に上がっているようだが、アフガニスタンのようなアクセス困難な地形での運用能力が高いことが特徴だったから、ウクライナのような平原では力不足なのはやむを得ない。「榴弾砲が来られるはずのない地形に展開可能」であることに価値がある兵器だから、自走榴弾砲とは撃ち合えない。
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リアリズムとして一貫した説明をするためには「なぜバンドワゴンを選択しなかったか」をリアリズムの論理で説明できなければならない。考えられる説明は、「露は欧米とは違う」ので「バランシング」を選んだということだろう。これはパワーでなくアイデンティティに基づく説明となる。
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その状況を変えたのがこれ。これは単なる核恫喝ではない。実はこのニュースを聞いて私は心の底から安心した。これによってロシア側の即時発射可能な弾頭数が1000を越え、米ロの相互核抑止が安定するからだ。
jp.reuters.com/article/ukrain…
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今日の番組で少し話したが、ウクライナ国防省発表の戦果の数字が激増している。もちろん水増しはあるだろうが、これまでとの比較で大幅に増えているのは無視できない。人員、戦車、火砲とも1週間の移動平均がこれまでの平均値の倍に達している。
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こちらが話しちゃうと、入り口が違うから言葉が入っていかないのですよね。話しすぎず、自分で気づいてもらうのが大事です。
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今回の攻勢について思うのは、「人間の知恵」の重要性。どんなに技術が発達しようと、宇宙を使おうと、やっぱり「知恵」が大事なのだと痛感した。今日のJチャンネルではそこをちゃんと使ってくれたのがうれしかった。
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新START履行停止宣言について。WBSで話したことに補足。
・コロナを理由に中断していた現地査察の再開をロシアはこれまで拒否し続けていた。そのため条約違反の状態が続いていた。
・今日の履行停止宣言はその現状を正当化するもの。このことが直ちに核軍拡につながるとは限らない。
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つまり「核使用オプションがテーブルの上にある」状況はある程度推測できても、実際に使うかどうかは、この場合であればプーチン大統領と言う個人がどう考えるか次第だと言うこと。
なので、私は核使用の「可能性」を外から論じることを好まないというのはいくつかの番組で申し上げた通り。
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第二次ハルキウ反攻の今後、考えられるシナリオは3つか。
1.ロシア軍の反撃成功
2.痛み分け
3.ロシア軍大敗 twitter.com/SugioNIDS/stat…
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予測云々について。自分的には違和感がある。まあ、世界に向き合う態度が違うというだけのことだろうけれど。
安全保障研究において、予測が外れるのはいつものことだ。冷戦の終結も、北朝鮮が崩壊しなかったことも、米中の軍事力拮抗も予測できてない。
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F-16について。戦闘機は、戦車よりも数量的な上限が厳しい。現時点でのパイロットの数が、1年以内に戦力化可能な数の上限になるからだ。飛ぶ機体のないパイロットをまず訓練し、それからいま飛んでいるパイロットを訓練していく形になるだろうか。
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去年の初めくらいから書いていた本、ようやく出来上がりました。
自分自身の経験も踏まえた、わたしなりの戦略論です。経営戦略論も盛り込みました。アマゾンだと年内に発送できるみたいです。
今回の戦略3文書と読み比べていただいても面白いと思います。
amazon.co.jp/dp/4890634304?…