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醸造アルコールのメーカーとしばらく共同研究したことがあって、この体験を話すと「そんなはずはない、純粋なエタノールですよ」という。私もそう思う。純粋なエタノールで悪酔いするって不思議だな、自分でもと思う。
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「悪意よりタチの悪い善意」は、相手が感謝し、自分にひれ伏すことを暗に求めているのかもしれない。
気持ちのよい善意は、たとえ自分がいなくても、相手が笑顔で暮らせるようになることを祈っているのかもしれない。
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為末氏が、小中学校の間は全国大会はない方がよい、としている。それには2つほど理由を上げておられる。
①勝てる人間だけスポーツ好きになり、その他は嫌いに師てしまう傾向。
②体ができてないときの「勝てるテク」は大人になると通じず、かえって大成しない。
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日本の農業は大規模化が進行中だが、何か落とし穴はないだろうか。一つ懸念されるのが「過疎化」だ。
今はまだ、元農家の高齢者が農村部にたくさん住んでいる。その住民の需要を当て込んで、スーパーマーケットも、ガソリンスタンドも存在している。しかしやがて、高齢者が姿を消していくと。
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困ったのは、仕訳に人手がかかること。大量に積まれた段ボール箱を一つ一つ開け、何が入っているかを確認せねばならなかった。何が入っているのか外側からは全く分からないものも多かった。使えないものはゴミ。これが非常に大量で、場所も取られた。
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笑顔で楽しく取り組むことで初めて生まれるのが能動性。だとしたら、楽しさを決して失わないように配慮する必要がある。楽しさからしか能動性は生まれない、という点を押さえておけば、「もっとやったらすごい結果が出るのに」という欲をかくことはなくなるように思う。
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塾をやっていた時、個室は与えないように親にお願いしていました。もしすでに与えている場合は
・カギを許さないこと。
・親がノックしたら必ず入室を許可すること。
・テレビを置かないこと。
を求めました。思春期になって引きこもりになるリスクが高くなるためです。 twitter.com/rouninnseimama…
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嗅覚が敏感になり、なんとなく、「あれなら食べられそうだ」と、草木を見て食べられそうなものが鋭敏に見分けられそうな気がした。
問題は夜。テントの中に入ると、ヒマで仕方ない。手を上げてられないから本を読んでヒマ潰しできない。水を飲んでも空腹をもはやごまかせない。目が冴えて眠れない。
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高校生の進路相談に乗った。進路について話が尽きた頃、モジモジしてるので「何?」と聞いてみたら、「ぼく、モテないんです。どうしたらモテるでしょうか」と質問を受けた。齢四十で結婚した晩婚の私が果たして有効なアドバイスができるか怪しいものだが、次のように答えた。「相手の話を訊くこと」。
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大企業に任せてしまえば農業は効率化する、という意見は根強い。それに関連して、興味深い話を聞いた。
栗和菓子屋さん。農家が高齢化し管理できなくなった栗園を引き受け、社員が栽培管理。しかし、条件のよい栗園以外は頼まれても断るようになったという。理由は人件費。
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「農学」は今や総合生命科学という意味になっていて、食品メーカーや医薬品メーカー、化学メーカーから人気で、理学部よりはるかに就職が良かったりする学部なんだけど。今でもクワ振ってるイメージ持ってるのかな。 twitter.com/kurakenya/stat…
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「どうせゴミになるなら、おなかの減っている人に」「どうせ捨てるなら、寒いと思っている人に」これらは善意に見せかけているが、悪意以上に受け取った人の心を傷つける。仕分けする人手がかかる。ゴミとして捨てる作業に手間と時間がとられる。
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育児で大切なこと。笑顔をバロメーターにすること。母親が笑顔でいられなくなっているのだとしたら、休んだり、友達と話したり、遊んだりする余裕を失っている。その余裕をすべて遮断すると、人間は笑顔を失い、正常でいられなくなる。人間は、そうした生き物。母親だけ神様になれるわけではない。
