251
少なくともメディアはやってほしい。先日のアベプラで話したように、日本のメディアは先触れ報道中心で検証報道が少ない。こういう検証にこそ、ジャーナリズムの真価が問われる。
252
棄却するとすれば、そもそも「代理戦争」と言う語自体が厳密な定義が難しいことがむしろメインの理由になるかもしれない。結果として「代理」的な役割を果たすのと、意図して「代理」に仕立て上げるのとでは意味合いが全く違うのに混同されてしまっている。後者の意味で使う人の方が多いと思うが。
253
なお、戦争になるかならないかを選ぶのは攻撃を仕掛ける側です。戦場はどこになるかを選ぶことができるのも攻撃を仕掛ける側です。
つまり日本はそれらを選べないのです。そのあたりを考えるためにも、大戦略についての考察が不可欠なのです。
254
中国軍事力レポート2022、核の部分だけ。2035年までに1500発の核弾頭という記述が目を引く。
ただ、2021年版で、2027年までに毎年70発ずつ増えて700発、それから2030年までは毎年100発ずつ増えて1000発になる見込みとすでに言っている。
255
ただし原子炉近傍が正確に避けられていることから、人為的な赤外線発生であることは推測できる。また、敷地南縁での赤外線発生当時にロシア側から情報が出てなかったことから、ロシア側の情報統制下で起こった赤外線発生であることも推測できる。
256
ロシア軍は至るところで地雷を撒いているという話が、ウクライナ側からは3週間位前から流れて来てた。番組の流れに乗らなかったのでこれまで話して来なかったけど。奪回された街中の様子みると相当のものだ。しかもこれは街中に止まらないだろう。
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核抑止のコアな専門家は世界で20人はいない。線引きにもよるが10人を上回る程度だろう。英文メディアが報じているからと言って金科玉条扱いはしないように。
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F-16について。考えをまとめ中だが、いくつかのポイントを。
・ロシア本土への攻撃に使わないということは、航空作戦のうち、攻勢対航空作戦はミッションに含まれないようだ(クリミア半島の航空基地は??)
・だとすると、任務としては防勢対航空作戦と各種対地支援。
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1年前の2月下旬は台湾有事に関する英語論文を書き終えたばかりで、ウクライナにはそれほどリソースを割いていなかった。ただアメリカの同業者と話すときに知識が必要なのでウォッチしていたくらい。
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小泉さんとの濃ゆい対談の第2弾です。
fsight.jp/articles/-/489…
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あるとすれば戦略爆撃機の常時上空待機の再開くらいだが、すでにヨーロッパでは、常時ではないが適宜B52の哨戒飛行が行われており、それも必要ない。
そもそも1400発の弾頭が即時発射態勢にあるのだから、そのままでロシアの核関係の行動には十分対応できる。
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先日お話しした、司会者抜きで小泉さんとディープに話し合った対談がこれです。まずは前編。
fsight.jp/articles/-/488…
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プーチンのマイクロマネジメントを批判する人はまずはEliot CohenのSupreme Commandを読んでみて欲しい。最高指導者のマイクロマネジメントって珍しくないし必ずしも失敗している訳でもないのよ。
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ただこの説明、「パワー」を変数に組み込んでいても、「アイデンティティ」も変数になっているので「リアリズムに基づく説明」ではない。イズムに基づく説明ではなく、アンドリュー・ベネットなどのいう「ミッドレンジセオリー」的な因果メカニズムについての仮説だ。
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・論点の重要性を考えれば、文書全体の長さに比べて不自然に短いので、ゼレンスキーとの議論の中心はやはりこの点になるのではないか。
・なお、完全な憶測だが、F-16だけでなく、MEDEVACなんかも議論されるような気がする。実際にワークさせるのは難しいが、非殺傷的な支援のオプションとしてはあり。
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昨日話した通り、軍事支援はアメリカにしかできないが、経済支援は他の国にもできるからだ。
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しかし米のウクライナ支援は軍事支援だけではない。米の支援は11月上旬の数字で全体で520億ドルだが、軍事援助はそのうち189億ドルでしかない。残りは財政支援や民生支援だ。共和党多数議会になった場合、軍事援助は維持ないし強化し、他の支援が削られていく形になるのではないか。
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統合参謀本部議長の権限は大統領に対する軍事的助言と大統領の命令の伝達。外交に関わる事項は所掌外。なのでNYTで報道されている、should try to cement their gains at the bargaining tableという発言は越権行為ないしは不規則発言。いずれにせよ所掌外の発言であるという前提で評価すべき。
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あのとき、空母が沿岸に接近して防空任務(ノーブルイーグル作戦)に就いたが、それは地上配備の戦闘機が準備できていなかったことによる。米本土配備の戦闘機もアラート任務に就くようになるのはそのあとのことだ。
気球事件でこのことを思い出した。
270
米ロの再搭載能力について。
米ロの戦略核戦力は、新STARTに基づいて運搬手段600-700、配備弾頭1550と決まっている。米はこのうちICBMが400、戦略爆撃機が66(前の書き込みで約100と書きましたが、現在は66でした。訂正します)、SLBMが234。
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普通はミサイルは相手の航空基地を潰すのに使い、潰しきってから爆撃するはず。特に都市のような目標に対しては爆撃の方が安くすむ。
航空優勢の問題か、ロシアなりにNATO加盟国近くの空域に爆撃機を侵入させるのを避けているのか。
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もし、ロシアが今回の報復として100発規模のミサイル攻撃を行えるならば、ロシアのミサイルの在庫と生産能力にはまだ余裕があり、1ヶ月に1度は100発規模の攻撃を行えるということ。もしこれがまた20-30発に留まるようだったら、いよいよミサイルが不足してきていると考えていいように思われる。
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都市攻撃に弾道・巡航ミサイル使ってたらあっという間に足りなくなるぞ。
そのあたりが1000発打ち込んでるわりに航空優勢取れてない理由ではなかろうか。
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ユーゴ内戦について、アメリカ側だけでなくセルビア側からの視点も知りたいという方は、ストイコビッチを主人公にしたこのノンフィクションを。国際政治情勢についてセルビア側からの見方はあまり語られないので貴重。サッカーファンなら涙なしには読めない名作です。
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ロシアが航空優勢を取れていないという話で疑問。ならなぜ例のウクライナ北部の車列はウクライナの空爆受けてないんだ?場所まではっきりしてるのに。地上での行動をウクライナ空軍に阻止されてないなら航空優勢取れているのと実質的には同じだ。