【お知らせ】 noteに今まで紹介してきた本のまとめページを作ってみたのだ! 本探しの手助けになれば幸いなのだ(^^) 今後は半月〜1ヶ月を目処にゆるゆる更新予定 沢山の方にご反応頂いていつもありがとなのだ!いつまで続くか解らないけどコンゴトモヨロシクなのだ〜(^^) note.mu/kisyo_arai
SF論争が話題なので「スターシップと俳句」読むのだ 終末世界や鯨との異種間コンタクトを描いたSFだが、やたら死にたがる日本人観が超クール 金閣寺で自殺!歌舞伎見て自殺!ハラキリで自殺!ジェットコースターで自殺!このまま滅んでしまうのか日本?! SF警察の目を逃れて闇取引したい珍品なのだ〜w
珍しい誤植見つけてテンション上がったのだw
若者の呪術離れがさけばれる今こそ「日本呪術全書」なのだ 密教陰陽道古神道から果ては大本教まで、膨大な図版と共にまとめた呪い大全。各宗派の呪術観や随所のコラムも面白く、一生読んでられる究極のテクスト! 物書きさんにもネタの宇宙。紙面から立ち上がる日本の暗黒精神史にくらくらするのだ〜
虚無への供物の中井英夫は「とらんぷ譚」も凄いのだ ♠︎♣︎❤︎♦︎の1〜13とjokerに擬えた54篇の短編集。特殊妄想が集う精神病院、謎めくサロンの夜会、人ならぬ精神の独白、過ぎる時代と3姉妹…圧倒的な怪奇幻想から匂い立つ薔薇の香しさたるや! 磨き抜かれた言葉のカードマジックに酔うのだ〜
「クロコディル」はアライさんが今気になってる本なのだ フランス革命前夜のパリ。突如現れた鰐の怪物が反乱軍と正規軍を呑み込み、対する異能者は超自然の力を借りて天空地下古代ギリシアと時空を超えた戦いに挑む! 「フランス版ゴジラ」「パリの帝都物語」と刺さる語られ方w お値段4860円なのだ…
「せどり男爵数奇譚」は他人事じゃない一冊なのだ 人皮装丁本、姦淫聖書、荷風「ふらんす物語」初版…幻の稀覯本を巡り起こる事件の数々。エログロナンセンスを思わせる隠微な筆致で、魑魅魍魎蠢く古書マニアの世界を描いているのだ 本の為に騙り、人を殺し、貞操を捧げる。闇落ちした我々なのだ〜w
「ペルディード・ストリート・ステーション」は高密度都市SFなのだ 蒸気機関と魔術が栄え、巨大駅の下、人と亜人が暮らす暗黒都市。奇妙な依頼を受けた科学者と謎の幼虫… 偏執狂的ディティールで描かれる怪奇スチームパンクな都市描写と、超次元蜘蛛、魔術改造人間などカオスな空気が最高なのだ〜!
奇書もいいけど美書もいいのだ。「世界の美しい本」は、製本の歴史を辿りつつ世界の美本を紹介した作品 中世写本や祈祷書、グーテンベルグ活版印刷初期、アールデコからミュシャまで、本という言葉の匣を芸術に昇華した美しい装丁の数々にため息つきっぱなし! 本好きファンタジー好きは必見なのだ〜
悪魔図鑑も沢山あるが、永遠のクラシック「地獄の辞典」を紐解きたいのだ 1818年に蒐集された悪魔迷信伝承の数々(日本からも狐や天狗が登場)は、誤りも多いが胸キュン必至! そして本文以上に魅力的なのがブルトンによる銅版細密画の悪魔たち。後のレメゲトンにも採られた禍々しい御姿に惚れるのだ〜
日本純文学史上最大の奇書「別れる理由」が復刊してるのだ 家族小説のはずが延々続く乱交ミュージカル!馬に変身してトロイア戦争を論じる主人公!作者が出てきて原稿が間に合わんとぼやき主人公に説教される超展開! 千野帽子氏曰く「ある意味奇跡のようなコンテンツ事故」見届けるしかないのだ〜w
HELLO WORLDの原作者による「野﨑まど劇場」は最強のラノベ奇書なのだ 将棋解説、西部劇、ヤクザ、八百万の神……どうかしてる活字表現とギャグが荒れ狂う衝撃のコント集。奥付からカバー下までぎっしり詰まったネタ密度は狂気すら感じるのだw アライさんはヒッグス粒子で茶を点てる話が好きなのだ〜
台風の夜は「キルヒャーの世界図鑑」で空想世界にぶっ飛ぶのだ 17世紀、科学魔術音楽地質学など博覧強記の異能で幻想科学の翼を広げたキルヒャー。本書は地下世界の描写から小鳥の囀りの楽譜まで、ときめき図版の数々を軸に奇想の曼荼羅を読み解くのだ 澁澤、荒俣、中野美代子らの解説も豪華なのだ〜
