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昨夜の『報道1930』、ノーベル賞の山中教授が「人類が経験した呼吸器疾患ウィルスで最大の感染力」と語るデルタ株。感染者のウィルス量がすさまじい上に、ワクチンをすり抜け毒性も強いとの症例も報告。菅総理は「ワクチンで高齢者の感染率減少」を繰り返すが、ワクチン以外の早急な対策が必要だろう。
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韓国は国内の患者から検出されたウィルスを分析、63%が「感染力が最大6倍強いとされるGH型」だったと発表している。日本も感染を再拡大させているウィルスの型の分析など詳細な情報を公開すべきだ。Go Toトラベルをめぐる政治判断を見ても、科学的根拠のあまりの欠落が混乱を広げているのではないか。
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昨夜の『報道1930』、ドイツでは若者の投票率も70%。背景には学校での積極的な政治教育がある。幼稚園で給食のメニューを自分で決め、小学校でデモの手順を学び、15歳から模擬選挙をやるなど異なる意見に触れ、政治への関与を奨励。一方日本の前回総選挙の20代の投票率は34%、若者よ、投票に行こう。
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入札前に落札者が決まる談合のような総裁選び。総務会で、総裁選を求める若手に自由に発言させたのもガス抜きとしか思えないし、番組にも党員から怒りの声がたくさん届いている。それでもかつての民主党のようにバラバラにはならない。政権党である旨味は、すべてを呑み込んでしまうということなのか。
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昨夜の『報道1930』は五輪。中継で最高利益を見込むアメリカNBCトップは「始まれば誰もが忘れて楽しむ」と発言、そして五輪が終われば関係者は成功したとラッパを吹くだろう。しかしその喧噪から距離を置き、IOCの本質、日本政府の対応など目撃した出来事を静かに記憶し、後世に伝える人でありたい。
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Go Toキャンペーンをめぐる、このドタバタ感は何だろう。きっかけはわざわざ前倒しすると7月10日に発表したこと。業界団体の声に応えるためとの説明だけれど、この日の東京の感染者は243人と過去最高を更新、前日も224人。それでも突き進んだ本当の理由はなにか。誰がどう決めたのか説明が必要だろう。
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昨夜の『報道1930』、感染急増地域では原則「自宅」への大転換。対策でもなんでもない。多くが「人生で一番つらい」と語る中等症でも自宅というケースも出るだろう。高齢者の感染率は減少と楽観的な見方を繰り返し、国会の議論もしないまま、五輪の裏で国民は命のトリアージュを迫られるということか。
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昨夜の『報道1930』、世界が警戒するラムダ株の日本初確認は7月23日、国際機関には報告していたが、世の中は8月6日の報道で明らかに。公表しなかった理由を国立感染研に問うと「日本でまだ警戒対象に指定されていなかったから」。23日は開会式、五輪への影響を考え隠していたと思われても仕方がない。
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昨夜の『報道1930』はイベルメクチン第3弾。この秋にもコロナ治療薬として最終段階治験が始まる。抗寄生虫薬としての使用で副作用の心配は払拭されているのに、なぜ大規模治験が進まなかったのか、安い薬だから製薬会社の儲けが少ないからなのか。米医師が奇跡と呼ぶ日の丸治療薬、行方を見届けたい。
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保坂世田谷区長の英断に思う。国はなぜPCRに及び腰なのか。なぜ存在しない「日本モデル」の力で、と胸を張れるのか。元寇の神風、勝ち目のない戦争にも精神力、地震や台風をじっと凌いできた記憶、合理的に対処することが苦手なのか、政権に熱がないだけなのか。『報道1930』今夜はNYの検査体制です。
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きょうから「報道1930」は5年目に入ります。何より観ていただいた皆さんのおかげです。見終わったあと、周りの風景が少し違って見える。そんな番組になれるよう、これからも一日一日、手を抜かず、皆で議論しながら日本や世界の出来事に向き合っていこうと思います。どうぞよろしくお願いします。
