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こないだ大好きな人から「ビール嫌いでも絶対に美味しいビールがあるよ」と誘われてお洒落なクラフトビールのお店に連れてってもらったんです。こだわりのクラフトビールは味も香りも個性豊かで、何種類も飲み比べておしゃべりに花が咲いて楽しかったけど、飲み物としては正直全部不味いと思いました。
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小柄でおとなしく見える長女。同性のクラスメイトから抱きつかれたり頭ナデナデされたりするのが好意とわかっててもすごく嫌、と話したのを「可愛いからねー」と軽く流してたら、とうとう登校を渋るようになってしまった。対応の遅れを謝って即学校に連絡、担任から指導してもらえることになりました。
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今朝も寝坊こいた長男に向かってダンナが「長男くんは寝坊しても他人のせいにしなくてエラいね」って褒めてて、おお!ってなった。したことできたことを褒めるのもいいけど、しなかったことやらかさないことを褒めるの素晴らしいと思いました。真似したい。そういう会話もっと増やしたい。ダンナ好き。
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スーパーの青果コーナーに飾ってあるキウイブラザーズのぬいぐるみが固定されているか否かでその地域のおおよその治安が測れるんだよ。
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そもそも芸術とか文化っていうのは非常事態となれば真っ先に切り捨てられるからこそ平時うんと大切に育てて紡いで守っていないとならんのだ、という歴史の教科書で学んだことを身をもって体感している毎日。好きな本を買って好きなアーティストに貢いで、惜しみなく賞賛を伝えていかねばと思っている。
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今は老夫婦が知り合いから電話で注文を受けた分だけ息子さんがパンを焼いて売っている。人見知りすぎて受け渡しは無言。薄暗い元和菓子屋のショーケースに予約のメモを張ったパンが並んでいて、シャイな店主を驚かせないように静かに指差して、お金をカルトンに入れると引き換えにパンを渡してくれる。
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長男の高校制服、夏は指定の半袖ワイシャツまたはポロシャツで、いずれも胸ポケットに校章を縫いつけなくてはいけない。それを針仕事が大嫌いな私が面倒だ嫌だとゴネていたら、ダンナがプリンタ買い換えて校章スキャンしてアイロン接着できる布にバンバン印刷して全部のワイシャツに校章つけてくれた。
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こないだ大雨の日に次男を学校まで送ったら、校門のあたりで歩いてるガールフレンド見つけた次男が「止まって!ここでいい!」と言うや否や鉄砲玉みたいに車から飛び出してった。持った傘を開かずに走ってく次男がどんな表情をなのか、見えなくてもわかった。次男のまわりだけ快晴のような空気だった。
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パート先でよく愚痴を聞いてる円形脱毛症の職員さんから今日も愚痴を聞いてて「この先はここじゃ言えねーから、今度飲みに行こうぜ」と言われた瞬間、間を置かず元気いっぱい「絶対にイヤです!!ここで以外は聞きません!」って断ったの清々しかったし楽しかった。しっかり境界線を引けた私、エラい。
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高齢独居の祖母が大腿骨を骨折した時、母や私はベッドの上の祖母に「おばあちゃんはもう働かなくてもいいんだよ」と何度も声をかけてしまった。それが働き者の祖母にとってどんなに悲しく残酷な言葉であったことか。施設へ入所して介護のプロである職員さんと祖母の会話を聞くまで気づきませんでした。
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地元のパン屋さんの話。パン屋さんは元は夫婦で営んでいた小さな和菓子屋さん。店を継ぐはずの息子が商売向きの人でなくて和菓子屋さんは廃業してしまったんだけど趣味で焼いてたパンが美味しくて評判になって、一時期はパン屋さんとして営業したものの息子が客と話せないためにすぐに看板をしまった。
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102歳の祖母はモロゾフのプリンが大好きで、施設に差し入れると毎回「こんなに美味しいものが世の中にあったの知らなかったねえ」と大喜びして、食べ終わった後もしばらくカップを拝んでますが、そこらの安プリンを食べさせようとするとスプーンぶん投げて拒否するそうです。血のつながり感じます。
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自粛は自分が他人のためにするのであって、赤の他人の行動を不謹慎だの不要不急だのとジャッジする権利を得るわけではないのに、やれ親子でスーパー行くなとかやれジョギングしてる奴がいるとか観光地に県外ナンバーがいるとか相互監視ムード漂ってきて息苦しい。自他の境界が曖昧な人、嫌い。
