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それは作品を「商品」として、商業的に回す分には大きな弊害はないのだが、過去からの積み重ねを含め、作品にどれだけ創意が投じられているかを対外的に語る言葉を持たない状況は、表現規制に抗してそれらを護るべき価値のある「表現」として説明しなければならなくなる時、いきなり大きな問題となる。
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ついでにいえば『COMIC JUN』(=JUNE)の創刊(1978)は『レモンピープル』の創刊(1982)に先行する。そして後に「乙女ロード」となるサンシャイン前にアニメ・マンガ専門店が集まり始めたのも秋葉原に先行する。アニメイトもK-BOOKSも池袋に「本店」が先にできてる。
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ちなみにこのあたりの経緯については、関係者の証言に基づいた小文をこのムックに寄せています→ kawade.co.jp/np/isbn/978430…
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現代マンガ図書館の内記稔夫さんが亡くなった。明治大学で内記コレクションの今後の保存に関わる一員として、重責を感じる。東京国際マンガ図書館という器を早く完成させ、蔵書の行く末について安心して頂きたかった。その前に逝ってしまわれたことが、とても悔しい。
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SPAの『まどか』特集について、「作り手がそんな小難しいこと考えてるわけないじゃん」という反応を散見する。それぞれの論の当否はさておき、私がこれまで話をしてきた経験では、作り手は読み手の想像よりはるかに色々なことを考えてる。物書きや監督だけでなく、絵師も、フィギュアの原型師も。
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青少年の性描写を肯定的に描いたマンガを読むと、子供が性犯罪者に身体を差し出すようになる、というのが「非実在青少年」にまつわる「有害」性の説明だが、府によるBLの有害指定にはその種の説明はあるのだろうか。間違って男の子が読むと、悪い攻に籠絡されてしまうといったことなのだろうか。
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米沢嘉博記念図書館にて、本日から始まった「LOVE♥りぼん♥FUROKU」展。歴代の付録を見渡すショーケース。日本の出版文化における付録の重要性を再確認できる展示。 meiji.ac.jp/manga/yonezawa…
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移転後は米沢嘉博記念図書館と複合的な運営を行うことにより、より利便性を高める予定です。鶴巻町の建物に親しんで頂いた方々、ご利用の皆様にはご不便をおかけしますが、ご理解のほど、お願い申し上げます。
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「今やオタクだけでなくフツーの人もアニメを見るようになった」という記事→ bit.ly/1hpKpTU 。どちらかというと「フツー」が崩壊した結果、寄る辺なくなった人々の一部が裾野に集まってきて、「オタク」が弱小から中規模派閥へ拡大したという側面が強い気もするが。
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海外のアニメファンの間の、日本の学校の「学園祭」や「部活」に対する憧れが取り沙汰されたりしてるけど、何やら異様な権力や特権を握る「生徒会」なるものはどうとらえられているのだろう? キルラキルとかガルパンとかマリみてとかウテナとか、ほかにも色々あるけど。
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いくら調教しても完璧に人間のようにはならない。そこが実は重要で、どんなにがんばっても人間にはなれないロボットの女の子が、マスターのために、一生懸命人間らしく歌おうとがんばっている。日本のマンガやアニメを見て育つと、そんな想像を脊髄反射的にしてしまうのだ、という怪しげな解説をした。
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