太陽光の内、約半分を占める赤外線。既存の太陽光電池等は可視光が対象で、赤外線の利用はできていない。 京大は小さな光でも高いエネルギーを作る「エネルギーアップコンバーション技術」を使い、赤外線活用に成功。赤外線太陽電池等に応用でき、今まで使えなかった赤外線の資源化が現実となった。
「膜」で世界を取りに行く東レ。 脱炭素社会、水素製造に使われるのが、水を水素と酸素に分解する水電解。 東レは水電解膜として使う、「炭化水素系電解質膜」を開発。これは低コストでも世界最高の電解性能を持つ。他にも、水素分離膜の技術で世界トップを走る。 東レの膜技術が世界を席巻する。
日本タングステン㍿はハードディスク用磁気ヘッド基板材料で世界トップシェアを誇っている。 5G、DXなど、現在世界で生成されるデジタルデータ量は飛躍的に増加している為、HDDの需要は今後も伸びると予想される。 このように、日本企業は細かい部材では圧倒的な優位性を誇る企業が多い。
日本は世界最速で自然に国土を拡大しているのをご存知ですか? その鍵は「伊豆衝突帯」。伊豆小笠原の4000m級の山々はフィリピン海プレート上にある。プレートは毎年6cm程北上し、地殻も柔らかいため、巨大な火山は常に列島に付加されている。 あの西之島も含め、いずれ全て日本列島になる。
船舶用バタフライバルブでは日本の㍿OKMが世界市場の5割を占め、日本メーカーで9割を占める圧倒的な一位。 バタフライバルブとは回転遮断弁のことで配管内の気体や液体の流れを調整する為に使われる。 バタフライバルブ市場はマニアックに見えるが、2026年には1兆8千5百億円の巨大市場に成長する。
半導体製造に不可欠なシリコンウエハーでは日本メーカーが世界シェアの55%を占める。 シリコンウエハーは半導体の基盤となる部材。フォトレジスト然り、半導体核心部材の圧倒的シェアを誇る日本。2030年には市場規模151億ドルになる見込み。 世界で需要の高まる半導体、その運命を日本が握っている。
半導体製造に欠かせない「フォトレジスト」は世界シェアの9割を日本企業が占める。 製造には長年蓄積したノウハウが必要で、メーカーも採用後に代替品に変えると工程の再検討が必要。その為、参入障壁が非常に高い。 2030年に100兆円市場となる半導体。その心臓部を日本メーカーが握る。
日本は世界有数の黒鉛電極大国。 鉄を作る際に不可欠な黒鉛電極。熱伝導性・耐熱性・耐衝撃性が高く、電気抵抗も低い優れもの。 世界シェア上位に日本勢が複数ランクイン(2、4、6、8位)している。 市場規模は2027年に84億$となり、年平均6.2%で成長する見込み。 日本勢の更なる活躍が期待される。
炭素繊維王国日本。 航空機や自動車等に使われる炭素繊維。鉄の1/4の重さで強度も10倍はある優れもの。 日本は世界シェアの5割を占め、圧倒的にリードする。中国勢等の追い上げはあるが、技術力では日本と大きな差がある。2035年には4兆円規模になる炭素繊維市場。日本勢の更なる躍進が期待される。
世界一のヨウ素大国日本。 工業用触媒、うがい薬、被爆防止剤等に使われるヨウ素。実は日本の生産量は16000tで世界二位。埋蔵量に至っては世界で620万tある内、500万t(約8割)が日本にある(因みに8割が千葉県に埋蔵)。 昨今、ヨウ素の需要は世界で高まっており、日本に商機が訪れている。
NIMSは変換効率20%超で1000時間以上の連続発電が可能なペロブスカイト太陽光電池を開発した。 従来は100時間程の連続発電で性能が半分以下に低下していた為、大幅な性能向上だ。 日本生まれのペロブスカイト太陽電池はプラスチックや柱に設置できるなど汎用性が高い。ノーベル賞候補の大発明だ。
水を電気分解すると水素と酸素ができる。しかし、電気分解装置の製造には希少金属のイリジウムが必要だった。 東芝はこのイリジウムを10分の1に抑え、生産効率を500倍にする技術を開発した。従来比500倍の5㎡の触媒層の成膜を実現。 最大出力200kw程度の電極サイズで、2023年以降に商品化の予定。
NEDO等は超伝導ケーブルの実証試験に世界で初めて成功した。 超伝導ケーブルは電気抵抗がなく送電ロスは従来比の95%以上。2050年に4千km設置したとすると31億kwの節約になり、260万人の1ヶ月分電気使用量と同等でCO2も106万t削減。 2025年に約1兆3千億円となる超伝導市場。日本勢の躍進が楽しみだ。
