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暇を楽しむには教養がいる、と指摘したのはバートランド・ラッセルでした。人生百年時代、シニアの生き甲斐をどうするかは深刻な問題です。個人的には、仕事を取り上げられた人たちの多くが酒かドラッグに溺れる可能性があると思っています。
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イノベーションを「何か新しいこと」として考える人が多いけど、実際には「未来の当たり前」を引き寄せることで実現することが多い。この「未来の当たり前」を考える時にリベラルアーツが武器になる。「未来の当たり前」なのに「今はそうなってない」ことは何かを考える。
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先日、カヤックの柳澤さんと話したことなのですが、マクロでは東京への人口集中が起きてる一方で「ある種の人たち」による鎌倉や葉山や軽井沢への移住、「脱センター化」とでもいうような流れが急激にいま来てる。真逆のことが同時に起きてるという事態をどう解釈するか。
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危機感が足りないと経営者が叫んでる会社ほど最後はダメになってる。なぜか?危機感というのは利己主義だからです。だって「自分の危機」にしか関心を向けてないんですから。価値は「社会の問題」を解決して初めて生まれますから、経営者が「自分の危機」しか関心なければツブれるのは当然です。
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解答を出すことを知的生産だと思ってる人が多い。でも本当に難しいのは問題を見出すことです。特に人工知能が出てくると、前者の「速く正確に正解が出せます」と自慢してる人ほどワトソンに代替されていくことになります。
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小学生に「将来何になりたいか」を答えさせるのはとてもスジが悪い。彼らが社会に出るころには「いまは存在しない職業」が大量に生まれているはずなのに、なぜ「いま存在している職業」に可能性を限定させるようなことを考えさせるのだろうか。
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仕事とは「何かを生み出す営み」と考えられてきた中で「何かを無くす営み」に莫大な価値が生まれてる。コンマリさんのことを僕はポストモダンの象徴だと思ってたけど、それがグローバルな普遍性を持つに至ったことに再度驚き。Spark joy!
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「すぐできること」は他人にも「すぐできる」。書店には「すぐできる系」の本が溢れてますが「すぐできる」をいくら積み重ねても「この人でないとダメ」と言われる人にはなりません。
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「タテマエ」と「ホンネ」をうまく使い分けられるのが「オトナ」だいったことを言う人がよくいますが全く逆ですね。「ホンネ」で話しながら建設的な対話ができる成熟したオトナが少ないから「タテマエ」と「ホンネ」の使い分けが必要なんであって、そんなことを言う人ほど「オコチャマ」なんですよ。
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「オトナの事情」とか「オトナの配慮」といった言葉が出てくる状況では、だいたい「コドモっぽい事態」が発生してる。成熟したオトナが居る状況には「オトナの事情」も「オトナの配慮」も必要ありませんこら。
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「安くて便利」から「高いけど素敵」へ。
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「空気を読む」組織が凋落する理由。タテマエの裏側にあるホンネを空気から読むようになると生産性が爆減します。「テキストを読む」のに比べて「空気を読む」のはとても脳のパワーを使う上に、結果的に「読み」が間違ってることも多く、多方面でロスが発生するからです。
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自分に嘘ついて生きると嘘ついてる自分を好きな人が寄ってくる。当然、この人たちとは友達になれない。嫌われる覚悟でリアルな自分を出すと嘘の自分が好きな人は離れていくけどそのうちリアルな自分に共感する人が現れて仲間になってくれる。
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知性を「正解を出す力」と思ってる人が多いけど、今どきそんな能力には一ミリの価値もありません。これからは「問題を見つける力」がカギです。皆んなが「そんなもんだろ」で済ましていたことに「ちょっと待て、これっておかしくねーか?」と言って「確かに…」と言わせられるか?
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チームで辛いことがあったとき「どれだけ苦しそうに『Oh!!!No!!!!』を言えるか」競争をやると良いですよ。まずオレからいくぜ、見てろよ。(悶絶の仕草でAhhh!!!Ohhh!!!!...No!!!!!!!どう?いやすごい迫力、これは辛そう!じゃあ次はオレね、などと皆でやってると晴れ晴れしてきます。ホントおすすめ。
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希少なものの価値は高まる。今は「ビジョン」が希少なのでビジョンを生み出せる人の価値がとても高くなっています。テスラの株価がとんでもないことになっているのも「ビジョンのインフレ」を象徴してますね。ということで「ビジョン・エンジニアリング=ビジョンを設計する手法」を開発したいな、と。
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日本人がなぜビジョン構築が下手かというと必要なかったからです。明治維新の時は英・独・仏が、大戦後は米が目標だったのでビジョンなんて必要なかった。必要ないものに価値はないので「ビジョンは意味がない」となった。だからこそ、逆にいまはビジョンを作れる人に高い価値があ生まれるわけです。
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ではビジョンはどうやって作るのか?カギは「教養」ということになります。ビジョンとは「ありたい姿」のことですけど、現状を当たり前に受け入れてたらビジョンなんて作れません。目前の状況を「これっておかしくねーか?」と考える知的反逆心こそがビジョンの苗床です。
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ありとあらゆるモノが溢れている状態で「ハングリーになれない人」が多くなってくると、モチベーションが最も重要な「競争優位を左右する経営資源」になります。モチベーションはビジョンが与えられて初めて高まるのでここでもやはりビジョンが重要という。
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デキない人=非合理的、ということでもないんですよね。デキナイ人もそれなりに合理的なんです。ただデキナイ人の合理性って「レイヤーが低く」「スコープが狭く」「時間軸が短い」んですよ。センスの差もこの三つに出ますね。センスの良い人は視座が高く、視野が広く、視点が遠くにある。
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見田宗介は全共闘に対して「大学解体も体制変革も良いけど、その先にあるポジティブな世界像を提示してみろ」と一括している。結局、彼らはそれを提示できなかった。「仮想敵を否定する衝動」で人を束ねるのは簡単だけれど「ポジティブなビジョン」で人を束ねるのはとても難しいからです。
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論理的に思考できない人に政治を担わせるべきではないと思います。これを読んでオカシイと思うのなら選挙にいきましょう。
ameblo.jp/94288421ca/ent…
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迷惑を生み出してるのは誰なのか?実は行為者ではなく「迷惑だ」と感じる人ですよね。ここにも上部構造が機能不全に陥る元凶があります。「明文化されたルール」ではなく「受け取り方」が善悪を決めるという。
globe.asahi.com/article/130666…
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SNSが普及して「家の中」がパブリックに露出されるようになるとインテリアが承認欲求を満たすための投資対象になります。すると今まで自動車やブランドバッグにかけていたお金がインテリアやリノベに向かうことになる。最近のリノベブームにはこういう背景のメカニズムも働いていると思います。
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目指すものを言葉で定義すればそれは必ず「既にあるもの」にしかならない。未だ言葉になってない新しい仕事や役割を構想するには言葉に過度に依存せず、イメージやビジュアルを用いるしかありません。だから「ビジョン」なんですよね、「テキスト」ではなく。