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昨夜の「報道1930」、旧統一教会の霊感商法をなぜ規制、摘発できないのか。信者の“自由意志”という立件の難しさがあると同時に、警察のやる気の問題、さらに政治の働きかけがあると、やらない方向に傾くことはあると元検事。信教の自由は大切だが、反社会的な行為を止めるルール作りが必要ではないか。
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けさの読売、検察刷新会議の委員の山室恵元裁判長が辞意を表明。理由は「政治と検察の関係を議論すべきなのに、検察権を弱めかねない刑事手続きを議論するのは危険」と。法相側の意図に絡め取られないという意志だろう。コロナの専門家も政治と一体化せず、国民の命を第一に自らの意志を貫いてほしい。
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昨夜の報道1930は東大先端研の児玉龍彦名誉教授。お年寄りに万が一でも感染させてはと休業中のデイサービスに足を運びPCR検査をして全員陰性、再開した施設の方は言う。ここではウィズコロナはあり得ないと。なぜ児玉氏が奔走しなければならないのか。なぜ政府はこうした社会的検査を拡大しないのか。
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昨夜の『報道1930』は、コロナ禍で2億円近い借金になりながら、680人の雇用を守ってきた日本城タクシーの坂本社長と中継。社長はGoToの時にはPCR検査つきのバスツアーも自ら企画、なぜ政治は検査で陰性者を分けて経済を回そうとしないのか、と怒りの訴え。番組では今後も現場の声を伝えていきたい。
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昨夜の『報道1930』は東大先端研の児玉名誉教授。この4ヶ月だけで全ての死者の8割、しかも高齢者施設でのクラスター発生が目立つ。しかし高齢者施設への検査は遅れ、感染集積地への検査にも消極的。データに基づいて対策を打つべきと児玉教授、こうした精密医療を理解する専門家が政府にはいないと。
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開会式の中継があるにもかかわらず、いつも通り「報道1930」を観ていただいた方、本当にありがとうございました!
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編集長として「報道1930」で心がけていることのひとつが歴史観と世界観。今週は国葬の夜に保阪正康さんが近代77年、現代77年という長い時間軸で、今回の国葬を「私物化」、「反歴史性」をも秘めていると看破した。こうした深い言葉が番組の命。今後も歴史の中での私たちの立ち位置を見据えていきたい。
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昨夜の『報道1930』はロンドン市長が「制御不能」と呼んだ変異ウィルス。ロックダウンは最後の手段のはずなのに感染が減らない、これまでの対策が効かないほど強力と現地は見る。日本でも水際で次々と確認、それでも政府は「市中」で確認まではビジネス往来継続と。市中まで待つと手遅れにならないか。
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昨夜の『報道1930』は、PCR検査の世田谷モデルを提案した東大先端研の児玉名誉教授。検査数を劇的に増やす方法、コロナをどう封じ込めるかを語ってくれた。「研究者は成功モデルを作るのが仕事」と自ら現場に足を運ぶ。信念に基づく児玉氏の言葉は清々しいほど。本当に世界は変わるかもしれない。
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昨夜の『報道1930』、いつの間にか日本は賃金も物価も安い国に。経常収支の黒字は世界3位、でもその儲けは企業の内部留保、株の配当、国債などに回って、労働者の賃金には回らず、その結果消費も増えない。「安いニッポン」の負のスパイラル。「賃上げは投資」と企業が発想を変えることができるか。
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昨夜の『報道1930』は学術会議。私が最も危惧するのは、意に沿わない者を拒否&理由の沈黙もさることながら、自民党から学術会議のあり方PT、千人計画、行革対象と脅しとも取れる援護射撃、それをネットが増幅、あっという間に学術会議悪玉論にすり替えられていく、権力追随とも言える社会の空気です。
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9・11同時多発テロの現場に入った日を忘れない。すさまじい熱と煙と匂い、NYの街は悲しみと憎悪、星条旗で溢れ、愛国的なメディアの視聴率が跳ね上がった。そして間違った戦争へと突き進んでいく。熱狂から距離を置き冷静でいることはとても難しい。でもそれがどれだけ大切かを胸に留めておきたい。