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しかし今や、農家は国民の1.2%しかいない。投票してもたかが知れてる。都市住民も、親がすでに都市住民で、農家を親戚に持たない家も増えた。農家の政治力は急激に衰えている。農業の大規模化を進めれば、ますます農業の政治的存在感が低下していくだろう。
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私の実験。ある酵素を作る微生物の研究をしていて、微生物の大量培養を行っていた。
「蒸留水は電気代かかかるからイオン交換水で我慢してくれ」と言われ、培養液の水をイオン交換水に切り替えた。そしたら微生物が酵素を作らない!これでは意味がない!
蒸留水に戻した。
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誰もが自分の座標を感じ取れるような社会を取り戻せるか。その問題に手を付けないと、近い将来、孤老の問題は日本でかなり深刻なことになるだろう。
でも他方、この問題をよい方向に転じれば、日本の大きな力になる可能性がある。誰もが人間関係のネットワークで座標を感じられる社会。
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私はこの世から宿題なんか消えてしまえばいい、とさえ思っているんだけど、現実の小中学校では宿題が出る。で、世の親は子どもに宿題をさせようとバトルを繰り広げ、子どもは宿題嫌いになるだけでなく勉強嫌いになるという悪循環。こんなことになるなら宿題なんか消えてしまえばいいのに、と思う。
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すると、ろくに教えなくても勝手に能力を高めていった。
「なんだ、能動的に動くことが楽しくなるように、こちらが能動性が見えたら驚くようにすれば、能動性と意欲は高まり、だから学ぶことが楽しくなり、問題解決能力も高まるのか」と気がついた。
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いやこんなので腹を膨らませることはできないし、食べろとも言えない。わずかばかりマシなのを除いて、他は廃棄するしかない代物ばかりだった。食品ロスのものをフードバンクや子ども食堂に送ろう、という呼びかけは、阪神大震災での「汚れた毛布」と同じになりかねない。
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三国志の時代が始まる直前、後漢末には、今で言う新自由主義が流行っていた。財政難を解決する画期的なアイデアとして、「売官」を行った。官職をお金で買えるシステム。上位の官位になればなるほど高額のお金が必要。名誉もほしいお金持ちがこの制度を利用して太守とかにおさまった。
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高額納税者は、労働者の上前はねた分で多めに納税できているだけで、もともとはその納税のお金も労働者が働いて稼ぎ出したもの。ピンハネされたお金が労働者に戻ってくる構造を作り上げることで、さも低所得者が政府から恵みを受けているような錯覚を与えている。この論、卑怯なり。 twitter.com/YKvptGHcbtdaUC…
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能動性、意欲を取り戻すと、興味深いことに観察力、思考力、学習能力が高まることに気がついた。これはどう料理してやろう?という能動性が観察力を生み、仮説を立てては試行錯誤することが楽しくて考えることが多くなり、ヒントになるものを探していろんな学習をするように。
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「学習には強制が必要」という話を見かけた。そういえばEテレの番組で、子どもが楽しそうに学んでいると勉強しているように見えない、つらそうに取り組んでないと勉強しているとは思えない、という母親が登場していて、ははあ、そういう感覚もあるのだなあ、と驚いたことがある。
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バブル経済の頃と違って、今の日本は貧しく、それに「もったいない精神」が行き届いて、食品ロスはかなり減っている。そんな状況での食品ロスは、量が十分確保できないばかりか、種類もいびつ。先日、フードバンクをやっている人が食品ロスで送られてきたのを見たら、調味料とか変なドリンクとか。
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もしかしたら、農学部ってところがどういうところか知らない人が増えているかもしれないので、ちょっとデフォルメしすぎだけれど、農学部の雰囲気を伝えているマンガを紹介しておく。
まず筆頭は「もやしもん」(石川 雅之)。
amazon.co.jp/%E3%82%82%E3%8…