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今日も今日とて私はたいした人間ではなかったけども、お昼お弁当屋さんで店員さんが注文を聞き間違えて作った(お客さんはカンカンに怒って買わずに帰った)所在のないアジフライ弁当を「そのアジフライ弁当ください」と身請けしたので世界平和にほんの0.1ミクロンくらい寄与したのではないだろうか。
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でもよくよく聞いたら「次男くん、東京スカリツリーとか行きたいんだ」と妙にはっきり目的地が決まっており「珍しい電波人間つかまえに」とDSのゲームで何らかのアイテム入手を目論んでいることもわかった。なんだ。お母さんドキドキしちゃったよ。
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面倒だイヤだと小声で悪態を吐きながら面倒事を片づけてると10分おきくらいに長女がやってきて、チョコレートを1粒ずつ渡して励ましてくれる。何かに似ていると思ったら水族館のショーで飼育員さんがペンギンやアシカの口にイワシ放り込む風景ですね。産んでから10年しか育ててないのに何だこれ。
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生活に疲れて果て口論の末に包丁を突き立ててしまった、みたいな顔してナスを切っていたら上機嫌の長男がやってきて大音量でセプテンパーをかけて踊ってくれたので、つられて尻を振りながらナスを炒めました。いつもこうはいかないけども、こんな風に上機嫌は共有したいし、不機嫌は独占で済ませたい。
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タクシーに乗って、運転手さんから「お客さん、外国暮らし長かった方ですか」とか「帰国子女ですか」と聞かれることが時々あって、ある時「どうしてそう思うのですか?」と聞き返したら「車に乗ってきて、まず挨拶してくれるのは決まって外国の人か海外生活が長い人だから」とのお答えでした。不思議。
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最近わかって全私が盛り上がってるのは「いくつになっても褒められたい」ということ。子供の頃は、大人になると褒めてもらうことはなくなってそれで平気なもんだと思ってた。子供じゃなくなっても褒められたら嬉しいし、褒めてもらえないと子供でも大人でも悲しいし、ダメになっていくような気がする。
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22時台の電車で帰ってきたダンナが「帰りの電車の中で酔っ払いが大声で気持ち良さそうに歌っててさ」と言い出したので、そりゃ迷惑だったねと相槌を打とうとしたら「めちゃくちゃ歌うまくて誰も文句を言わなかった。雪国がなんとかって演歌」とニコニコしていたので連休明けから良い話だと思いました。
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お祭りからラムネ片手に帰ってきた長男に「瓶ちゃんと捨てといてね」と声をかけたら「ビー玉取ってから捨てる」と返されたから「中学生になっても欲しいんだね」って言ったら「うるさい」とモジモジしてたし、その隣でダンナが「カブトムシいっぱい見つけたから虫かご買っていい?」とモジモジしてた。
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超絶シャイなパン屋さんの店主、常連には「いつもありがとうございます」と、かそけき声でお礼を言ってくれるらしいのだけど、私は顔を覚えられていないので引き戸をガタガタやってる間に店の奥に隠れてしまった。行儀よく並んだパンを眺めていると小さな老婦人が奥から現れて「すいませんね」と笑う。
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今朝、賢くて可愛い次男が「ねえモッツァレラチーズって他のチーズからモッつぁんっとか呼ばれてそうじゃない?」と言って自分でしばらくウケた後、ご丁寧に「これTwitterに投稿していいよ」と添えて登校していった。せっかくなので投稿します。お母さんがモッツァレラとチー友だったらモツって呼ぶ。
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認知症が進んでる高齢者で運転免許の取消処分を受けてるケースを仕事柄いくつも知っているのだけど、当然そんな情報はあまり公表されない。重大な事故が起きると警察や行政に矛先が向きがちだけど、未然に防がれている事故は評価されない。現場は制度の範囲内で真面目に動いていると知ってもらいたい。
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ダンナのこと好きすぎるからこないだスケート行ってダンナがコケて後頭部強打した時めちゃくちゃ取り乱して泣きながらロクに滑れないのに猛スピードで駆けつけて、止まれないからそのままの勢いで倒れてるダンナに突っ込んでしまい危うくトドメ刺すところだった。ダンナは頭が硬いらしくて無事でした。