51
その厭世的な価値観は、おそらく今生きている世界に対する基本的な信頼感がないことからくるのだろう。
世界は安心だとおもったことがない。
こんな世の中で何かを真面目に積みかさねたところで、良いことがあるなんて到底信じられない。
そういう感覚になるのは、ごく自然なことだとおもう。
52
「まったり死にたい勢」とでも言うべきひとたちがいる。
痛いし面倒だから積極的に死にたくはないけど、あした目覚めなければ楽でいいのになあ〜。
そういう気持ちを思春期くらいから抱えているひとがけっこういる。
53
人生の回復とは、気づかないうちに背負わされまくってしまった他人の荷物を、それが他人が背負うべきものであると気付いて手放し、本来背負うべき自らの荷物だけを背負って生きていくこと。
54
嫌なことがあったときにすぐに頭がフリーズしてしまう、とか記憶があいまいになったりすることがあるのだけど
これは「圧倒的な恐怖」に対して、戦うことも逃げることも出来なかった経験したひとがそれでも生き残るために体得したものであったりする
動物が命の危険にあったときに仮死状態になるアレ
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「他者と親密になること」の安心感をそもそも得られなかったり、何らかの形で破壊されたりすると
「親密さが怖い」「愛が怖い」ということになる。
愛情に対するそもそものスタンスが揺れているという苦悩は、愛情のやりとりが当たり前のひとたちには非常に理解されづらい。 note.mu/knkm4lj11/n/n1…
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過去の出来事に対する後悔や悲嘆で前に進めなくならないで済むコツは
「あのときの私にはあれ以上どうしようもなかったよなぁ」
という無力さを受けいれることね。
「あの時こうしていれば」なんてだいたい過大評価で、その当時は本当にどうにもならなかったってのが実際のところだとおもうよ。
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老師に教わった、こういうことを言う相手には辛い話をしてはいけない8選
①強く生きなさい
②泣いたってしょうがない
③誰でも多かれ少なかれ経験すること
④時間がたてば忘れる
⑤何かを一生懸命やりな
⑥もっと大変な人がいる
⑦代わりのもので埋めなさい
⑧後ろばかり見ずに、前を向いて生きよう
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「子供たちに安心を与えうる存在であるためにどうすればいいか?」
という質問に対して
「子供たちは大人の失敗談が大好き。じぶんたちがいかにダメな子供だったかを教えてあげる。武勇伝はだめね笑。安心して失敗できるようにしてあげてください」
という神回答をくれた松本俊彦先生の徳の高さよ。
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なので、「衝撃的な出来事は深掘りしないで、過ぎ去るのを待つのが最良の策」なんだって。
衝撃にまつわる痛みは、ちょっと時間を置いたら引いてくる。
変な意味付けをしないでいいんやね。
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水島先生は、"「他人の成功」とは基本的にショッキングな出来事である"と言っていて、その理由は、じぶんの土台が不安定にさせやすいから。
「他人のことを喜べないさもしい人間」なのではなく、単に衝撃によってじぶんの土台が揺らいで不安になっているだけで、タンスの角に小指をぶつけたのと一緒。
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「他人の成功を素直によろこべない」と悩むひとが多いのですが
「他人の成功」という他者の領域の話を、単純に相手の領域の話として平然と受け取るのにはわりと強靭な境界線が必要なんだよね。
多くの場合、「他人の成功」に勝手に付随してくる「一方、うまくいってない私」とのコントラストに悩む。
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対人関係に不安が強くて過敏になっているひとに必要なのは「どっしりとした相手」なのだよね。
ちょっとやそっとのことでは動じないし、離れてもいかない。
それでいて、嫌なことは嫌という。
「他者」としてのリスペクトをもって、適度な距離で自然に接するスタンスは、安心の関係性の見本となる。
63
うつでしんどくなってる後輩ちゃんが
「シャワーを浴びるのがしんどいのってやばいですよね」
って言って落ち込んでいたのだけど、落ち込みがひどいときのシャワーは、まあまあ偉業の部類に属する。
