「ベルゼバブの孫への話」は読めない系奇書のエベレストなのだ 宇宙横断船カルナックで異空間へ赴く道中、謎の男が語る万象の秘密。大天使ハリトンの方式、三脳生物、オルボグメック友愛団…無限の造語に溺れる2段組700頁超の大山脈 読書鬼・松岡正剛をして「手に負えない」と言わしめた怪作なのだ〜
黒死館でも氷沼家でも十角館でも斜め屋敷でも、ふだんはゴミの分別したり、お洗濯もの分けたり、排水溝の汚れに手こずったりしながら生活してるのだろうか……
「新蒸気波要点ガイド」は世にも奇妙な音楽ジャンル・ヴェイパーウェイヴ唯一の解説本なのだ 日本のアニメやCMの雑なコラージュに乗せた、レトロ資本主義なやっすいサンプリング音楽。誰ひとり実像が掴めないままにネットの一部で盛り上がっていたこの謎文化をついに総括! 音源も大体無料なのだ〜
『SIREN MANIACS』はゲームファンのみならず全ホラー好きマストのDEEP設定資料集なのだ 諸星大二郎を下地に屍人蔓延る村の恐怖を描いた物語の追体験!実写で作られた禍々しい呪物の数々!原作とあんま関係ない伊藤淳二の読み切り! 復刊しては高騰を繰り返してる幻の書。買えるうち買っとくのだ〜
金田一シリーズの表紙でおなじみ杉本一文の画集、新装版が出てるのだ……! アライさんは病院坂の家マンと鐘おばけが好きw
「ウイスキー奇譚集」は密かに愛したいベルギー幻想文学なのだ ウイスキーを主題にとろりとした酩酊の間隙に忍び寄る死者を描く掌篇集と、霧深い英国的怪談集の2本立て。クラシックな怪奇幻想が酒毒に冒されて、気持ちよく酔える恐怖に醸造されているのだ 少しずつ舐めるように読みたい佳作なのだ〜
「クロコディル」はアライさんが今気になってる本なのだ フランス革命前夜のパリ。突如現れた鰐の怪物が反乱軍と正規軍を呑み込み、対する異能者は超自然の力を借りて天空地下古代ギリシアと時空を超えた戦いに挑む! 「フランス版ゴジラ」「パリの帝都物語」と刺さる語られ方w お値段4860円なのだ…
自由国民社が70〜80年代に纏めた奇書カタログが熱いのだ! 何と言ってもおすすめは「世界の奇書101冊」 死海写本や魔女への鉄槌、トリストラムシャンディまで、データぎっちりのストイックな誌面。悪魔学などの項も充実してるのだ ちなみに日本は艶本多め、東洋は宗教説話+怪異艶笑て感じなのだ〜
「樹海考」は自殺の名所・青木ヶ原樹海の実像に迫る本なのだ 歴史や観光にも触れつつ、宗教施設、住人、死体、ヤクザ、マニアなど、樹海に集う人々のリアルを紹介 死体を眺めながらパンを食べるのが趣味の男(引くのだ)や、Slipknotのクラウンを案内した話など、凄いエピソードばかりで興味深いのだ〜
瀬戸内寂聴の恋人でもあった小田仁二郎の「触手」が奇書いのだ 見よ、この柔肌の上をうねり這い回るような文体!強迫的にしつこい描写でねっとり語られるフェチズムの物語は、異様な皮膚感覚と祝詞の如き陶酔感を伴って、奇妙なラストへと誘うのだ 他作品もかなり独特、悔しい!でも読んじゃうのだ〜
何言ってるか分からなすぎて最高なのだww
乱歩は多賀新で、 少年探偵団は柳瀬茂で、 横溝は杉本一文で、 夢野は米倉斉加年で、 それぞれ集めて欲しい気がするのだ……
お客さんっていうか、盗撮で捕まえたおじさんに「今日は娘の卒業式後で、家族で来ているんです!どうか見逃してください!」って土下座されたことあるのだ……けっきょく警察呼んで地獄…… #接客業であったすごい客
日本印度化計画ネタが話題だが、ティーンな君も大槻ケンヂ「ステーシー」は必読なのだ ゾンビ化する15〜17歳の少女たちを、165の肉片に切り刻み殺し直す再殺部隊。異能の畸形児たち ノイローゼで病んだ魂が吐いた、精神を突き刺す悪夢の風景。破綻したストーリーに宿る血塗れの切なさ。怪作なのだ〜
