276
機能不全家庭では、子どもが親に「合わせる」という逆転現象が起きる。そうすると、子ども側は常に「自分の在り方はどこか間違っている」という思いを抱きつづけることになる。自然な感覚を否定して親に合わせ続けたことが、根深い自己否定感の根底であることも。自己否定は過酷な環境を生き抜いた痕跡
277
感受性が強い人は「他人の感情がそのまま伝染する」から「気にしない」では済まない。場合によっては本人以上に痛みを感じている。感情の中でも「不機嫌」「攻撃性」は特に波動が強いから近くにいるだけで傷ついてしまう。でもそれは自分のせいじゃない。痛みが分かるから優しさも人一倍なことが多い。
278
幼少期に親の機嫌を伺っているような日々を過ごすと、大人になって他者の機嫌の悪さに深く傷つきがちで「私が何かしたからかな?」と自分のせいだと思ってしまうようになる。幼少期に誰かの不機嫌さにとても傷付き、なんとかしなきゃと思ってたということ。「自分は人を傷付ける」というのは誤解。。
279
「1人で抱え込まずに相談しましょう」とよく聞くけれど、相談できなかったから行き詰まったのではないことがほとんど。助けを求めても助けてもらえなかったから、相談したらもっと傷ついたから行き場がなくなったケースの方が多い。相談する側よりされる側である支援者や親などが注意されなければ(自戒
280
機能不全家庭では、子どもが親に「合わせる」という逆転現象が起きる。そうすると、子ども側は常に「自分の在り方はどこか間違っている」という思いを抱きつづけることになる。自然な感覚を否定して親に合わせ続けたことが、根深い自己否定感の根底であることも。自己否定は過酷な環境を生き抜いた痕跡
281
親の機嫌を伺って育つと「場の空気の悪さ」や「人の機嫌の悪さ」に耐えられないほど動揺しがちで「自分がなんとかしなくては」と、攻撃的だったり不安定な人の機嫌を取ろうと自分から関わることを繰り返すことがある。「人の機嫌を直す役目は自分」は呪い中の呪い。。人より自分を1番大事にしていい。
282
理不尽なストレスで心が強くなることはない。心が強くなるのは自らの意志で前向きにがんばったという場合のストレス。そして理不尽な痛みに麻痺することはあっても慣れることはない。「つらくても耐え続ける」ことが心が強いということなら、強くなる意味はない。そもそも強弱に価値を置くことはない
283
「心の病はメンタルが弱いから」は大誤解。適応障害やうつ病になる人はメンタルが弱いのでなく「我慢強過ぎて、自分にだけやたら厳しい」ことが原因であることが多い。だから「メンタルを強くしなきゃ」は逆効果。「癒し方」や「耐えないスキル」などの「自分への厳しさの緩和」が必要なことが多い。。
284
親の機嫌を伺って育つと、大人になってからもまず真っ先に不機嫌な人に気づき、不穏さを受け取ってしまいながらその人のことばかり考えて対人関係がすごく苦しいものになりがち。穏やかな人や優しい人に気持ちを向けたくても、不穏な人を放っておけず、関われば傷つく人ばかりに心を遣いがち…
285
感情を認めてもらえない環境下で過ごすと、気持ちがあやふやなまま蓄積され、言語化する機会も少ないためによく分からないモヤモヤが心を占めていることがある。そのためいざ出そうとすると端的な言葉では追いつかないほど複雑でたくさんの苦しい気持ちが雪崩を起こし、コントロールできないことがある
286
機能不全家庭で育つと、いつも「我慢」している状態が通常になる。そのため「我慢」に気づきにくいために「小出しにする」「我慢し過ぎない」ができず、限界を超えてから気づくことが珍しくない。「我慢」に慣れてはいても「過去の我慢の苦痛」も伴っていることで自覚している以上に溜まっていることも