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いまの時代に必要なのは地図ではなくコンパスなんですが、ほとんどの人は「最新の地図」を手に入れることに狂奔してますね。だからこそコンパスを持ってる人がますます有利になるわけですが
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情報は多い方が有利と考えてしまいがちですけど、意図的に情報を遮断することも時には必要です。建築家のフランク・ゲーリーも20代の時は建築雑誌を一切読まなかったと言ってますね。目の前を流れる大量の情報に脳のキャパシティを奪われると大河の畝りを捉えられません。
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パリのタクシー運転手が交通規則を完璧に守るという「遵法ストライキ」が面白くって、これをやった途端に交通麻痺が起きる。システムとルールの設計者はそれが完璧に機能することを想定するわけですが、実際に完璧に機能するとシステムが破綻するという
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新卒一括採用について株主がなぜ何も言わないのか不思議です。大手企業の生涯年収は3〜5億になります。つまり書類+テスト+面接だけで数億の投資を決めてるわけです。しかも場合によっては数百人も採用してる。結果として大量の適性不適合も生み出してるわけで社会的損失が非常に大きい。
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失敗には「得るもの」と「失うもの」つまりROIがあるわけですが、このROIは若い時ほど高く(コストは低くリターンが大きい)、歳をとるほどに低く(コストは高くリターンは小さい)なります。たまに若い人で「失敗したことはない」と自慢してる人がいますが、すでに人生の大失敗を犯してます。
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プロジェクトリーダーのポジションが高いほどプロジェクトの成功率が下がる、ということを報告するエラスムス・ロッテルダム大学の論文。知識や経験が豊富なリーダーが引っ張るプロジェクトほど成功率が低いというのは驚くべき結果です。これも権力格差の影響でしょうね。
repub.eur.nl/pub/94633
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よく「座右の銘」とか「尊敬する人」とかについて聞かれるのですがいつも考え込んでしまう。どう考えても答えは「特にありません」なんだけど、そういうわけにもいかないので適当に誤魔化すことになります。本気でそんなものがあるなら相当にヤバいですよね、自分を縛る呪いですものね。
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日本はエンゲージメントの数字が低い、つまり夢中になって働いている人が少ないということですが、逆に言えば「夢中になれる仕事」を見つければラクに勝てるということです。競争戦略で考えれば現職でコンピテンシーを高めるより若い時に色々試してできるだけ早く夢中になれる仕事を見つける方がよい。
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リモートワークについて「コロナが収まったらウチは止める」という会社がありますが相当に厳しいだろうと思ってます。「通勤がある会社」と「通勤がない会社」で比較すると前者は平均で毎日2時間の「給料の出ない仕事=シャドウワーク」を社員に強いてるわけで採用競争力は大幅に低下しますからね。
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イライラする時って自分の呪いに気づく良いチャンスなんです。呪いにかかってる人はその呪いを指摘されるとだいたいイライラするし、時によると激昂しますからね。
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集まった方が生産性は上がる?それはそうかも知れないけど、殆どの人にとっては生産性なんてどうでもいいんですよ。だって生産性の上昇分はシステムのオーナーに還元されるんだから。それよりも通勤時間が減る方がいいやと思ってると思いますよ、という単純な話です。 twitter.com/shu_yamaguchi/…
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「頑張る人」はなぜ「夢中な人」に勝てないのか?つらつら考えるに、それは「累積思考量の圧倒的な違い」ということになると思います。
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ビジョンやパーパスが大事というのはその通りなんですが、ビジョンやパーパスって作るのは簡単なんです。難しいのはこれを浸透させることなんですが、ここで「人事」がカギになります。ビジョンを実践してる人が本当に抜擢されるかどうか、で会社の本気度を皆が判断しますから。
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「祈る」という行為がなぜ重要なのかというと、それが「優先順位を確認する契機になる」からです。利害関係の時空間を拡げるんです。逆に「魔がさす」というのは利害関係の時空間が一時的に狭まった瞬間を言うわけですよね。
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転職や転居について「勇気がない」ということを言う人がいますけど、勇気の問題で動けないならむしろ動かない方が良いと思います。それはただのギャンブルですから。動く人は「勇気があるから動く」のではなく「確信があるから動く」わけで、だから良い結果を得るわけですよね。
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内容を読むと完全にサディストの異常者ですね。殺された少年には本当に気の毒です。スポーツ指導の資格すら取ってないシロウトが強圧的に指導することが許されている「部活」という異常な世界。この状況を放っておいてる教育委員会他の責任は非常に重いと思っています。
number.bunshun.jp/articles/-/849…
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仏教では「足るを知る」ことを幸福へと至る成熟の条件と考えます。一方で企業や経済は飽くなき成長を求められます。会社の中で「売上はもう十分です」と言ったら確実に出世できませんよね。この点からして企業や経済というのは決して成熟へと至ることのない、破綻を運命づけられたシステムと言えます。
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理想は自分が前に進むためにあるのであって、人に押し付けて批判するためにあるのではない。不寛容の問題はここに尽きます。このことが腹に落ちると随分と楽になるのだろうなあ、と。
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1960年代に世界中で盛り上がった学生運動が何も変えられなかったのはなぜか?それは「現状を否定するだけでビジョンを見せられなかった」ということに尽きると思います。資本主義が様々な問題を生んでいることは確かですが、ただ否定するだけでは何も生まれません。同じことを繰り返すのは愚です。
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環境問題や多様性について勉強すると理想に合わないものが目に付き、悪口を言いたくなります。悪口はその人の社会資本を毀損し、発言力や影響力を奪います。すると結局、理想は実現できません。だから、理想を知る人は、理想を学ぶのと同じ歩調で寛容を身につけなければなりません。
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レベルの低い顧客に合わせるとレベルの低いモノしか生み出せない。可能性を制約してるのは多くの場合、本人の才能や能力より付き合ってる顧客なんですよね。良い意味で「難しいお題」をくれる顧客と仕事をしましょう。
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ジーンクエスト創業者の高橋祥子さんのお話をお伺いして面白かったのが「絶滅危惧種の特徴は多様性がないこと」という話で、いずれは「組織の多様性の水準を図ると絶滅リスクがわかるようになるかも」とおっしゃっていた。組織アセスメントの新しい視点ですね。
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193カ国からなる国連加盟国のうち、1945年以降、戦争を経験していないのはアイスランド、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、スイス、ブータン、 日本の8か国しかない。私たちが当たり前だと思っている「平和」は実はとても貴重なのだというお話し。