「屍鬼二十五話」は妖気漂うインド古典奇書なのだ 背中に背負った死体に憑いた屍鬼が語る奇妙でパワフルな物語。首をすげ替えられた兄と夫、生贄にされる少年が見せた笑顔、性転換の秘薬、象への転生… 各話のラストに屍鬼が質問を投げかけ、答えられなかったら頭が爆散するという鬼畜ルールなのだww
「裏面」は幻想都市小説の白眉なのだ ある富豪により築かれた<夢の国>ペルレ。外壁で遮断され、建築物は欧州各地の古い建物を移設。市民は半ば無軌道な生活を送るのだ 理想宮にじわじわ迫る破滅の気配と、眠り病、虫、獣、腐蝕が溢れ出す後半のカタストロフが圧巻!作者は画家で挿絵も素敵なのだ〜
「死者の饗宴」面白かったのだ 知られざる英国作家による仄暗い怪談集。呪われた宝石、並行世界、奇妙な子供、忌み地、ドッペルゲンガー、幽霊船、生命吸収…おぞましい穢れの感覚と纏わりつくような異次元的恐怖が粋! 小野不由美、諸星大二郎、ラブクラフトに通じる闇がぽっかり口を開けてるのだ〜
【アライさん流 積ん読対策】 ・読みたい本リストを作る ("とりあえず"で買わない) ・一度に買う本や借りる本は、今どうしても読みたい1冊! ・冊数をモチベにしない (難しい本を避けがちになる) ・軽い本(外出用)とじっくり本(自宅用)を併読する ・たまにはルールを思いきり破る(古書店巡りなど)
「隣の家の少女」は伝説の鬱小説と名高い精神破壊ホラーなのだ 光射さぬ地下室を舞台に、少女へのあらゆる虐待を淡々と執拗に描き切る様は、人間悪の顕現そのもの。何処までも痛く苦しい読書体験の果てに最悪の読後感が待ってるのだ それでも読んでしまう負の引力…後悔を畏れぬ人だけ手に取るのだ〜
「迷宮1000」読んだのだ! 千階建の巨大建造物で目を覚ました記憶喪失の探偵は、謎めいた館の支配者ミューラーを追う… 1920年代作ながら、乾いたハードファンタジーの空気はWIZを、魅力的なSF設定はBLAME!を、悪徳と欲望渦巻く街はボトムズを思わせるクールな逸品。1001から始まる頁数も粋なのだ〜
異世界言語学マンガ「ヘテロゲニア リンギスティコ」面白かったのだ! 若き言語学者が、ワーウルフ、スライム、ラミアら言語からボディランゲージまで異なる種族と体当たりでコミュニケーションしていく、ひと味違う異世界もの 異種間コンタクトの学術的面白さと難しさが良い塩梅で描かれてるのだ〜
和製クトゥルーのベストには「弧の増殖」を推したいのだ 巨石建造群とメガサーバ施設を擁する街、囁かれる都市伝説と連続殺人事件… カサカサと恐怖が忍び寄る前半の不気味さと、後半に顕現する圧巻の地獄絵図は、国産ホラー全体を見渡しても随一!重鎮・朝松健ならではの、貫禄と狂気の名作なのだ〜
幻の中国幻想文学「黄泥街」が復刊してるのだ! 降り続ける黒灰。溢れる塵芥。食物は腐り犬猫は気が狂う夢幻の街・黄泥街で、「王子光」という謎の言葉が囁かれてから、奇妙な事件と崩壊が始まる… 汚穢に塗れた幻想と、意味の網目をすり抜けて虚ろにゆらめく文体が蠱惑的な、美しい混沌文学なのだ〜
伝説の打ち切りジャンプ漫画「惑星をつぐ者」がkindle化されてたのだ 人類が他種族に支配された宇宙。不可視の剣を武器に、呪われた因縁を清算すべく旅する男の物語 外連味溢れるキャラと深いテーマ、細部に宿る本格SFマナーが激渋!9話終了ながら繰り返し話題に上る隠れた名作、やっと読めたのだ〜
「世界文学における架空地名大事典」は物語の舞台だけを集めたるるぶ異世界なのだ ナルニア、ラピュタ、ムーミン谷、想像するしかない未邦訳作品まで、奇想溢れる設定と随所の地図がイマジネーション唆りまくり! 古い本だが攻略本好きや創作勢は是非〜。より詳細な完訳版もあるがどプレミアなのだ😢
ここで「アマニタ・パンセリナ」の紹介なのだ LSD大麻覚醒剤咳止めシロップ…幻覚世界を飄々と渡り歩く中島らものドラッグ体験記。軽妙な筆致のイカれたエピソードは、吾妻ひでお「逃亡日記」同様、人間の最果てが放つ鈍い輝き 「自分に愛想が尽きても人は生きていける」と語る哲学も効いてるのだ〜