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昨夜の『報道1930』は、PCR検査の世田谷モデルを提案した東大先端研の児玉名誉教授。検査数を劇的に増やす方法、コロナをどう封じ込めるかを語ってくれた。「研究者は成功モデルを作るのが仕事」と自ら現場に足を運ぶ。信念に基づく児玉氏の言葉は清々しいほど。本当に世界は変わるかもしれない。
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昨夜の『報道1930』はロンドン市長が「制御不能」と呼んだ変異ウィルス。ロックダウンは最後の手段のはずなのに感染が減らない、これまでの対策が効かないほど強力と現地は見る。日本でも水際で次々と確認、それでも政府は「市中」で確認まではビジネス往来継続と。市中まで待つと手遅れにならないか。
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昨日の『サンデーモーニング』でも触れたが、日本学術会議で任命を拒否された東大の宇野教授は、3年前にコラムでこう警告していた。「日本の政治にソンタクという妖怪が徘徊している。ソンタクにとりつかれると政治の舞台から真剣な議論が消えてしまう」と。その宇野氏が拒否されるとは実に象徴的だ。
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中谷元防衛大臣は去年12月、やはり「報道1930」の中で「一度、立ち止まってミサイル防衛を考え直していくべき」と、イージス・アショア見直しを求める発言をしている。防衛のプロからすると当然の帰結だったのだろう。その中谷さんの辺野古見直し発言、そちらも防衛のプロから見ると当然の帰結なのだ。
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今の時代、なぜ政府を批判すると、反政府と言われるのか。ぼく自身、民主党政権時代に鳩山総理を批判しても、反鳩山と言われたことはないのに、安倍総理を批判するとなぜ反安倍と呼ばれるのか。そこに潜むものを、「聞く技術」の連載に書きました。
webchikuma.jp/articles/-/1071
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日本学術会議をめぐる任命拒否で、自民党内からは学術会議のあり方という、違う論点拡散の動きばかり目立ち、拒否の理由を説明すべきという正論はほとんど聞こえてこない。6人拒否で政権批判をすればどんな目にあうか、萎縮効果は学者ではなく、議員たちの沈黙により顕著に表れているのかもしれない。
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昨夜の『報道1930』、コロナは口鼻目からの感染がほぼ100%、鼻スプレー型ワクチンは鼻や喉に集中的に「門番」となる抗体を作ることで、感染をよりブロックする効果期待。注射より手軽、先進国・途上国ともにワクチン拡大に貢献か。だがその開発競争でも日本は資金難で大きく遅れをとっているという。
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金曜の『報道1930』でも取り上げたが、都は人工呼吸器、エクモ患者のみを重症者と定義、それだと東京の重症者は今月14日で54人、一方国はICUに入る患者も重症、その定義だと538人と一桁多くなる。松本医師は「ICUに入れば重症が現場の感覚」、国の基準に統一しないと実態が掴めなくなるのではないか。
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Go Toキャンペーンから東京除外→尾見会長は16日午前「旅行自体に問題ない」から午後に「全国的にやる時期ではない」と軌道修正、夕方に西村&赤羽大臣が総理と面会後「東京除外案」を発表、分科会で了承という流れ。出来レースにも見えるが、分科会が政権の方針の追認機関として使われてはいないか。
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昨夜の『報道1930』、招致の裏金疑惑で仏当局が聴取、女性蔑視発言と容姿侮辱、いじめ告白でトップや作曲家が次々辞任、何のための大会かが欠落したまま進めてきた空虚さ。しかしまさかユダヤ系人権団体が開会式ディレクターへの批判声明を出す事態まで招くとは。世界はこれが日本だと見なすだろう。
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沖縄が心配だ。尾見会長が「沖縄の拡大は米軍由来か、東京など本土由来が主流か、感染研が遺伝子解析で急いで調べている」という趣旨のことを口にしている。米軍であれ、GoToとも関係する本土由来であれ、どちらにしても政府は歓迎しないだろうが、命を守る政策の材料となる重要な情報。公表すべきだ。
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昨夜の『報道1930』は変異種。日本が取る水際対策は英国のみで、同じ変異種が見つかった豪など11カ国からの入国はこれまで通り「検査不要」のまま。さらに政府は日本には入っていないというが、山中伸弥教授はHPで感染研の報告は10月段階のものだと。最新のデータの解析と公表が早急に必要だろう。
