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最近つくづく思うのは「勝とうとしなくていい」ということです。やりたいことを自分のペースで地道にやっていくと、無理して勝とうとしてる人の方から勝手に脱落していきます。問題を起こしたり体調を崩したりでね。そういうやり方で勝てるのってせいぜい十年で、人生百年時代には通用しません。
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自分の人生を、自分が脚本・主演・監督する映画だと考えてみる。どんな性格やスタイルを主人公に与えるかを決めるのは自分だけで制約条件はなにもありません。迷う時「この主人公にこれはさせられないな」という一線があるとすればそれがその主人公の美意識ということになりますね。
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「論理では勝てない、正解には価値がない」と指摘すると「ではどうすればいいのか?」という質問が来る。いわゆる受験エリート組が多いんですけど、だからその「どうすればいいか」という回答にまさに価値がないんだっていうことなんですけどね、なかなか話が通じませんね。
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学校教員も企業管理職も従順で聞き分けの良い子を評価する一方、ワガママで扱いづらい子は排除します。しかしイノベーションは後者によって実現されますので、イノベーションを求める一方で、従順で聞き分けの良い人材を揃えようとするのは論理矛盾であり無い物ねだりです。
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好きなことをやってるのがアマチュア。仕事だと思ってやるのがプロ。だからプロはアマチュアに勝てない。好きなことをしてる人が結局は一番強いですからね。diamond.jp/articles/-/211…
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自分の周りの状況は自分の内面の反射である、ということに気づくかどうか。
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何か話さなきゃ、というプレッシャーに負けて失言を繰り返してきた人生なのですが、最近、シンプルに「その言葉を発することで、世界は少しでも良くなるだろうか?」と一呼吸のあいだ考えてみると、かなりの場合、静かで和かにいられると気づきました。これツイッターでもそうなんですけどね。
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浅薄な「働き方改革」が横行している今の状況は「一頭抜き出るチャンス」でもあります。こういう時代だからこそ、一日24時間、思いっきり楽しめる仕事を見つけた人は有利です。だって「周りが勝手に失速していく」んですからね。
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ホント面白い。講演で「反論があればどうぞ」というとみんな下を向いちゃうのに、同じことをツイッターで言うと実名を明らかにしない人から膨大なヤジがくる。名前出して顔見せてやってごらんよ、というとできないんですよね。この一線が超えられないと日本の次はないな、とつくづく思いますね。
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サッカー日本代表の監督を務めたフィリップ・トルシエは、日本にきて一番ショックだったのは「明らかに安全だとわかっていても誰も赤信号を渡ろうとしないこと」だと言っていますね。これは「ルールに従うだけで自分で判断して行動しようとしない」という国民性を示していると。
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「役に立つ」と「意味がある」は人についても当てはまります。誰かに合うという時、その人は「役に立つ」のか「意味がある」のか。どちらでもないのであれば、その時間は人生の無駄使いである可能性が高い、ということです。逆に言えば、自分は他者に対してどうなのか、と。
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箕輪さんと対談して一番「ホエエエ!」と思ったのが、箕輪さんの「最近ドタキャンしてない、やっぱり嫌だなと思ったミーティングは直前でもドタキャンしないとダメですよね」という一言。全くその通りだよなあ、と。会いたくない人には会わない、これは忘れられがちな鉄則です。
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「自分に何が起きるか?」という不安に苛まれたのが近代だったとすれば、現代は「自分に何も起きないのではないか?」という不安に苛まれています。これはツライですよ、だって「何も起きないゲーム」を24時間、一年365日やってるわけですから。普通は発狂しますよね。
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要するに企業も人と同様に「モテる」「モテない」が重要な時代になった、ということです。「役に立つ」は論理とサイエンスで追求できますが「モテる」にはセンスとアートが必要です。マニュアル読んで「モテる」ことを目指す人ってだいたい「モテない」でしょう?
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「役に立つ」より「意味がある」方が高く売れる。これは人についても同じです。論理思考も話し方も「役に立つひと」を目指す戦術だということをお忘れなきよう。diamond.jp/articles/amp/2…
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「不幸の天才」と「幸福の凡人」。不幸な人は「幸福になる努力ができない」のではなく、むしろ逆で「不幸になるための努力を止められない」んですね。努力を努力と思ってやってないから「天才」なんです。逆に「当たり前」に集中すれば自ずと「幸福」になる。だから「幸福の凡人」という。
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「不確実な世の中」を生きる上では「打席を増やす」のが鉄板戦略です。多くの人は「凡打」を出すことを嫌がって不確実な打席を避けたがりますが、これは致命的です。人生で重要なのは「一本の長打」を出すことで、凡打との比率、つまり「打率」はどうでもいい。とにかく打席を増やす、これに尽きます。
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ビジョンで人を鼓舞するには言葉の力=レトリックが必要です。これは教養を必要とするのでとても難しい。ということで諦めた人はだいたい「仮想敵」を作ります。仮想敵をやっつけろと鼓舞すると一時的には盛り上がりますからね。競合企業のシェア、ナチスのユダヤ人、旧日本の鬼畜米英ですね。
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一度、フロー情報を完全に遮断してみるといい。テレビは見ない、新聞は読まない、フェイスブックは見ない、ベストセラー新刊は読まない。百年以上前に書かれた文学や哲学、作られた音楽やアートだけをしみじみと味わう。自分がいかに時間泥棒に時間を盗まれていたか、よくわかると思います。
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小人物は問題を解き、大人物は問題を提案する。論理思考などの「問題解決スキル」は「優秀な担当者のスキル」ではありますが「リーダーの要件」ではありません。現在の日本でこれだけ「担当者のスキル」が礼賛されているのは、この国が「一億総担当者化」していることを示しています。
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要するに「好き・嫌い」が一番大事な判断基準になる時代が来た、ということです。よく「好き・嫌いでモノを言うな」と言う人がいますが、そう言う人には「正しい、正しくないでモノを言うな」と言い返してあげましょう。「正しさ」に大きな価値が生まれない時代ですからね。
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計画=プランに意味が無くなる時代には原則=プリンシプルが重要になります。僕の場合、会いたくない人に会わない、やりたくないことをしない、住みたくないところに住まない、というのが三つの原則ですが、この原則を置くようになってから人生がホント楽になりました。
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「役に立つ」から「意味がある」への移行でお手本になるのは欧州企業です。例えばスイスの時計産業は安価なクオーツが日本から進出した際に危機に陥ったけど「役に立つ」から「意味がある」へとシフトして盛り返しました。カメラのライカ、オーディオのバング&オルフセンなんかも同様ですね。
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価値の抽象度を上げ下げして考える癖をつけること。「自動車を売ってる」と考えるのと「移動を売ってる」と考えるのでは競争に関する認識の範囲と感度がまったく変わってくる。「フィルムを売る」のと「記録を売る」。「DVDを売る」のと「映画鑑賞の時間を売る」。前者と考えた組織は消滅しましたね。
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経営者は自分が交代するまでの数年先までしか考えていない人が殆どですが、新入社員は自分が管理職になる数十年後まで考えます。今日、もっとも長期的な視野で企業の行く末を思考してるのは実は組織の若手層なんですよね。