301
たとえば地元の散髪屋で散髪してもらえるクーポン券を、ボランティアが発行し、被災者に配る。散髪屋は、そのクーポン券をボランティア団体あるいは提携先の銀行・行政に持ち込んだら、現金をもらえるようにする。そして、そのお金の原資は。
302
医療は、経済システムに欠かせないものの一つだ。人体にたとえるなら、医療崩壊しながら経済活動をすることは、免疫や腎臓を欠いて仕事しろと行ってるようなもの。たちまち活動できなくなる。医療崩壊は経済システムの危機でもある。
303
「あら、こんなことで泣いたりして。はずかしい。お釈迦様が空で笑っているよ、こんなことで泣くのか、って」と言って、再び笑った。
私はテレビを見ながら、心底驚いた。私はこの女性のようになれるだろうか。運命を恨むことなく、笑顔で優しさを失わない人間に。
304
喜んでもらおうと安く提供することは、善意からかもしれない。しかし安易な安売りは、知らぬ間にダンピング(不当な安売り)に転じかねない。それが続けられると、デフレ経済を促進する力となり、貧しい人たちをますます貧しくしかねない。
305
地元の散髪屋だという方から、「そろそろ営業再開するんやけど、あんたか無料散髪続けると私ら生活でけへん。善意なのはわかるけど」と話された。それできっぱり、大阪の散髪屋の方は無料散髪をやめた。
306
まとめました。
まずは五感で観察、理論は後|shinshinohara #note note.com/shinshinohara/…
307
「ああ、これでいいんです」と言って、無造作にストッキングの山に右手を突っ込むと、指の股に四つのストッキングが。それをサササッと袋に入れていく。あっという間に袋詰め終了。
次にシールで袋を封するのだけど、それも工夫が。
308
まとめました。
会話を盛り上げるコツ|shinshinohara #note note.com/shinshinohara/…
309
ステレオタイプな男性は、女性のことを愚痴っぽいとか、今日はこんなことがあって、と、子どもの他愛ないことを延々と話すとか、それを女性のサガだと考えていることがある。しかし、私は、宇宙飛行士の夫のその手記を読んで、「これは不安定な立場がもたらすものでは?」と思うようになった。
310
世の中に全然役に立たない、趣味としか思えない研究が、とてつもなく人類に貢献する技術体系を育てることになった事例を紹介。
それは、ミミイカという光るイカの研究。これがやがて、アレルギーや心の病にも深く関係する、腸内細菌などの研究にも波及していった。
311
クラウドファンディングで、全国に「現地の散髪屋再建支援」ということで、寄付を募る。こうすると、寄付金を現金としてただ配るのとは違い、散髪するという機能が地元で復活し、散髪屋の雇用も守られることになる。散髪屋は地元で消費するので、地元経済にも貢献する。
312
市井には、そうした人たちがたくさんいる。だからこの社会は回っている。私は、そうした人たちに心から敬意を示したいと考えている。なのに、どうしたわけか見下そうとする人たちがいる。貧しいというだけで。学歴とか地位がないというだけで。私は正直、憤りを隠せない。
313
京都大学に入学して面白いと思ったのは、「勉強しろと親に言われたことがない」という同級生が多かったこと。京大だから、というのもあるかもしれない。東大に行ってガツガツ勉強なんかしたくない、したい勉強だけしたい、という性格の連中が多かった。強制されるのは大嫌い、というのが多かった。
314
塩ラーメンと味噌ラーメンなど、ラーメンの種類は違うけれども、ぜんぶかき集めたら被災者全員に配れるだけの数があるのだが、公務員のその人は「同じ種類のものを全員公平に配れるのでなければ、配ってはいけない」という。しかしそれでは被災者が飢えてしまう。ボランティアはそれで怒っていた。
315
世界第二次大戦が終わるまで、ヨーロッパの先進国はどこも「食糧なんて安いものは海外から輸入すればいい」と考えていた。このため、第一大戦でドイツは「カブラの冬」と呼ばれる飢餓が発生、70万人以上が餓死したし、イギリスは両大戦で餓死まではいかなくても、かなり飢餓で苦しんだ。
316
人類にとって厄介なこと。それは、「石油が儲からない資源になり始めている」こと。
石油が利用され始めた頃は、噴水のように石油が吹き出していた。この時代は、採掘に1のエネルギーを投じたらその200倍のエネルギーが得られた(EROI=200)。しかし現代は10倍を切り始めている様子。
317
関係がこじれると、もと都会人は「田舎者めらが!」と見下し、田舎にもともといる人は「なんや、感じの悪い人」となる。都会人が田舎に新風を入れてやろう、と、自分が優位に立ってると考えるとき、よそ者は不適応を起こしがちな気がする。
他方、すんなり順応する「よそ者」も少なくない。
318
最初の1ヶ月は、危険がない範囲で、なるべくたくさん失敗してもらう。失敗したら叱られるという経験ばかりしているので、とても失敗を恐れる「呪い」がかかっている。私は「あ、そうなんですよ。皆さん方ここで引っかかるんですよねー」と言って、一緒に失敗の観察を楽しむ。
319
経済の軸足を「生産性」から「消費(需要)」にシフトさせる必要がある。いくら生産性を上げても、安値でしか買ってもらえないのなら、労働がきつくなる割に給料は増えない、という悲惨なことになりかねない。そんな状況がもう二十年以上も続いたのが日本。
320
キャンペーンを利用すればするほど感染者が減らせるような補助の出し方を工夫する必要がある。キャンペーンのデザインが、利用者が出れば出るほど感染者が増えるリスクを高める制度設計になってる。始めた当初は、夏になればコロナは消えるという淡い期待があったものの、もう違うのだから要変更。
321
このニュースを見て最初に思ったのは「貧困対策の現場から話を聞いてるのだろうか?」という疑問。
米を炊くのに、炊飯器なら電気が必要。鍋ならガスが必要。何より水が必要。しかし貧窮しているご家庭は電気・ガス・水道の料金支払いができず、止まっていることも。 news.yahoo.co.jp/articles/5d089…
322
給与削減のおかげで、アメリカン航空は危機を脱することができました。ところが経営陣はその功績によって200億円のボーナスを受け取りました。(中略)株主と経営陣の利害が何より優先され、従業員の給与削減によって企業価値も高まったのだから、経営陣の行為もボーナスも全く正しいというのです。
323
「信じてもらえないといけないから」と、母は中高の成績を残していた。6年間、全教科ほぼ100点、学年一位をキープ。母の口ぐせは「お母さんにできたんだからあなた達にもできる」。
かたや、父は。
324
「今の若者つて、説教嫌がるだろ」と言った。ところが当時まだ若かった私は、「とんでもない、若者は説教大好物ですよ」ととっさに答えた。「ただし自慢話は嫌いですけどね」と付け加えて。
事実、私の父のもとには若者がよく集まり、何時間もの説教を聞きに来ていた。夜通しになることも。
325
「名探偵コナン」が大好きな息子。そこにたびたび三国志エピソードが挟まるのに興味をもち、「三国志読んでみたい」と言い出した。三国志好きな私はそれで嬉しくなってしまい、熱く語ってしまった。そこから息子はマンガ三国志を読まなくなってしまった。私が詳しいことを察したからだろう。