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昨夜の『報道1930』は、同じ陽性者でもPCR検査でわかるCT値=ウィルス量の違いに着眼した鳥取モデル。大勢にうつすスーパースプレッダーが複数みつかった地域は感染が急速に広がる可能性、その芽をつむ試みが特徴のひとつ。慶応大調査でコロナ対策全国1位、科学に基づく対策を平井知事が語ってくれた。
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昨夜の『報道1930』は、米コロナ治療の最前線医師が奇跡と呼ぶイベルメクチン。ノーベル賞の大村智氏が発見したこの薬、重症化率、死亡率を下げ、しかも予防効果も高く、1度呑むだけでいいと。コロナ終息の切り札という見方も出る中、厚労省は消極的。日本発の薬なのにワクチンに続き出遅れてしまう。
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編集長として「報道1930」で心がけていることのひとつが歴史観と世界観。今週は国葬の夜に保阪正康さんが近代77年、現代77年という長い時間軸で、今回の国葬を「私物化」、「反歴史性」をも秘めていると看破した。こうした深い言葉が番組の命。今後も歴史の中での私たちの立ち位置を見据えていきたい。
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昨夜『報道1930』は東大の児玉教授。同じ陽性でもウィルス量が少ない人が感染させるにはペットボトル1本の唾液が必要、多い人はミストのシュッという唾液でも感染。このスーパースプレッダーは世田谷区調査で無症状者の35%だという。PCR検査ですぐわかるウィルスの多い人の管理が感染防止に効果的。
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昨夜の『報道1930』、日本は経常収支が世界第3位。しかし企業の内部留保、株の配当、富裕層を中心とした金融資産に向かうばかりで、賃金には回らないため消費が増えず経済の低迷が続く。しかも賃上げは社会の安定、少子化の改善にもつながる。持続可能な社会を作るためにも意識の転換が必要なのだが。
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昨夜の『報道1930』、政府関係者は「リスク大の高齢者の感染率が減少、もう感染者数には囚われない」と。分母が増えれば死者は増えるし、率は低くても絶対数が増えれば高齢者の感染者も増える。しかも感染した若者が長く深刻な後遺症に悩むことになる。感染拡大を容認するメッセージは悪影響になる。
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昨夜の『報道1930』は五輪。選手の80%はワクチンを打つから安心と言うが、米の専門家によるとファイザー未認可、入手不可能の国は100カ国以上、彼らのためにIOCはカタールとルワンダに接種センターを設置。でも現実的にそこに2回打ちに行けるのか。開催ありきで願望の数字を使っていないだろうか。
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9・11同時多発テロの現場に入った日を忘れない。すさまじい熱と煙と匂い、NYの街は悲しみと憎悪、星条旗で溢れ、愛国的なメディアの視聴率が跳ね上がった。そして間違った戦争へと突き進んでいく。熱狂から距離を置き冷静でいることはとても難しい。でもそれがどれだけ大切かを胸に留めておきたい。
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昨夜の『報道1930』は支援。ドイツは飲食店にコロナ前の売り上げの75%を支援する。日本料理店を営む日本人夫妻は安心して続けられると、独政府への絶大な信頼を語った。なぜ日本では事業規模別の支援が進まないのか。何よりいざというときに政府が助けてくれるという信頼、危機の中でいかに大切か。
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昨夜の『報道1930』は優等生だったドイツでなぜ感染急拡大か。第一波を抑えた気の緩み、若者たちがパーティーなどで拡大、さらに科学を重んじるメルケル首相が経済重視の州のトップたちに押し切られ、対策が遅れたという。そして今はロックダウン。結局は早い対策こそ経済のためにもなるのではないか。
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英語というのは、なんて率直な言語だろう。簡潔にして言い尽くしている。@NYタイムス国際版
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昨夜の『報道1930』は橋下徹元大阪市長と議論。PCR検査の話で沸騰したが、やりたかったのは今後どんな戦略で新型コロナにどう向き合うか、という根源的な問いだ。世界も試行錯誤しているが、この国は感染防止を呼びかけるだけで、いまだ何の戦略も打ち出せていない。このまま秋冬を迎えていいものか。