501
子ども食堂と食品ロスを結びつけて考えるアイデアが、さもグッドアイデアであるかのように語られることが多い。しかしこの組み合わせは皮肉なことに、貧困を救おうとして始めた子ども食堂を、貧困を再生産し、固定化する仕組みに変えてしまう恐れがあるように思う。
502
これは私の仮説なのだけど、安倍氏は「自分と異なる意見を嘲弄冷笑する」ことを、国のリーダーとして初めて実行に移した人だからかもしれない。
安倍氏以前のリーダーは、自分と異なる意見でも真摯に耳を傾けるポーズを大切にしてきた。しかし安倍氏は明らかに愚弄するタイプだった。
503
結果、竹中氏の弁舌は、日本の労働者の賃金を抑えた分、外国人投資家に貢いだ格好になっているように思う。竹中氏は外国人投資家のために実によく働いたと言える。それと狙いが分からない弁舌で、こうした結果を狙っていたのだとしたら、賢すぎる。あまりにも巧妙。
504
でも、人間関係をつくる上で大切なのは、自分のことで相手に驚いてもらおうとするのではなく、まずは自分が相手に驚き、面白がることのようだ。考えてみれば、これは営業では定石。相手の話を聞き、驚き、面白がる。それによって相手の心を開かせる、テクの一つ。
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卒業するどころか修士課程にも進み、立派な研究成果を出し、一部上場の企業に就職した。
その学生に私がしたことは「問いかけ」と「驚く」ことだけだった。問いかけて反応を待ち、その反応がどんなものであれ、本人が能動的に動いた「奇跡」だと捉え、驚いた。
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まとめました。自民党にも送りました。
拝啓 岸田首相|shinshinohara #note note.com/shinshinohara/…
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ある人と喋っていて「農林水産省西動かせば国が動くと思ったが駄目だった」という話があった。二昔ほど前だったら農林水産省を動かせば国を動かせたかもしれない。しかし今は無理。官僚の練り上げた政策を政治家が取り上げることがほぼなくなってしまったから。
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竹中氏が壊した社会を、もう一度修復する作業にかからねばならないのではないか。外国人投資家を排除する必要はないが、日本の労働者を犠牲にしてまで大切にすることはない、という腹を持つことは大切ではないか。日本に住む人々と、真にウィンウィンになる関係を探すべきではないか。
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このときの体験で思い知ったことは、空腹、飢餓は非常につらいということ。それでも一人だけならもしかすると、我慢しきれてしまうかもしれない。しかし、自分の大切な家族が同じ苦しみを味わっているとしたら?棍棒を持って食料を奪いに行くだろう、と思った。そのくらいつらい。
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自分が高学歴で勉強ができたと思っている人は、「自分は勉強についてはそんじょそこらの教師や塾講師よりも分かっている」という自己イメージを抱きやすい。で、学校の教師をバカにしたり、品定めする人を結構見かける。しかし名選手名監督ならず、とはよく言ったもので。
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安倍元首相の国葬に賛成する人と反対する人に真っ二つに分かれている。賛成する人は、安倍元首相と政策で一致している部分が大きい人、反対する人は一致することの少ない人にスパッと分かれている印象。なぜこんなにもスパッと分かれるのだろう?
