古代ギリシャのヘルメス(@kodaigirisyano)さんの人気ツイート(新しい順)

「可愛くてごめん」と言った最古の人は誰だろうと思い,ヘレネが言ってそうだなという事でエウリピデスの悲劇『ヘレネ』を読んでみたのですが…そういえば古代に謝罪という発想はないので,ヘレネは「この美しさのせいで不幸なので,出来ることならば醜くなりたい」と(ムカつく)弁明をしております😂
ツイッターでレスバトルという名の「討論」を経験すると,言ってない事を言った事にされて困ることがありますが,これはアリストテレスもよく使ったやり方で,彼は論破(論駁)するときに相手が言ってない事を言った事にして自分の土俵で議論する「悪癖」がありました.皆さんは気を付けましょう😂
【古代の書物と現代の本の違い】 巻物と綴本という違いがあるのですが,その違いは本の大きさに表れます.例えば『イリアス』は24の巻物に15693行書かれてありますが,これを綴本にするとギリシャ語原典や岩波文庫では2冊,ある英訳では1冊に収まります.
キリスト教がギリシャ・ローマを覆うことで古代の学芸が衰退したという見方の人が多いようですが,別の見方もあります.西洋古代人の心がキリスト教とは無関係に「キリスト教を受容できる心」に変化していったとする解釈があるのです.連休中に読めそうな手頃な本を選んでみましたのでお楽しみ下さい.
「妻の留守中に外人の奴隷女と不倫するのが最高」というのです.現代の価値観で裁くべき事ではないですが,やはりこの一節を現代人である我々が反戦の歌として有り難く引用するのは賛成できないのではないでしょうか?これはあくまでも例えばの話ですが,古代の史料からの引用は慎重にということです.
これは「反戦」を歌い上げた詩に聞えますが,古代の戦争の研究者であるサイドボトムは「古代に絶対的な反戦を訴えた思想家はいない」と言います.『平和』の一節もそういった背景を知って読まないといけないわけです.さらにこの一節には衝撃の続きがありまして,平和になって何をしたいのか?
これはあくまでも一般論なのですが,古代の文献から「格言」や「座右の銘」として言葉を引用するときは文脈に要注意です.特に古代にない概念の場合は尚更です.どういうことかというと例えばアリストファネス『平和』という喜劇に「ムーサよ,戦争を遠ざけて親しき私と踊り給え」というのがあります.
『イリアス』を難解で退屈に感じる人も多いようですが解説書が豊富ですので,それらを読んでいる間に強制的に年齢を重ねます.するとですね…アキレウスの愛馬が唐突に喋りだす場面で大粒の涙がボロボロとこぼれ落ちるようになるのです…初見で面白くないと思った方も安心して関心を持ち続けて下さい😂
プリニウス『博物誌』にはギネスブックのような記述があります.その中には「航海日数の世界記録」があるのですが,イタリアからアレクサンドリアへ2~3週間で往復できたようです.これだけ高速移動できたわけですからヘレニズム期に科学者同士が文通によって親交し,文化を発展させたのも頷けます.
オイディプス王が妃の服の留金で目を突く事から分かるように女性の服には攻撃力の高い留金がありましたが,出征からたった一人で生還したアテナイ人が,夫が戦死した妻らに留金で殺される事件が起ったとヘロドトスは伝えます.この事件に衝撃を受けたアテナイ人は女性の服を留金のない服に変更します.