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子育てで非常に重要なのは、ゆとり、余裕だと考えている。ゆとりも余裕も一切ない状態で子育てすると、うまくいかなくなる。なぜか。笑顔がなくなるから。笑顔を失ったとき、思考は柔軟性を失い、感情は起伏を失い、鬱状態に陥る。自暴自棄になってしまう。
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安直に、食品ロスを施設に送ろうという話に対して、私は強い警戒感を抱く。善意の衣を被った、人を見下す心理、思い上がりは、悪意よりもタチが悪いことを、私たちはそろそろ学ぶ必要があると思う。これを良い行動として勧めようという掛け声にも、私は細心の注意が必要だと思う。
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このときとっさに、塾で教えてるうちに湧いてきていたある「仮説」を試してみる気になった。
教室は「え?先生できないの?」とざわめいていた。私は「どこが間違ってるのかな?わかんない。ねえ、そこの君、そこだけで話さないで教えてよ」と声をかけた。
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当時は真冬。暖を取ろうにも薪がない。町を歩いていると、木造の酒蔵が全壊していた。申し訳ないけれど、避難所の人たちの薪にさせてもらえないか、そこにいたスタッフの人に頼んでみた。すると、コンクリートで無事な建物の中に手招き。私は怒られるのかな、と思いながら恐る恐る入った。
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自分のことをきちんと見ようとしてくれている。自分勝手な妄想を自分に当てはめたりしようとせず、自分の様子を見ながら、こんな話題だったらヒントになるだろうか、と手探りしながら話題を探してくれている、というのを感じると、若者は身を乗り出して聞くらしい。
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研究用の試薬や物品を注文しても、「入手できない」という回答が非常に多い。半導体を使う機械はかなり深刻で、重さをはかる電子天秤みたいな簡単な機械さえ入手困難。半導体なんか使わないプラスチック製品も「納品できません」という回答。流通システムがきしみ始めている。
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失敗すればやり直せばいいし、なんならやり直さなくても、現在与えられた環境を楽しみながら取り組めばいいと私は思う。なのに「上昇志向」で育てられた子どもは「自分は落ちぶれてしまった、もうダメだ」と自分をみなし、自暴自棄になっている。自分を認められず、許すこともできない「呪い」。
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そうこうしているうちに、次の授乳の時間に。「え?私、いつ眠ればいいの?」状態。睡眠欠乏がはなはだしく、肉体的にも精神的にもヘトヘトになる。しかし赤ちゃんが息をしているか心配。泣いていたら寝てよ、と思い、寝ると「息してる?」と心配になり、呼吸を確認し。眠ることができなくなる。
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子ども食堂と食品ロスを結びつけて考えるアイデアが、さもグッドアイデアであるかのように語られることが多い。しかしこの組み合わせは皮肉なことに、貧困を救おうとして始めた子ども食堂を、貧困を再生産し、固定化する仕組みに変えてしまう恐れがあるように思う。
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あまり認識されていないが、化学肥料は化石燃料のエネルギーで製造されている。特に大量のエネルギーを必要とするのが窒素肥料。空気に含まれる窒素ガスをアンモニアに変換する。これには天然ガスのエネルギーを利用することが多く、アンモニアの製造だけで世界のエネルギー消費の1~2%にもなる。
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「勉強しろと言われなくても勉強する子は素質があるからだよ、素質に恵まれない子は言わなきゃやらないんだよ」というご意見複数。私には、素質のことは分からない。というより、論じても無意味。遺伝的なことはどうにも工夫の使用がないから。そんなこと論じたって仕方ない。その前に。
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私の母は男兄弟年子3人を育てたというので母親たちから絶大の信頼があり、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と言ってもらえるだけで、安心できた様子。母親たちがおしゃべりする中、父は得意のハーモニカで赤ちゃんや幼児の視線と注意をかっさらい、母親たちは思う存分おしゃべり。