今回の話は doi.org/10.1177%2F1043… からなのだ。 奴隷貿易の、しかも奴隷船上での奴隷の反乱というテーマは確かにニッチなんだけど、外部との連携が取れない閉鎖的な環境における集合行為問題の事例としてかなり興味深いと思うのだ! (12/12)
「タダ乗りと奴隷:船上での奴隷の反乱」として追加しておいたのだ〜。 ア㊙️イさんのお尻と学ぶ統計学 - Togetter togetter.com/li/1342003
近々学会があるんだけど、このアカウントではお世話になっているけどリアルでは面識のない先生方にご挨拶する(「お尻です」と名乗る)という重大な使命があるのだ。しかもこれを懇親会の会場にいるであろう指導教授にバレずに遂行するというまさにスニーキング・ミッション…!燃えてきたのだ…!
1807年にイギリスは奴隷貿易法を制定し、奴隷貿易を止めるのだ。でも奴隷貿易最大手の国が突然取引を止めたことで、奴隷を供給していたアフリカ諸国は大混乱に見舞われるのだ。その結果として、1807年以後、アフリカでは武力紛争が増加したことを明らかにした研究があるのだ。 (1/16)
ええええ、世界史の教科書に出てくるようなハイパー老舗旅行代理店なのに、そこまで経営が悪化していたとは… twitter.com/YahooNewsTopic…
奴隷制の存続を巡って争われたアメリカの南北戦争では、南部の「奴隷州」は連合国として戦うことになるんだけど、果たして奴隷の所有者達は奴隷制を守る為に自らも武器を取ったのか?未だに論争が続くこの問題に大規模なデータ分析で迫った研究が最近出版されたのだ。かなり長いまとめなのだ! (1/27)
今回の話は doi.org/10.1017/S00030… からなのだ。 政治学のトップジャーナル、American Political Science Reviewに掲載された論文なんだけど、著者の1人はハーバードのPh.D. Candidateの日本人なのだ。アメリカ史のど真ん中にブッこむとか、もう憧れしかないのだ… (27/27)
「戦う理由:南北戦争における奴隷所有と従軍」として追加しておいたのだ〜。 ア㊙️イさんのお尻と学ぶ統計学 - Togetter togetter.com/li/1342003
アメリカ史が好きな人におすすめしたいサメ映画は『シャークネード6 ラスト・チェーンソー』なのだ。独立戦争の最中、イギリス軍はサメ台風とともにアメリカを攻撃していたという新事実が明らかになるだけでなく、アメリカがいかにサメと深い関係にあるかを我々に伝える、貴重な歴史大河サメ映画なのだ
プリコネでソシャゲに初めて触れて感じたんだけど、「課金すれば望むものが手に入る(かもしれない)」ソシャゲって、「でもここは我慢しなきゃ!」という場面がたくさんあって、節制と禁欲を鍛錬する事にかけてはかなり優秀なツールだと思うのだ。食費がガシガシ削られてるからダイエットにもなるし。
アメリカでは今から約150年前に奴隷制が廃止されたんだけど、その歴史は現代にも影を落としているのだ。最近出版された研究では、1860年時点の黒人奴隷の分布が、「現在の」白人たちの人種(黒人)を巡る意識や態度にまで影響を与えていることが明らかになっているのだ。 (1/26)
アメリカでは黒人と白人の間の経済格差がビックリするぐらい大きいのだ。今回紹介するのは、約150年前の黒人奴隷の分布が現在の白人-黒人間の経済格差に影響を与えていること、そしてその背後には人種間の「教育格差」があることを明らかにした研究なのだ。 (1/24)
小泉進次郎がこのまま「セクシー環境路線」を続けた場合、今後彼が推進する環境政策の評価軸として「セクシーさ」を導入せざるを得ず、「これは400セクシー」みたいにポイントをつけるRAの仕事が先生方から回ってくるかもしれないから、今から『すごいよ!!マサルさん』を読み返しておかなきゃなのだ…
