数学なんてクソほどもわからないハエ並みの脳みそのくせに勢いあまって統計学をバリバリに使う分野で大学院にまで進んでしまって現在進行形で超苦労しているんだけど、原因はだいたいレヴィット&ダブナーの『ヤバい経済学』シリーズなので、みんなにも是非読んでほしいのだ。一緒に地獄に落ちるのだ。
東ドイツのスパイには政治スパイや軍事スパイももちろんいたんだけど、産業スパイも大量にいたのだ。今回は、西ドイツで活動した産業スパイの働きによって東ドイツはどれだけ産業を発展させていたのかを分析した研究を紹介するのだ! (1/16)
東ドイツの社会の隅々にまで張り巡らされていた秘密警察(シュタージ)による監視のネットワークは、社会全体を疑心暗鬼に陥らせたのだ。この監視がもたらした影響は東ドイツが崩壊した後も残り続けている、ということを明らかにした研究があるのだ。 (1/9)
分析の結果、シュタージ協力者がより多かった地域の人ほど、 ・知らない人は信用しない ・互酬的行動をしない(「お返し」的なことをしない) ・親しい友人の数が少ない 傾向にあることがわかったのだ。 対人的な信頼関係がシュタージのせいでぶっ壊され、それが今も続いているということなのだ… (7/9)
なんでこんなに蒸し暑いのに学会はスーツにネクタイなのだ!?普段Tシャツ短パンサンダルで過ごしてる身としては地獄でしかないのだ… クリティカルな質問が来る度に報告者は一枚ずつ脱がなければならない制度の導入をお願いしたいのだ…
1961年に建設された東西ドイツの分断を象徴する「ベルリンの壁」には、東側から西側への人口流出を防ぐという目的があったのだ。今回は、東ドイツ市民が国外脱出を試みるタイミングと、それに対する政府の弾圧のメカニズムを明らかにした研究を紹介するのだ。 (1/18)
横浜方面で用事があった日は必ず横浜駅は狸小路の「豚の味珍」に行くのだ。豚の珍しい部位をお酢と醤油とラー油でといた辛子で頂くのだ。お酒のおススメは「やかん(焼酎))」に梅シロップ!安いから飲みすぎて死亡するのだ。しかも肉はお持ち帰りも可!最高のお店なのだ〜! s.tabelog.com/kanagawa/A1401…
昨日はUCSDで日本政治を研究してるCharles McClean氏の研究発表を聞いてきたんだけど、とても興味深かったのだ。要は「若い政治家は若者向けの政策選好を持つ」という話で、それを2004-17年の1718の地方自治体の首長(市区町村長)選挙の立候補者1万人以上のデータに基づいて実証しているのだ。 (続く)
1989年にベルリンの壁は崩壊し、翌年には東西ドイツが統一されるんだけど、東ドイツ崩壊をもたらした原因の1つが市民による大規模なデモなのだ。そのデモが拡大した背景には西ドイツのテレビの影響があった…と言われているんだけど、実証的にはその主張に疑問符がついているのだ。 (1/19)
市民による大規模な抗議運動(というかほぼ革命)によって東ドイツは崩壊した訳だけど、それまで強固な安定性を見せていた東ドイツでなぜそこまで急にデモが拡大したのか?その原因の1つとして挙げられているのが、国外脱出者の存在なのだ。 (1/21)
以前も話したように、西ドイツのテレビ放送が東ドイツの共産主義体制を脆弱にしたという証拠は今のところ得られていないのだ。むしろ現実は全く逆で、西ドイツのテレビは体制の安定化に寄与していたということを明らかにした研究があるのだ。 (1/17)
統計分析の結果、西ドイツのTVを視聴している人は、視聴していない人と比べて ・マルクス=レーニン主義的世界観は正しい ・東ドイツへ愛着を感じる ・東ドイツ政府による権力の行使の仕方は、自分の考え方と一致している という主張に賛意を示す確率が「高かった」ことがわかったのだ! (7/17)
つまり、西ドイツのTVを視聴することで東ドイツ政府や共産主義への支持が高くなっていたのは、「資本主義の闇」を知ったからではないのだ。「娯楽」として資本主義の世界のTVを楽しみ、それに満足した結果、現状を追認していた人が多かったということが示唆されているのだ。 (14/17)