住友電工が世界最高電圧の海底ケーブルを開発した。従来の最大送電容量1.4gwを大きく上回る2gw超を実現。 世界の人口増でケーブル市場は年10.5%も成長し、2026年に3兆3000億円になる見込み。 住友電工はケーブル世界シェアで3位、日本勢はTOP10に3社ランクイン。成長市場で今後も躍進が期待できる。
次世代パワー半導体「窒化ガリウム」で世界のトップを走る日本。 シリコン製と比べ高電圧に耐える性能は10倍、電力損失も85%減等次世代半導体の筆頭だ。特許出願数は日本がTOP5を独占。TOP15社の内、10社が日本だ。 PCやサーバー、EVに必要な窒化ガリウム。次世代技術の心臓部を日本が握っている。
パワー半導体の世界シェアは日本企業がTOP10の内5社を占める。この分野では日本企業の投資がかなり活発になっており、更なる成長が見込めそうだ。特にロームは次世代半導体の炭化ケイ素パワー半導体に巨額投資をし、2025年には世界シェア30%を目指す。 パワー半導体では日本が世界を主導している。
日本のリサイクル業界に革命が起きた。 実は世界屈指の都市鉱山大国日本。 廃棄家電等には6800t(世界埋蔵量16%)の金や6万t(23%)の銀が含まれる。他にも銅や白金等大量の金属が眠る。南陽等は12秒で部品を分離、0.1秒で仕分ける技術を開発。経済性は2割近く高まる。 日本が資源大国となる日も近い。
下水汚泥が日本のエネルギー問題を解決する。 下水汚泥は細胞壁が頑丈で内部の水分を取れず、バイオ燃料として活用できなかった。WEF技術開発㈱は活性酸素を含む熱風で汚泥を乾燥させ、乾燥速度2.3倍、汚泥発熱量も20.98MJ/kgを実現した。これは石炭に近い値。技術は野菜くずや生ごみにも応用可能だ。
与那国島北東沖で全長4kmの大サンゴ礁が見つかった。水深15mの浅い場所で生育状況も極めて良好な為、サンゴ保全研究に役立つとされる。 サンゴは海の生態系維持に重要だが、日本はサンゴ増殖による沖ノ鳥島陸地化計画を進めており、生態解明は計画の進展にも寄与する。 日本の国益に繋がる発見だ。
次世代原子炉(高温ガス炉)による水素製造技術が進んでいる。 高温ガス炉は原子炉より700度も高温の1000度の熱を取り出し、発電効率も45%と高い。さらに安全であり放射能漏れ等のリスクもない。 高温の熱を使い毎時92Lの水素製造にも成功している。経済性にも優れており、日本が世界に誇れる技術だ。
車が道路を走るだけで充電できる技術の開発が進んでいる。 大成建設は無線給電道路「T-iPower Road」の実証実験を開始。道路からEVへ無線給電し、送電電力10kw、給電効率70%以上を目指している。2023年には技術の確立をする予定だ。 EVの普及・脱炭素化が進む昨今、世界に輸出できる技術となりそうだ。
次世代原発「革新軽水炉」の開発が進んでいます。 原発よりも安全性が高く、核燃料が溶け落ちたり、放射性物質を放出しない。さらに地震や津波への耐性もあり、環境にも優しい。 出力は120万kw級で原発の主力(約90万kw)より高い。2030年代に実用化の予定で、世界で求められる技術となりそうだ。
東レが究極の次世代電池「リチウム空気電池」の課題解消に成功。 リチウム空気電池はリチウムイオン電池より軽くエネルギー密度も10倍以上。しかし、寿命と安全性という2つの課題があった。開発されたセパレータは2つの課題を解決し、安定作動時間も従来の10倍以上。 夢の電池実現に大きく近づいた。
陸上にもある、奇跡の金鉱山。 鹿児島県の「菱刈鉱山」は国内で唯一操業する金鉱山。合計埋蔵量は400t、世界の鉱山が1t当り平均5gの濃度だが、菱刈鉱山は30gの超高品位。毎年約6tもの金を取り出すことができ、温泉も沸き、銀も取れる。 海底にも大量の金鉱山を持つ日本。まさに黄金の国ジパングだ。
JFEスチールなどはCO2を75%も削減するコンクリートの製造に成功した。 低炭素コンクリートは固まり易く流動性が低いという欠点があった。今回、特殊な混和剤を使う等して流動性・耐凍害性向上に成功。セメント産業は世界で年28億tもCO2を出す(全世界排出量の4-8%)。 世界の脱炭素化に貢献する発明だ。