『鴨居玲展 人間とは何か?』行ってきたのだ! 40点ほどの小規模展示ながら、首吊りの襖や赤い自画像、苦悩が塗り込められた作品群に息が詰まる…!ことばの虚しさを感じさせる『紙風船』(3枚目)とか最高なのだ 鴨居玲、出版物どれもプレミアなので新規図録が嬉しい!中村屋サロン美術館で12/4まで〜
文フリに出展したコピー本のPDFをnoteで配布するのだ〜 そのまま読めるようnote記事版もついてお値段300円 SF、スカトロ、エログロナンセンス、LGBT…何でもありの最強奇書作家ソローキン紹介本。よろしくなのだ〜(^^) 奇書が読みたいアライさんのソローキン全作紹介SP note.com/kisyo_arai/n/n…
文学賞の季節は芥川賞作家・吉村萬壱の「クチュクチュバーン」を読みたいのだ 人間がドラム缶やシマウマなどあらゆるものと融合、または手足10本生えたりとデタラメな進化が始まった世界。変体し破滅していく人々を描いたグロくも哀しい短編集 人類をくちゅくちゅ捏ねてバーンした強烈な作品なのだ〜
「ラピッドコミューターアンダーグラウンド」は、サラリーマンが地下鉄東西線の通勤車内で描き上げた怪作なのだ 車両に乗り込む象、列車BARでの会話、謎の街…建築デッサン風の描線と海外ヴィンテージ雑誌のような彩色で描かれる地下鉄幻想は、ミニシアター的没入感 バンドデシネ好きも是非なのだ〜
「ピダハン」は驚きの民族レポートなのだ アマゾン奥地の少数民族ピダハン。彼らの言語は左右、色、過去未来、数の概念がなく、神もいない…言葉の特異さは勿論、宣教師の著者が彼らに出逢い価値観を転換する様も感動的 経験したことのみを語り、究極の今を生きる彼らに、幸せの意味を問われるのだ〜
偶然見かけたのだが「SHARKS 海の怪獣たち」て仕掛け絵本、うわーコレめちゃくちゃ欲しいのだ! 紙の魔術師ロバート・サブダの超絶技巧ギミックで飛び出すシャーク! 写真見てもどこがどう開いてるのかいまいちピンとこない文面! 古生物だらけのときめきパノラマ! 秒で壊しそうだけど…けど……!
隠れた危険書「アムネジア」がkindle化してたのだ 男の不審死と闇金融の繋がりを巡るサスペンスはしかし、奇妙な機械の登場から混濁を始める 破綻した現実/嘘をつく記憶。実存不安度3000倍の語りに、暴力すら呪術に視えてくる。 lain好きにもお薦めの出口なき迷宮幻想。この魔書は人を"呑む"のだ──
眠れぬ夜は「夜鳥」を紐解きたいのだ 乱歩、夢野らを熱狂させた切れ味鋭いフランス産グランギニョル短編の数々は、気品あふれる名訳も相乗して美酒の趣。怪奇趣味と心のひだを撫でる闇の後味に酔いしれるのだ 一篇数頁の短編ばかりで寝る前におすすめ。ちなみにマルセル・シュオッブの従兄弟なのだ〜
有名作品で恐縮だが渦中のウクライナが舞台の本は『ペンギンの憂鬱』を推すのだ 売れない作家&鬱病のペンギンの主人公コンビを始めミニシアター映画風のときめき登場人物。楽しくも不穏でぽっかり空虚な読み味、衝撃のラスト 風刺的な物語の隙間をぺたぺた歩き回るペンギンが激かわ!春樹好きにも~
明日からついに神保町ブックフェスティバル! 国書刊行会が!早川書房が!河出書房新社が!レア本やサイン本を取り揃えて軒を連ねる(お財布的に)悪魔の祭典!読書マニア垂涎の一大イベントなのだ 3年ぶりの開催、盛り上がってほしい……!関東の方はぜひなのだ~
新青年随一のトンデモ名探偵、帆村荘六の活躍は「獏鸚」「蠅男」で堪能するのだ 赤外線男や振動魔ら奇人怪人、怪建築、秘密結社、サイボーグまで飛び出す珍事件を相手に、無茶な論理を振りかざし大活劇を演じる、愛するしかない名探偵w これぞ昭和SF、化学が幻魔怪奇だった時代のケレン味なのだ〜!