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動物は恐怖に直面すると「戦う」か「逃げる」か、どちらかの反応をします。ウォルター・キャノンの唱えたいわゆる「FF反応」ですね。人間だとこれに「じっと我慢する」とか「耐える」というのが加わるのですが、動物にはそれがない。理由は単純で、そうした動物は絶滅してしまった、ということです。
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成功して幸福になるためには「自分は何が好きか?」「自分は何が得意か?」の二つを明確にする必要があります。逆に言えばこの二つの交点で戦えば高い確率で成功できる。みんな会社のブランドとか就職偏差値に流されて好きでも得意でもないことをダラダラやってるので、この交点で戦えば楽に勝てます。
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アートとサイエンスとクラフトを三つ並べて「どこが弱い組織か?」を考えてみる。日本の地場産業はクラフトが突出して強く、サイエンスとアートが弱いケースが多い。サイエンスを導入して足腰を強め、アートで訴求力を高めると復活するケースが多い。星野リゾートが再生でやってるのは基本これですね。
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貴方は私が思ってるような人ではなかった、ということを批判がましく言う人がいますね。恐らく本人が「他人が期待する自分でありたい」と強く考えているので、これが批判になると思っているのでしょうが、元より「他人なんてどうでもいい」と思っている人は「はあ、だから何ですか?」と思うだけです。
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勉強は何のためにするのか?という問いへのシルプルな答え。なぜなら勉強すると人生が楽しくなるから。例えば、文化や歴史や語学を学ぶと旅行は楽しくなります。外国に行ったって文化も語学もわからないんじゃ友達もできないし楽しくないのは当たり前。だったら家でドラマ見てゲームでもする方がいい。
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改革の目的が抜け落ちてるんですよ。彼らに仕事を効率化して早く切り上げたい、と本気で思わせるようにするためには、浮いた時間でこんなに豊かで文化的な時間が送れるんだ、ということを実感させないとダメなんです。文化的生活の基礎がないままに労働改革しても上手くいくわけありませんよ。
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バートランドラッセルは「怠惰礼賛」の中で「暇を楽しむには教養がいる」と言ってますね。この指摘を踏まえると、なぜ働き方改革が上手くいかないかがよくわかります。改革して浮いた時間をゲームとかテレビとかSNSとかで潰すしかない人にとっては「働き方を改革する」インセンティブが無いんです。
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ファーストペンギンがいないとよく言われますが、ポイントを外してるなと。本当の問題は「セカンドペンギンがいない」ということなんです。セカンドが出て初めて、最初に飛び込んだペンギンに「ファースト」の称号が与えられる。セカンドが出ないと単に「飛び込んだバカ」になっちゃうんですよ。
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勤労の道徳は勤労を必要とせず、他者の勤労によって裕福な暮らしをする階層の人々によって捏造されたものだ、とラッセルは言っています。勤労の道徳は奴隷の道徳である、しかし現代は奴隷を必要としていない、と。「一生懸命働くのは良いことだ」という価値観の根拠を疑うべき時代ですね、哲学です。
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都市からたまに離れるのが良いのも五感の感度が上がるからです。よく「都市は情報量が多い」と言う人がいるけど、あれは間違いで都市は逆に情報が非常に少ないんです。人間のアイデアがモノに転写されただけですから。自然はずっと情報が多い上に絶えず変化する、だから五感が磨かれるれるんですね。
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野村監督はよくメモを取れと言ってましたけど、その理由が鋭くって、メモを取る習慣がつくと「感じる力」が増すからたいうんですね。感じる力のない選手は絶対に成長しない、感じる力をつけるためにメモを取れ、という。これも「頭の良さ」における「入力」の話ですね。
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そもそも「頭がよくなる」というのはどういうことか。情報処理プロセスに当てれば「入力→処理→出力」でスループットが向上するということでしょう。昨今はこのうち「処理」だけが議論されがちですが「入力」を司るのは五感なので、結局「感じる力」が高まらないと頭も良くならない、という単純な話。
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働き方改革では労働時間という「量の問題」に議論が集中しがちですが、個人的にはスジが悪いなあと思ってます。面白い仕事であればむしろ長時間労働は楽しみになるので「量」よりも「質」を改善することに拘りたい。ツマラナイ仕事は多少に関わらずどのみちツマラナイですからね。
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アート作品みて「わからん」と吐き捨てるオッサンたち。ではそもそも、いったいなにを「わかってる」んですか?と。部下や家族の気持ち、社会の動き、アナタ自身の行く末、全部わからないんじゃないの?と。わからなさを積極的に楽しめないから、そういう哀しい状態なんじゃないですか?と問いたい。
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平成が終わろうかという今こそ、アメリカというベンチマークから離れて舵を切るタイミングじゃないかと。本当の意味での「国の成熟」とはなにか、間違いなくそれはGDPだけでは測れませんよね。 twitter.com/DanishEmbTokyo…
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大人にこそキッザニアって必要なんじゃないか、と。適性診断も含めて色んな仕事を疑似体験してみるのって面白いと思うんだけどなあ。
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縦軸に「役に立つ、立たない」横軸に「意味がある、ない」を置く。日本は長らく「役に立つけど意味はない」で戦ってきたけど「役に立つモノ」が要らなくなって苦戦してる。一方でいま一番お金が動いてるのは「役に立たないけど意味がある」で、バスキアもエルメスもランボルギーニもみんなココ。
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会社は近い将来バンドみたいになると思うんですが、そうなると掛け持ちとか再結成とか音楽性合わないから解散とか当たり前で、その時々で好きな仲間とバンドを組んで社会と関わればいい。人的資本も社会資本も「会社の外側」に蓄積するのでロックインされません。
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離婚率は無条件に低い方が良いと考える単純な人がいるけど、これはフーコー的に言えば監獄の思考ですね。明治六年の太政官布告で女性からの離婚請求が可能になった翌年に離婚の数は飛躍的に増えてる。それまでいかに女性の立場が蔑ろにされ、ひどい夫と離婚したくてもできなかったかということです。
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仕事というのは長いこと「何かを生み出す行為」と考えられてきたけど、これほどモノが溢れてゴミの処理が問題になってくると、逆に「何かを消していく」仕事が大事になってくるのかも。日本橋の上の首都高、グジャグジャ電線、目障りな屋外広告とか、「消せば世の中良くなる」モノが日本には沢山ある。
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骨董屋で小僧が修行する時、ホンモノとニセモノの見分け方を教えず、ひたすらホンモノだけを見せますね。そうするとニセモノが来た時にすぐわかるという。芸術も文学も同じでホンモノにずっと接してるとニセモノに接した時に、それがヒトであれモノであれ見抜けるようになります。なんか薄いんだよね。
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昨晩の遠山さんとのディープな議論、最後は酔っ払ってなにも覚えていないんだけど、前半で言われた「コンサルと代理店が知的に惰弱になるのは当たり前だよ。だって「課題」と「お金」が、お客さんから与えられるんだから」というのが言葉がアタマから離れない。
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グローバル化の見逃されがちな影響の一つがニッチ市場のメガ化です?日本国内で出現率1%の市場に向けてビジネスをやれば潜在顧客は百万人しかいません。仕方なくみんな大衆向けに焦点のぼけた商品を開発していますが、世界には70億人の人がいるので同じ出現率でも七千万人の潜在顧客を持つ。
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