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「KPIを書け」という指示が来た。KPIって何ですか?と聞いたら事務担当者「え?篠原さんの方が専門なんじゃ…」
二人で調べたら、どうやらその年度までに達成する目標のことらしい。だったら「達成目標」でええやんか。意味わからんよ。最近、また意味不明の言葉増えてきたよ。日本語で書けよ。
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「あそこ、一つだけゆっくりと動いてる星があるでしょう。あれ、人工衛星」
「え!人工衛星って見えるんですか?」
「あそこは地球からずいぶん離れてるから、まだ太陽に照らされて反射してるんですかねえ」
「へええ!」親が驚いてるもんだから、子どもも興奮しながら眺めてる。
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私は、学歴(学校歴)って、どうでもいいんじゃないかな、と思っている。全体を見渡して欠落を見つけ、その欠落を自分が埋めねば、と考える人間がたくさんいるなら、必ずどうにかなる。one for all, all for oneが実践できるチームは強い。阪神大震災は、使命感がたくさんの若者を変えた。
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まとめました。
単純作業は創意工夫の小宇宙|shinshinohara #note note.com/shinshinohara/…
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全体を見渡し、欠落を見つけ、それを自分なりに補う。自力で足りなければ「誰か一緒にこの欠落補って!」と声を上げるだけでも良い。そうした人材を育てられたら、日本はまだまだムチャクチャ強いと思う。そして日本はたぶん、性分としてこれが合ってるように思う。
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その人だけだった。京大落ちて残念だったね、ではなく、大学の名前なんかどうでもよく、私が家事から逃げなかったこと、母が倒れた後、家族の危機を支えようとしたことを見てくれていた。そしてそのことを何より認めてくれた。家族も含めて、そうした反応を示してくれたのはその人だけ。嬉しかった。
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他方、女性ばかりの部屋では。「どちらからいらしたの?」とかの問いかけからはじまり、どんどん会話が膨らみ、実ににぎやかに話が盛り上がった。
この様子をモニターで観察したスタッフが、少しテコ入れしようと、ケーキとコーヒーを差し入れることに。「出番までもう少しお待ちください」。
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単純作業をバカにする人は、こうした工夫がストップしてしまう。こんな簡単な仕事なんか、と言って自分で自分を腐らせてしまう。けれど、実際には単純作業はかなり奥深い。工夫の余地がかなりあり、試行錯誤することで大幅に効率が変わる小宇宙。私は小宇宙の中で工夫を重ねるのが大好き。
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ボランティアではなく被災者だけど、「私にはこれくらいしかできないから」と、毎朝ホウキで掃除していたおじいさん、いつも温かい飲み物を飲めるように火の番をしながらずっとお湯を沸かし続けてくれたおばあさん。何も言わず、寡黙だったけど、とても立派。こんな高齢者に、私はなりたい。
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「星ってむちゃくちゃ遠いから、何年、何十年もかけて光が届いてるんですってね。今見てる光は、何百年も前のものだったり、もしかしたら見えてる星の中には、今はもう爆発してないものがあるかも」
「見えてるのにもうないなんてことあるんですか!へええ!」
ますます大変なもの見てる感じの子ども。
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「もし神戸市から支給されたものなら、あなたのご指導道理に物資を管理すべきでしょう。しかしインスタントラーメンは私たちボランティアがかき集めたものなので、私たちで配らせていただきます。ですので、この問題で責任を感じる必要はないですよ。私たちの責任でお分配します。それよりも」
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何時間も飽かず星を眺めた体験は、知らず知らずのうちに体験ネットワークを形成することになる。以後、星や宇宙のことを取り上げた番組や記事にはすぐ子どもは食いつくようになるだろう。こうして体験ネットワークはさらに強化され、知識ネットワークへと延伸していく。拡大していく。
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第二志望の大学の合格通知が来た翌朝、正面に住むおばあさんが訪ねてきた。「あんた、お母さんが倒れて、それでも毎日買い物に行って料理して洗濯して。本当に偉かったね。このたびは、本当におめでとう」と、合格祝いを渡してくれた。
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「ご存じの通り、配ってしまったらもうなくなってしまいます。もちろん私たちは、今後も物資をかき集めてきます。しかしそれでは不足する恐れがあるので、市役所職員である立場を大いに利用して、不足する救援物資を市に要求してもらえませんか。配ること、その後のもめごとは私たちに任せてください」
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他方、すイエんサーガールは知識がなかったため、理論を紙に押し付けるようなことはなかった。知識がない分、紙から「教えてもらう」ことに徹していた。紙を落としてみる、折ってみる、その手触りを観察し、紙からヒントを得ようとしていた。その結果、紙というものを観察から理解することに成功した。
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私が子どもたちの失敗に驚き、楽しむのもそのため。失敗は想定していたことと違うことが起きた現象。ということは、事前に察知できなかった何かがある。それに驚き、面白がれば、子どもも自然と不思議がり、面白がる。すると失敗からメカニズムを推定し、新たな手を考え出す。
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「日本の農業はGDPの1%しかない」、だから補助金を出すなど保護を行うのはおかしい、という日本の政治家がいた。なるほど、だとしたら、世界最強の農業国、アメリカだったら、きっと農業はGDPの割合も大きいだろうし、農家は補助金ももらわずに独力でやっているのだろう、と想像したくなる。
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それまでの看護師は「どうせ汚れるのだから」と、汚れた服を替えようとしなかった。しかしナイチンゲールは服だけでなく患者のシーツも、汚れたらすぐ清潔なシーツに取り換え、「どうせなら患者に衛生的な環境を」と努力を続けた。その結果、死亡率が劇的に下がった。
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私は「ちょっと任せてほしい」といって、その市役所職員と話すことに。「救援物資の管理、お疲れ様です。ところで問題のインスタントラーメン、どこから来たかご存じですか?」と尋ねた。「神戸市からですよ」との答えに私は首を振り、「いいえ、違います。私たちボランティアがかき集めたものです」。
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無料というのは、究極のダンピング(不当な安売り)。消費者は生活費が浮いて助かると考え、ついそのサービスを受けてしまうが、そうすると、そのサービスを有料で提供することで生活している労働者であり消費者の生活を破綻させる。無料、あるいは不当に安いサービス・商品は、誰かの生活を破壊する。
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日本の若者は自己肯定感が低い、というけれど、実は「自分は社会の中ですごいことをやり遂げるはずの人間だ」「特別な人間なんだ」という、脳内世間様に拍手喝采されるはずの高い自己評価に追いつかない自分の現実を目の当たりにして、自己肯定感が低いんじゃないか、という説。ああ、これ、納得。
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YouMeさんは知らない人ともスッと仲良くなる。コツを聞いてみた。「雑談すればいいのよ」。えー、でも、雑談って中身ないやん。相手も興味があるかどうかわからないし、何話していいかわかんないよ、というと、「中見なくていいの。仲良くなることが目的だから」目からウロコがボロボロ。
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まとめました。
「どうせ」を「どうせなら」へ|shinshinohara #note note.com/shinshinohara/…
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阪神大震災は1月17日に起きた。真冬でともかく寒かった。このため、救援物資として毛布を送ってほしいという呼びかけがなされた。すると、全国から大量の毛布が送られてきた。この時困ったのが、汚れた中古のものが少なくなかったこと。というか、多かった。衛生面で不安があり、それらは廃棄した。