下手するとケインコスギにおけるSASUKEの1stステージくらいの負荷はあるとおもう。
64
他者への期待値というのは無言のうちにどんどん高まっていくのだけどさ、その大きな原因のひとつに
「要求をじぶんの口で伝えていない」
というのがあるね。
言わないで全部わかってもらおうなんてムシがよすぎるはなしだ。
「要求を伝える」のはそこそこに勇気と技術が必要なことではあるけれど。
65
「じぶんを大事にしてくれるひとを、じぶんもしっかり大事するし、同じくらいじぶんも大事にする」
これが、フェアで癒しのある人間関係をつくる上でとても重要な法則だとおもっている。
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かなしみは「乗り越えるもの」というよりも、ゆっくり「消化するもの」だというように教わった。
かなしみは、こころの栄養になる。
かなしみを健全に味わうことによって、人間として成熟し、他人に対してやさしくなることができたり、気づかなかった豊かさを得ることができたりするのだよね。
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【すべての学校の保健室に置いてほしい4冊】
①「自分を傷つけずにはいられない」
②「敏感すぎる自分を好きになる方法」
③「毒親の正体」
④「異性の心を上手に透視する方法」
①は自傷行為、②はHSP、③④は愛着障害や機能不全家庭の本質的な理解に役立つ。
どれも1冊で人生を変えうる力がある。
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嫉妬心が湧いてくることに苦しんでしまうのだけど、嫉妬は「居場所」を失うことへの生理的な恐怖の感情だから、そりゃ感じてしまうよ。
生存レベルの危機だからね。
感情には責任はない。
ただ、そのあとの行動に責任を持てばいいだけ。
居場所を失わないための努力の方向性はじぶんで決められる。
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最近、罪悪感を手放しつつある友人のことば
「罪悪感は、これまでずっと感じてきた。
もうお腹いっぱいってくらいに感じてきたけど、結局何の得にもならなかったなぁ」
そう、罪悪感には得がないんだよね。
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睡眠医学のスペシャリストの先生に聴いた不眠対策として、「寝室に持ち込んではいけないもののナンバーワンは『人間関係』ですよ」と教わった。
つまり、「スマホを寝室に持ち込まない」ってこと。
別の部屋で充電しておくなりして、枕元に置かない。
アラームも読書もスマホ以外で代用する。
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メンタルがダウンしているときに正しい意思決定ができない理由の一つに、精神が疲れているときに、意思決定のための情報を集めたり正確に吟味することがすごく難しい、ってのがあるんですよね。
もうとにかくあらゆる情報が圧倒してくるので混乱するし超焦るんだけど、いったん落ち着くのを待つのだ。
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孤独感っていうのは、一人でいるときよりもむしろ、「心を通わせていない他者」とともにいるときに際立つものだとおもう。
表面的に言葉を交わしていても
「ああ、本当のことがなにひとつ言えていないな」
「心が通じ合っていないな」
と感じるときに、寂しさをより深く感じたりするよね。
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そのくらい、ぼくらはいろんな他者からのいろんな要求を(なかば勝手に)受け取り、それに応えようと一生懸命になって疲弊してしまう生き物なのよね。
だから、自らに対する要求のない環境に身を置くってことが大事なんだよね。
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「休む」ことにおいて重要なのは、じぶんに対して向けられるあらゆる要求をなるべく少なくする、ということ。
休む環境としては、繁華街よりも森や海などの自然や寺社仏閣とかがいいよ、と勧めているのだけど、その理由はそれらの環境がぼくらに何も要求してこないからです。
#私の回復じかん
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じぶんのことを「本当は仕事ができないやつだ」と信じ込んでいるひとがわりといる。
右も左も分からないときに無駄に怖い職場で無下に怒られまくった経験からきてるパターンが多い。
でも、安心のない場でパフォーマンス出ないのはみんな一緒。
地雷原やサソリのいるとこで仕事どころじゃないよね。