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最近、私が警戒する言葉に「既得権益」がある。既得権益に群がり、それを守ろうとし、変化を嫌う人たちがいる。その既得権益層を打破しなければならない・・・これは小泉元首相が好んで使ったロジックであり、当時、日本で一世を風靡した。だが、私はこのロジックが嫌い。
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いわゆる「理系」は2種類の人材に分けることができるように思う。「数学が得意だから理系」と、「数学が苦手だけど理科が好きだから理系」。私は残念ながら後者。数学は相当に頑張ったが、とうとう得意にはならなかった。数学が苦手だから物理も苦手。
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店を出たあと、父とその友人が、私に解説してくれた。「京都人になるには3代かかる、と言われている。初代、二代目はまだよそ者。三代目の、生まれた時から京都に住んで、ようやく京都生まれと認定される。偉そうなよそ者は、丁寧にあしらわれつつ、バカにされる。けど、謙虚な姿勢の人には優しい町」
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家族がいてもそれだけ不安定化するのに、もし独り身だったとしたら。誰でも不安定になって不思議ではない。まだ働いているうちは会社の中で自分の座標を確認できる。しかし定年退職し、社会とのつながりを失うと、自分の座標を確認することは非常に困難になるだろう。
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たぶん、一番効果的な方法は、菓子折り持ってご近所一軒一軒、「こういうお手紙頂きまして。でもなかなか静かにさせることは難しく。ご容赦願えれば幸いです」とあいさつして回れば、ほとんどの人は「いいのよいいのよ、泣くのが仕事」となってご近所の空気が一変します。文句言った人も黙ります。 twitter.com/hari_kyu_hino/…
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山梨県の取り組みは面白い。県内の製造業に就職したら、就職した翌年から、借りた奨学金の8分の1のお金がもらえる。県内で8年勤めたら奨学金を全額返済できる。これは地域に若者を根付かせるとても面白いアイディア。
日本経済新聞211204
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しかも興味深いのは、株主と言っても日本人とは限らないこと。外国人投資家が日本の株式市場でかなりの存在感を見せている。かつては株の持ち合いで外国人投資家に手出しさせなかった日本だが、自ら株の持ち合い規制をし、外国人投資家が入り込む余地を作り、株主資本主義を招き込んだ。
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都会人が自動車で乗り合わせて百人規模で襲いに来たら、眼の前で刈り取られても止めようがない。しかも都会人はコメをどう取り扱ったらよいか分からない(乾燥させるなど)から、無駄になるコメが多いだろう。飢餓がよけいに深刻化するだろうが、飢えていたら前後を考えていられなくなる。
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株主は竹中氏の発言が重さを増せば増すほど株主資本主義へと重心が移るから竹中氏を持ち上げる。竹中氏は自らの仕事と収入が増えるから、ますます労働者同士でいがみ合い、株主が何をしているのか気づかないように目眩ましとなる発言を繰り返す。しかも竹中氏の弁論は巧みで、真の狙いが分からない。
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「今の若者つて、説教嫌がるだろ」と言った。ところが当時まだ若かった私は、「とんでもない、若者は説教大好物ですよ」ととっさに答えた。「ただし自慢話は嫌いですけどね」と付け加えて。
事実、私の父のもとには若者がよく集まり、何時間もの説教を聞きに来ていた。夜通しになることも。
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これは京都に限らないんじゃないかな、と思う。古い町や村にある慣習は、長い歴史の中で生き残ったもの。何らかの理由がある。それを単に因習だと決めつけるのは、無頓着に過ぎる。
しかし村の一つ一つに感動し、驚いてくれる人には、心を開く。改める姿勢も生まれる。なぜか。
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「夫の扶養からぬけだしたい」というマンガがある。結婚し、専業主婦となった女性の苦悩を描いている。
夫は「僕が稼いでいる、僕が働くおかげで家族は支えられている」という。まるで女性の仕事は取り替え可能の簡単な仕事で、自分の仕事とは比べ物にならないというかのように。
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これと同じことが、「食品ロスとフードバンクを結び付けるアイディア」で起きている。貧しい人に食品を配るには、余って捨てられるだけの食品ロスを食べてもらえば一挙両得じゃないか、ということで、ニュースなどでもよく取り上げられている。しかし、現場の方から聞くと、阪神大震災の毛布状態。
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大企業に任せてしまえば農業は効率化する、という意見は根強い。それに関連して、興味深い話を聞いた。
栗和菓子屋さん。農家が高齢化し管理できなくなった栗園を引き受け、社員が栽培管理。しかし、条件のよい栗園以外は頼まれても断るようになったという。理由は人件費。