植民地支配を経て独立したアフリカ諸国の多くが現在貧困国として数えられているんだけど、こうした低成長の「起源」はどこまで遡れるのか?およそ500年間に渡る奴隷貿易のデータを用いた分析によれば、奴隷供給が多かった国ほど現在も経済レベルが低いことが明らかになっているのだ。 (1/22)
アフリカにおける歴史的な重大事件の一つが、ヨーロッパ諸国による植民地化なのだ。この植民地支配の歴史が現在のアフリカの貧困に悪影響をもたらしていることに関しては多くの実証研究があるのだ。でももう一つの重要な出来事である奴隷貿易の影響は、最近まで研究が進んでいなかったのだ (2/22)
「相手(集団)と連帯し協力するよりも、裏切り(侵略して奴隷化する)の方が短期的には合理的な状態」が奴隷輸出国を覆っていたとも言えるんだけど、この帰結は何か?まず考えられるのが、大規模な集団—アフリカで言えば民族—の形成の阻害なのだ。 (5/22)
どれだけ大規模な出来事だったかというと、大西洋奴隷貿易によってアフリカから輸出された奴隷の数は1200万人、その他の奴隷貿易(紅海・サハラ・インド洋)では600万人に及ぶのだ。ある推計によれば、1850年時点のアフリカの人口は、「もし奴隷貿易が無かった場合の」半分でしかないのだ。 (3/22)
アフリカ諸国が行っていた奴隷の輸出は、政治・経済・社会にどのような帰結をもたらしたのか?まず思い出して欲しいのが、「奴隷狩り」は現地のアフリカ人たちによって行われていたということなのだ。つまりお互いがお互いを「獲物」と考える状況が長く続いていたのだ twitter.com/bot99795157/st… (4/22)
多民族社会では、公共政策を通じた資源の再分配を巡って民族間での合意形成が困難だったり、ある民族だけが政治的権力を握ることで資源を独占し、適切な再分配が行われなかったりする場合があるのだ。例えばこれが教育政策で起こると、経済成長に必要な人的資本の蓄積が遅れるのだ。 (7/22)
小集団が別個のアイデンティティを有する状況が現在の国家の枠組みの中でも継続していると、その国家はかなりの多民族社会になるのだ。で、多民族国家は社会的な一体性が弱く、制度的にも機能不全を起こしやすいことは様々な実証研究で明らかにされているのだ。 (6/22)
奴隷輸出のもう一つの帰結が、「国家」の発達が阻害されたことなのだ。象徴的な事例はコンゴ王国なのだ。比較的中央集権的だったコンゴ王国は、ポルトガルによる奴隷貿易が始まったことにより奴隷狩りと反乱・内乱が横行して社会秩序を失い、実質的に崩壊してしまったのだ。 (8/22)
こうした国家建設の遅れは、経済活動に必要な官僚機構や法の整備、あるいは物理的なインフラ整備の遅れに繋がり、その結果として経済成長も阻害されてしまうのだ。 つまり、奴隷輸出→国家機能の未発達&多民族化→低い経済成長、という関係にあるのだ。 ということで実証なのだ! (9/22)
最近トロッコ問題が話題になるサイクルのペースが早過ぎる気がして、「もうみんなマイケル・サンデルのこと忘れちゃったの…?」と思ったけど、あのブームってもう10年近く前のことなのだ…?嘘でしょ…? twitter.com/YahooNewsTopic…
アフリカにおける奴隷貿易の末期には、同じ村の人間や隣人、更には親族・家族までも奴隷として売り払うところまでいってしまったのだ。この帰結として現地社会に生まれた「相互不信の文化」は、奴隷の供給が多かった民族ほど「現在でも」強いことを明らかにした研究があるのだ。 (1/24)
奴隷はそもそもどんな手段を通じて賄われていたのか?残念ながらこの問いに答える体系的なデータセットは無いんだけど、あるドイツ人宣教師が1840年にシエラレオネのフリータウンで取引された奴隷の詳細な記録を残しているのだ。 (2/24)