清水建設は3Dプリントで使用可能かつCO2を大幅削減するコンクリを開発。従来の物と比較して160~350kg/m3も削減する。また、3Dプリントによる廃材削減の面からもCO2削減に貢献。 全世界CO2排出量の内、最大8%はセメント産業が占める。その排出量は何と年28億t。今回の成果は世界で求められる技術だ。
セラミックスを使ったリチウムイオン電池は丈夫・安全で非常に優秀な電池。しかし、リチウムはコストや安全面の問題があり、代わりにナトリウムが注目されていた。 九大等はガラスセラミックス法という手法でセラミック系ナトリウム電池の課題を克服。リチウムに代わる安全強固な電池の実現も近い。
高知大等は世界初、カルデラ火山と成層火山の性質の違いを発見。カルデラ火山(阿蘇山)は噴火で地面が陥没した火山。成層火山(富士山)は陥没せず成長した火山。 それぞれ周囲のヘリウム量や地下マグマの性質が異なる事を発見。 成果は将来の大規模噴火予測に役立つ為、世界の火山国で意義ある発見だ。
商船三井が自動で半永久的に水素を作る船(ウインドハンター)を開発中。 この船は高さ53mの帆を10基設置。風力で航行・発電し、海水を分解して水素を作る。水素が満タンになると自動で港に戻り自動で荷揚げ。完了後は再び自動で海に戻る。 まさに自動水素製造装置。2025年以降に小型船を建造予定だ。
雪がエネルギー資源になる日も近い。 電通大などは雪と太陽光の温度差を利用する「積雪発電」を発明。6度の温度差で最大15㎡の太陽光発電と同等の電力を作る。実際には10数度以上の温度差を活用できる見込み。 除雪には年数十億円がかかる為、雪国には朗報。世界一の豪雪国、日本ならでは発明だ。
下水と藻類が日本を産油国にする 下水・CO2を材料に藻類で原油を作る「藻類バイオマスエネルギー」。最近、2年間6千万円の予算が国に認められた。2030年迄に全国下水処理場で藻による下水処理と原油生産が開始。国内下水処理場1/3で年間原油輸入量と同等の原油(1億3600万t)を生産できる革命的技術だ。
噴火による面積拡大といえば西之島だが、同様の例は日本のあちこちで発生している。 代表例は桜島。海底から噴火して現在は面積77㎢(西之島19倍)、1914年の大正噴火では九州と陸続きになった。火山大国ゆえ、これまでもこれからも火山活動が日本を大きくする。ここまで面積が変わる国は世界でも稀だ。
日本が世界を主導する「宇宙太陽光発電」。1基で約100万kW(原発1基分に相当)も発電できる。 電気はマイクロ波を使い送電するが、日本が開発した「フェーズドアレイ」により、宇宙からピンポイントで送電が可能に。ボタン1つで外国に電力輸出ができる為、日本がエネルギー輸出大国になることも可能だ。
JAMSTEC等は水深2470mの深海で世界で初めてレアアース泥の揚泥(70t/日)に成功。 揚泥は6月に完成した採鉱装置を使用。関連技術の特許7件も既に申請済。今後は水深6000mでの揚泥にも挑戦する。 南鳥島近海には質量共に世界一のレアアース泥が眠っており、中国一強の世界秩序を破壊する勢いを持つ。
世界初、シャープは大容量・低コストの「亜鉛空気(蓄)電池」を開発。 太陽光・風力等、世界中で普及する再エネだが、気象条件で発電量が変動する。亜鉛空気電池で蓄電をすれば、この欠点は補える。蓄電は亜鉛と空気中の酸素だけで可能。 当技術は再エネ主力電源化の為、世界中から需要が見込まれる。
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TOYOTAは世界初「ファイバー電池」開発に成功。 従来の電池は容量と出力の両立ができず、容量を増やせば出力が落ち、出力を上げれば容量が減った。その為、出力のある小バッテリーを並べ、数で補っていた。 糸状のファイバー電池はこの難題を解決、両立を実現。出力はリチウム電池より高い大発明だ。
水素を1/1000以下に圧縮し、漏洩の危険性も低い水素吸蔵合金が開発された。 日立金属はチタンと鉄でこの合金を作成。ニッケルやコバルト等の希少金属を使う従来品よりも安価に調達が可能で、水素吸収量は最大30%も上昇。今後国内で量産される。 水素の重要性が高まる昨今、世界で注目される発明だ。
CO2の再資源化を実現。 北大は固体リン酸塩を使い、常圧・摂氏220度の比較的低温下でCO2を電気分解し、メタノールやエタノールの合成に成功。これは世界で初めての成果。 さらに、石油や液体燃料の原料であるエチレンやプロピレンの合成にも成功。 厄介者とされていたCO2の存在意義が変わる発明だ。
既存インフラをそのまま活用でき、CO2排出量も大幅に少ない持続可能な航空燃料「SAF」。 IHI等はSAFの合成技術で世界最高効率26%の触媒開発に成功した。SAFは水素と二酸化炭素を触媒で合成して作る。 脱炭素社会に向け急速に導入が進むSAF。それだけに、今回の成果は世界中で需要のある発明だ。
JAMSTEC等は深海でCO2がハイドレート化(固体化)する現象を確認。 CO2入り容器を深海500m以深の低温・高圧環境下に沈めたところ、瞬時にブドウ状に固体化することを確認。海底地盤に注入すれば、土の粒子間は固体CO2で満たされ、CO2漏洩を防げると考えられる。 実用化なら地球の未来を左右する発明だ。
IHI等は温泉から金を取り出す技術の開発に成功。藻の1種であるラン藻をシート状にして、温泉に浸すだけ。シート1t当り30g程金が採れ、世界の主要金山(鉱石1t当り3g~5g)と比べてもかなり効率が良い。 日本には金濃度の高い海底熱水鉱床が多数存在する。今後の資源外交を支える強力な武器となりそうだ。
2000度以上の高熱に耐える新材料が開発された。 極超音速で飛行する機体の表面は数千度になるが、従来この高温に完璧に耐える材料はなかった。 今回開発された「炭化水素強化超高温セラミックス複合材料」は耐酸化性・耐熱性に優れ、数千度の高温にも耐える。航空・宇宙産業での大活躍が期待される。
世界で開発の進む洋上風力発電。最近は風車を浮かべる浮体式が主流。 日本の海は世界6位の広さの為、浮体式洋上風力発電のポテンシャルは12億kwもある。 日本は官民一体で洋上風力の開発に力を入れており、2040年には4500万kw(原発45基分)が導入される予定。 浮体式では日本が世界をリードしている。