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農家が減ればどうなるのか。農業のことが忘れ去られやすくなるかもしれない。
江戸時代には、約8割が農民だった。第二次大戦が終わったときでも、45%は農家。都市住民でも農家出身が多く、農家の政治力はとても強かった。なにせ、票があるから。
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TBSのこの番組、かなり評判になっている様子。 newsdig.tbs.co.jp/articles/-/103…
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「能動性に驚く」は、外目の形に一切囚われず、本人の中に能動性が現れた奇跡に驚く。現れないのがデフォルトだから、もし現れなければなんとも言わない。ただ、祈るような気持で待っていると、ふとした拍子に能動性が現れる。その奇跡に驚くと、能動性が生まれる確率がどうしたわけか高まる。
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多くの街が「ただ寝る場所」になっている。人間関係のネットワークは、電車で何駅も離れた場所の会社にあって、住んでる家は寝るだけの場所。ご近所との人間関係は希薄という人が多い。会社の人間関係が切れると、孤独に陥りやすい。
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子育てで非常に重要なのは、ゆとり、余裕だと考えている。ゆとりも余裕も一切ない状態で子育てすると、うまくいかなくなる。なぜか。笑顔がなくなるから。笑顔を失ったとき、思考は柔軟性を失い、感情は起伏を失い、鬱状態に陥る。自暴自棄になってしまう。
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しかし「儲かる農業」の大合唱で、世論を味方につけられない農水省も、コメを守る姿勢を続けられなくなった。コメ優先の政策を諦め、儲かる農業推進にカジを切っている。しかしこれ、カロリーの稼げる穀物生産から手を引かざるを得なかったアフリカの二の舞いになる恐れがある。
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一人ひとりに「お米10キロ」が届くまでに、何度も荷物を持ち上げて置く作業があって、ようやく、誰かの手元に届きます。
「子育て支援」と謳うなら、5千円相当のお米ではなく、18歳以下全員に1万円の給付の方がよっぽどいい。
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スリランカに関する記事。急激に化学肥料から有機肥料に切り替えようとしても、有機肥料も、元はといえば、化学肥料により作られた植物、そしてそれを食べた家畜由来。化学肥料がなくなれば、有機肥料も減る。化学肥料からの脱却は容易ではない。
lm.facebook.com/l.php?u=https%…
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市井には、そうした人たちがたくさんいる。だからこの社会は回っている。私は、そうした人たちに心から敬意を示したいと考えている。なのに、どうしたわけか見下そうとする人たちがいる。貧しいというだけで。学歴とか地位がないというだけで。私は正直、憤りを隠せない。
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丸太をくり抜いて蜂の巣を作ろうとしてる別のご老人。切り株をくり抜くには、下から削った方がよい、という理屈は、聞けばなるほどだけど、チェーンソーを巧みに操ってくり抜く手際に私は驚かされた。
私もYouMeさんも驚かされるばかり。驚いてばかりいたら、皆さんよくしてくださる。ありがたい。
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私は「人間は働くのが好きな生き物」と最初の本に書いた。理由は、自分が必要とされているという感覚、「居場所」感を人間は強く求めると考えるから。社会を設計する際、「自分は必要とされている」という居場所感をいかに提供するかが課題となる。もしその提供に失敗した場合。
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昔の話。
子どもたちが異様な数の銀玉鉄砲をのべつまくなしに撃ちまくり、大量の爆竹を鳴らして大騒ぎするなど、やたら躁状態。
「なんかおかしい」と父は首を傾げていた。
かと思ったら、今度は集団シュン太郎。しかし心ここにあらずで、勉強が手につかない。「おかしい、何かある」。
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誰もが誰もを必要とする社会。誰もが居場所を見つけられる社会。それを目指す必要がある。ベーシックインカムでも欠けがちな視点。お金や生活手段の提供だけでなく、いかに社会が全ての人に居場所を提供するか。そうした社会設計が必要になってきたように思う。