この研究の結論は、西ドイツのTV番組は東ドイツを内側から壊すどころか、むしろ娯楽を提供する事で体制の支えになっていたのかも、というとっても皮肉なものなのだ。マルクスが宗教を「人民のアヘン」と呼んだことになぞらえると、西ドイツのTV番組こそが東ドイツにとってのアヘンだったのだ… (16/17)
1990年10月、東西ドイツはその分断から40年以上を経て再統一を果たすんだけど、東ドイツよりも豊かだった西ドイツにとって再統一の「コスト」はどれぐらいだったのか?今回は、この問いにゴリゴリのデータ分析で立ち向かった研究を紹介するのだ。 (1/10)
イタリアン・マフィアの起源は諸説あるけど、シチリア島のマフィアの活動が活発化したのは19世紀半ば、イタリア王国が統一した辺りなのだ。その背景にあったのは天然資源(硫黄)のブームだったという事を明らかにした研究があるのだ。 (1/11)
アセモグル(天才)&ロビンソン(天才)の『国家はなぜ衰退するのか』は、彼らのこれまでの研究成果をかなりわかりやすくまとめていて、一般書としての完成度がめちゃくちゃ高いのだ。「いかに読者を “わかった” 気にさせるか」という観点から考えると、この本に比肩するものはなかなかないと思うのだ…!
気になったからついでに調べてみたんだけど、Google Scholarに登録されている著者で一番引用数が多いのは、2019年現在でミシェル・フーコーらしいのだ。なんと戦闘力(総引用数)は88万!!フリーザ(第1形態)なんか一発でぶちのめすパワーなのだ。 webometrics.info/en/hlargerthan…
シチリア島の名産品と言えば「シチリアレモン」なのだ。現在でもレモンと言えばシチリアだし、レモンのお酒といえばリモンチェッロ!でも実はそんな美味しい美味しいレモンの栽培がシチリア島にマフィアが蔓延る要因の1つとなったと言われているのだ。 (1/13)
シチリア島の地主たちの頭を悩ませたのは、これまで紹介してきたような盗賊だけではないのだ。19世紀末に組織化された農民や労働者による社会主義運動も大問題だったのだ。マフィアはこうした運動を潰すために「活用」されていたということを明らかにした研究があるのだ。 (1/15)
マフィアは自分達が有利に「ビジネス」をする為に政治家に言う事を聞かせる必要があるのだ。そこでマフィアはお得意の暴力的な脅しを使うんだけど、じゃあいつ脅すか?というのは考えてみると難しい問題なのだ。今回はそのタイミングをイタリアの地方政治の文脈で分析した研究を紹介するのだ。 (1/11)
最近ホントに「ドイツ語を勉強していれば…」と思うことが多いのだ。ドイツは歴史的な数量データがたくさんあるはずなんだけど、言語の壁が厚すぎるのだ…。ドイツ史専攻の院生さん!!統計分析は全部お尻さんがやるから誰か共著書きませんかなのだ〜〜!!
マフィアの脅しは選挙や議員の行動にどれほどの影響を与えるのか?100年間以上のイタリア各地のデータを使った分析によると、マフィアは脅しを合理的に使い、自分達と対立する政党の得票を減らし、議員の行動を萎縮させているのだ。長いのだ!ひたすら長いまとめなのだ! (1/30)
イタリアのマフィアは左派を脅す一方で、右派(与党)の政治家の選挙には積極的に協力していたと言われているのだ。果たしてマフィアはいつ・何票を右派に「お届け」し、どんな「お返し」を受けていたのか?そんな問いに対して、シチリア島の国政選挙を分析する事で迫った研究を紹介するのだ。 (1/20)
公私問わず数多のスキャンダルで名を馳せるイタリアのメディア王にして元首相シルヴィオ・ベルルスコーニの政治キャリアは「フォルツァ・イタリア」党を1993年に結成する事で始まるんだけど、やっぱり彼はマフィアと繋がっていたということを選挙の分析を通じて明らかにした研究があるのだ。 (1/11)