驚かないでほしいのですが,19世紀に発明されたとされる安全ピンは既に古代ギリシャで使われていました.つまり安全ピンは一度失われた後,ようやく19世紀になって再発明された古代文明のテクノロジーなのです.やっぱりギリシャ文明って凄いっすね😂
樽のディオゲネスと呼ばれるのは甕で暮らしたからですが晩年は家庭教師兼執事として暮らしました.アレクサンドロス3世に会ったのはその仕事を休み日光浴していた時なのです.「エジソンは小学校卒なのに凄い」と言ってるのを聞いた後で彼の母親が教員だったのを知ったときと同じくらいモヤッとします😂
AIが話題ですが…「呉茂一が翻訳したホメロス『オデュッセイア』風の浦島太郎を書いてみて」とAIに生成させたような文章を自分で書くのが私にとっては人生の慰めです😂
【世の中で最も恐しい物は?】 ギリシャ人はこの問題にも取り組んでおりまして,例えば詩人アンティパトロスは最も恐ろしいのは「酒席で水ばかりを飲んで,人の言ったことを残らず覚えている輩」といっています.これは恐ろし過ぎます😂 出典:『ギリシア詞華集』11巻31
昆虫食を嫌悪する心に進化的な基盤があるというトンデモ話で,進化心理学がトンデモ学問扱いされると切ないので少し呟きます.進化心理学の成果として有名なのは「エディプス・コンプレックス」の定量的な否定に成功したことです.フロイトによれば男児は父と母親を巡って性的な葛藤があるとされます.
【炎上注意】 ネロ帝はローマ市に飲用水を供給するマルキア水道で水泳をして炎上しました.ネロは14年間の治世で3回しか寝込むことがない程健康だったとされていますが,この水泳の後に神の怒りをかって寝込みます.食の安全と迷惑行為に厳しいのは日本人だけではなく,ローマの神々も厳しいのです😂
前4世紀のアテナイは言葉と文字の重みのバランスが変化した時代でした.これはソクラテス,プラトン,アリストテレスの著作への態度や,裁判や契約といった公的な場での文書の扱いから知られています.プラトン『パイドロス』での厳しい文書批判は急速な文化と心性の変化の過渡期に生じたものでした.
『非ヨーロッパ起源の数学』 よくぞここまで世界中の「民族数学」を収集したなという圧巻の本.現代の数式に置換えるという記述は歴史的には問題も多いのですが,その分理解し易いものになっています.ブルーバックスの科学史本の中では比較的安心して読める本ですし,資料集としても楽しめる本です.
【古代地中海の宗教に関するオススメ書籍】 何かと話題になることの多い宗教ですが,西洋古代の理解においても重要です.そこでギリシャ・ローマを中心にした「宗教」を学べるブックリストを作ってみました.是非手に取って見てくださいね.私も手に取ります😂
古代科学の地理的な中心の変化について 数学 アテナイ:エーゲ海=アレクサンドリア:地中海 医学 アテナイ:コス=アレクサンドリア:ローマ と比喩する研究があります.富とは無縁の数学者は一つ都市をハブとして交流し,富を生むサービス業でもあった医学者は二つの経済的な中心をもったと解釈します.
「五兆円欲しい」などと言うと「インフレがぁ」とマジメな反応をして興醒めさせてくれる人がいます.こういう比喩が通じない人というのは古代にもいまして,哲学者クリュシッポスがある命題の組合せの数を比喩的に百万といったところ実際に計算して103049と指摘したヒッパルコスという人がいました😂
ギリシャの学芸の特徴として「著者=ジャンル」というのがあります.つまりある著者はほぼ一つのジャンルに専念します.その「著者=ジャンル(叙事詩/哲学/弁論等)」がどのような対立と継承により形成されたかについて,リヴィエル・ネッツの図解をご紹介します.文学史の俯瞰図としても有益そうです.
【中二病の人にオススメ!ギリシャ由来の用語10選】 かっこよく使ってみてください😂
これはライフハックですが,本には持っておくだけで「いつでも読める」という不思議な効果があるのです.ですから「読書の悩み9選」と向き合いながら,PDCAサイクルを安心して回していきましょう😂
ルキアノス『食客』に収録された「無学なくせにやたらと本を買い込む輩に」という心に刺さる著作を図解しました.なおこの状態は Panic(パニック) Dabble(かじる/手を出す) Collect(収集) Approval(承認) の頭文字をとって「PDCAサイクル」とも呼ばれますが…私もこのサイクルを回し気味です😂