山口周(@shu_yamaguchi)さんの人気ツイート(新しい順)

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失敗には「得るもの」と「失うもの」つまりROIがあるわけですが、このROIは若い時ほど高く(コストは低くリターンが大きい)、歳をとるほどに低く(コストは高くリターンは小さい)なります。たまに若い人で「失敗したことはない」と自慢してる人がいますが、すでに人生の大失敗を犯してます。
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新卒一括採用について株主がなぜ何も言わないのか不思議です。大手企業の生涯年収は3〜5億になります。つまり書類+テスト+面接だけで数億の投資を決めてるわけです。しかも場合によっては数百人も採用してる。結果として大量の適性不適合も生み出してるわけで社会的損失が非常に大きい。
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パリのタクシー運転手が交通規則を完璧に守るという「遵法ストライキ」が面白くって、これをやった途端に交通麻痺が起きる。システムとルールの設計者はそれが完璧に機能することを想定するわけですが、実際に完璧に機能するとシステムが破綻するという
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情報は多い方が有利と考えてしまいがちですけど、意図的に情報を遮断することも時には必要です。建築家のフランク・ゲーリーも20代の時は建築雑誌を一切読まなかったと言ってますね。目の前を流れる大量の情報に脳のキャパシティを奪われると大河の畝りを捉えられません。
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いまの時代に必要なのは地図ではなくコンパスなんですが、ほとんどの人は「最新の地図」を手に入れることに狂奔してますね。だからこそコンパスを持ってる人がますます有利になるわけですが
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若い人にキャリア上のアドバイスをするとしらら「住宅ローンに気をつけなさい」ということですね。そこそこ給料の高い大企業に入って無理目のローンを組むとそのライフスタイルを捨てられなくて転職もチャレンジもできないという「人生のロックイン状態」に陥ります。
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物差しを受け入れる、というのは支配下に入るということです。度量衡を受け入れることでローマ帝国の傘下に入るわけでね。自分なりの「成功の物差し」を自分でつくらないと他者に支配されてしまう、ということです。
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これはひどい。本当に恥ずかしいし申し訳ない。buzzfeed.com/jp/sumirekotom…
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努力ってラクなんですよね、前に進んでるような気がするし。努力には階層性があって、僕はこう言うのをレイヤー1の努力と呼んでいます。必要なのはその上位にあるレイヤー2の努力。 twitter.com/shu_yamaguchi/…
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島田紳助さんは「お笑い市場の環境分析→ウケる戦略立案→コント作成→練習→実演→振り返り」というプロセスで一番重要なのは「環境分析」と「戦略立案」なのに、売れない人はここをやらずに「練習」ばかりしてる、と教えています。企業も人も同じだと思います。
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島田紳助さんが吉本の若手にやった「お笑いの授業」があるんですが、これが戦略論としてもキャリア論としてもとても秀逸なんですよね。繰り返し言ってるのは「努力に逃げるな」ということです。「練習するな」と言ってるんですね。今の時代においてとても大事なメッセージだと思います。
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余計なことをする。これが「不幸になる人」の特徴だと最近気づきまして。
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アリストテレスは「中庸の大事さ」を説いた哲学者ですが、一方で「中庸の主張」は当たり前すぎて「ウケが悪い」という問題があります。なのでその時代でウケる提案というのは常に真逆の「極端な主張」になるわけですが「極端な主張」が支配的になった社会は常に不幸な結末を迎えています。
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呪術は必ず言葉を使います。なぜ言葉が使うかというと、人は言葉によって自分の動きを封じるから、です。つまり呪いというのは「その人からオプションを奪う言葉、考えることを停止させる言葉」のことなんです。そう考えると、今の社会がいかに呪いにまみれてるか、よくわかりますよね。
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ダンテの神曲の「地獄編」を読むと、地獄に落ちるのは「悪いことをした人」じゃないんです。地獄に落ちるのは「ただボンヤリと生きちゃった人」なんですね。ダンテからすると、それは積極的に悪事をなすよりもっと悪いことだ、というんです。放っておいてくれ、と言いたくもなりますけどね。
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オリンピックに関連する日本批判を非常に嫌がる「日本が大好き」という種類の人がいますが、過去の歴史を振り返る限り、自己批判が行われなくなった国こそが衰亡への道を歩むということは知っておいた方が良い。逆に言えば自己批判・衰亡論が議論される国というのはまだ健全だということです。
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縦軸に「戦略のある、なし」、横軸に「根性のある、なし」を取る。最悪なのは「戦略はないけど根性はある」という組織で、これは「徒労感ばかり募って成果はさっぱり出ない」という状況を招きます。かつての日本軍の「死の行軍」ですね。
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「マジメに働いてるのに給料が安い」と言いますけど、むしろ「マジメに働いてるから給料が安い」わけですよね。これは「昭和的価値観」の典型です。求められてるのは「マジメに働く」ことではなく「カシコク働く」ことでしょう。
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タイやフィリピンは物価が安いから給料も安いと思ってる人がいるようですが、すでに十年ほど前から部長・役員クラスの給与は抜かれてます。記事にもありますが、日本は職位が上がるほど報酬の相対水準が低くなる。若い人は本当にこの国で働き続けるのか考えた方が良い。 diamond.jp/articles/-/278…
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周りで活躍してる人を見てると「チャンスの嗅覚」とでもいうべきものを持ってるように思います。チャンスって後になってみないとわからない、目の前に来る時には大体「メンドくさい仕事」にしか見えないのでこの嗅覚がないと全部避けてしまうんですよね。
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聖書で神が人間に出す最初の質問が「あなたはどこにいるのか?」です。これはとても重い問いですよね。神は全知全能ですから質問の答えはわかっています。ではなぜ問うのか?私たち一人一人がこの問いについて考えるためです。私はいまどこにいるのか?なぜここにいるのか?これからどこにいくのか?
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ビジョンじゃないミッションだ、いやミッションじゃないパーパスだ、パーパスじゃない志だ、とかいう議論がありますけど非常にROIの低い考察だと思います。ひっくるめて「のようなものが大事」という整理でいい。サッサと仕事しましょう。
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ラグジュアリーブランドなどの高額商品を「格差社会を助長している」と批判する向きもありますが、一方でラグジュアリーブランドが職人文化の存続、職人の社会的ステータスや報酬水準の向上に寄与しているのも事実です。これを批判すれば工芸は補助金に依存して細々と生き残っていくしかありません。
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運がいい人は確かにいます。むしろ成功するには絶対に運が必要と言っていい。でも運がいい人って、その前に必ず何か、なかなか「芽の出ないこと」をやってるんですよね。打席に立ち続けてる。周りからはそれは見えない。だから「運がいいね」で終わってしまう。
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美しいものを作りたい、というのは人が本来的に持っている衝動です。安全・快適・便利という価値がもはや飽和してしまっている今、この衝動を開放することができれば「働きがいの回復」と「経済的価値の創造」の二つの課題を同時に達成できる、というのが僕の考えです。