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その結果、ヨーロッパの少なからずの地域で、石灰岩が露出し、土壌がほとんどない土地が増えてしまった。古代ローマが滅んで中世に入った時、農業の生産性が著しく落ちた原因の一つが、土壌がやせたこと。そして、土壌をやせさせたのは、ラティフンディウムという企業経営だった。
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学部卒だと、私自身そうでしたけれど、「未知を既知に変える」という科学の作法が全然身についていないんですよね。修士2年を加え、研究を3年やってようやく、未知の現象に対し、どう観察し、推論し、仮説を立て、実験方法を組み立て、実際に実験する、という手順がマスターできます。 twitter.com/agri_nahato/st…
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まとめました。
親の自慢より子どもに驚く|shinshinohara #note note.com/shinshinohara/…
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拙著を読んだ人から「もっと大規模化して、自動化を進めればいいのに、なぜしないのか」と質問を受けた。確かにテレビとか識者の話を聞いていたら、農業を自動化するだけの技術が既に存在するかのように見える。しかしそうした話は20年以上前からあるのに、一向に普及しない。なぜなのか。
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働きが必ずしもよくない、成果があまり出ていない人もあまりバカにされず、それなりに生活できている職場は、能力者にとっても安心できる場となる。「もしうまく行かなくてもここなら生きていける」その安心感が大胆さを生み、才能を引き出す。画期的なアイディア、成果を出す土壌が生まれる。
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ピアノ楽しむのに才能いりますのん?草野球楽しむのに才能いらないですよ。草ピアノでええですやん。
草野球とか少年野球の裾野が広いからプロ野球という頂点が成立します。ピアノも裾野広げりゃいいだけですやん。 twitter.com/JsMYOqF15JFvFz…
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つらく苦しい生活に逆戻りに。主人公はそうした事情を知り、自分は何もわかっていなかった、と悔やむ。
あまりにも格差が広がり、生活が苦しくなると、処罰や死刑がむしろ楽になる方法に見えるようになる。苦しみを終わらせる方法として魅力を感じてしまうことがある。
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エネルギー問題を考えるのに非常に重要な指標がある。エロい(EROI)。石油の利用が始まったばかりの頃、採掘に必要なエネルギーの二百倍もエネルギーが得られた(EROI=200)という。当時、石油は油田から噴水のように吹き出していた。石油はとてもエロいエネルギーだった。
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実は今日、私が熱中症で救急車だった(今は無事帰宅)ことを伝えると、知人の大阪の病院関係者から「よく病院に入れましたね」と言われたことをきっかけにおうかがいした話。私は三重なので、幸運にもすぐ病院に連れて行ってもらえましたが、大阪は熱中症のような緊急性があってもムリとのこと。
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安心できる居場所を強く求めながら、少し気に入らないことがあると激しく感情的になり、攻撃的となり、周囲を辟易させ、結果として居場所を失う人がいる。私は専門ではないので詳しい訳ではないが、境界性人格障害とも呼ばれるらしい。いわゆる「ボーダー」。
1mental-clinic.com/border/
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反対する理由は、もし農業用水の水路を修復してもらうと、農業振興地域の指定がかかり、田畑を売って宅地にするということができなくなってしまうから。
こうした事例が全国的に起きているかも。実際、農業関係者の集まるサイトで尋ねてみると、似たような話が続出しているらしい。
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富裕層が海外に逃げるぞ、という人いるけど、逃げてもらったらいいと思う。貧困層の増加を見てみぬふりし、富が自分たち富裕層にだけ集中するようにロビー活動し、政策を捻じ曲げるような人たちならいなくなってもらった方がスッキリすると思う。後で日本の治安を羨んでも戻ってこれないよ。
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育児そのものが、人間としてのリスキリングだと言える。なのにそれをおろそかにして仕事上のリスキリングをしろというのが、育児をナメ過ぎにも程がある。
自民党はどうも育児の実態にうとすぎる人が多すぎる。それこそ育児して人間を学び直した方がよいかもしれない。
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「教えねばならない」という呪縛からいかに離れ、子どもたちが自ら動き出す能動性が生まれるようにするか。そこに意識をシフトすると、子どもの心が動き出す。指導者が能動的になっても仕方ない。子どもが能動的になることこそ、指導者の目的のはずだから。
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当時は真冬。暖を取ろうにも薪がない。町を歩いていると、木造の酒蔵が全壊していた。申し訳ないけれど、避難所の人たちの薪にさせてもらえないか、そこにいたスタッフの人に頼んでみた。すると、コンクリートで無事な建物の中に手招き。私は怒られるのかな、と思いながら恐る恐る入った。
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私達は竹中氏の弁舌に惑乱されて、競争原理とは他人を蹴落として利益を総取りすること、と狭く捉えている。しかし戦後昭和も技術開発の競争は激しかったが、どちらかというと「切磋琢磨」というものが多かった。たとえば家電なんかもそう。
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最近、株主資本主義を批判すると「能力のある人間は雇う、そうでない人は知らん」ということを平気で言う人がたくさん現れるようになった。新型コロナの流行が始まってから昨年までは、こうした反応は鳴りを潜めていたのたが、今年に入ってから息を吹き返し、参院選で自民党が勝ってからとても元気。
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もし子どもと縁ができて、「ああ、あの子の声か、元気だなあ」と微笑ましく聞ける心理があれば、恐らくさほど耳障りにも思わずに済むのだろう。子どもと縁がなく、縁を作ることもできず、ただ見知らぬ何かの騒音としか認識できない関係に置かれているために、騒音と感じるのだろう。
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なるべく孤独を感じずに済む社会を再構築できるだろうか?怒鳴り込みにくる高齢者の話をしたら、排除すればよい、というご意見も多かった。しかし排除すればますます孤独は深まる。孤独が深まれば、さらに精神が不安定化し、突飛な行動をとる人が現れる確率は高くなるだろう。
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家族経営の場合、自分の田畑の状態が改善されていくか、悪化していくかは強い関心事となる。だから、堆肥も入れてよい土にしようとする。自分の財産だと思うから、土を超えさせようという動機が生まれやすい。
ただし、家族経営でもそうはならない状況が強まってきた。原因は、「効率化」。
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全壊した酒蔵の木を薪にすることも許可してくださり、おかげで運動場で暖をとれるように。私はその火に当たりながらあの飲み物を頂き、「震災が落ち着いたら、ぜひあの酒蔵のお酒を買おう」と心に誓った。
しかしその酒蔵は翌年、廃業することになったという連絡があった。残念でならなかった。
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当時、子育ては母親に全責任が押し付けられていた。父親である夫は、バブル後の余波が続き、早朝に出勤して夜中に帰ってくる毎日。育児を助けるどころではない。結婚して移ってきた土地には、親戚も友達もいない。ただひたすら、赤ちゃんと二人ぼっち。赤ちゃんは泣いてばかり。思うに任せぬ育児。
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弁舌というのは、結晶の「核」になることがある。ミョウバンの大きな結晶を作ろうと思ったら、小さな結晶を核として漬けておけば、結晶は大きく成長する。竹中氏の弁舌は、そうした結晶の「核」として機能したのだと言えるかもしれない。
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農地は、堆肥を鋤き込むなど、適切な管理をしておかないと、徐々に土がやせていく。土が失われるスピードは、年に数分の1mm程度とごくわずかなので、気がつかない。50年もたたないうちに世代が変わる。だから、土がやせたことに気がつかず、「生まれた時からこうだった」になってしまう。