226
米国防総省の戦況分析3
・ミサイル発射は計950発以上に
・両軍ともに戦闘力の約90%を維持
・ロシア国内から人員・装備を追加する動きはなし。ただ、ロシアが増援を検討していると考えるに足る理由がある
・欧米からの軍事支援は継続中
227
米国防総省の戦況分析3
【ロシア軍の士気】
・士気の低さは引き続きロシア軍の問題となり、ドンバスでの停滞につながっている
・兵士が命令に従わず、期待されるほど攻撃的に戦っていない
・一部の将官も命令に従うことを拒んでいる
・ウクライナ軍の士気は高く、こうした問題はみられない
228
ロシアによるウクライナ侵攻から100日目。これまでに、ロシア側が強制的に連れ去った住民は約138万人にのぼるとも言われる。
キーウ近郊の村で3月、ロシア軍に捕まった24歳の青年もその一人。彼はどこへ消えたのか。関係者の証言から、その足跡を丹念に追った取材。3回連載。
asahi.com/articles/ASQ61…
229
開戦の要因はNATO拡大よりも、プーチン大統領の世界観(価値観や歴史認識)にあるとする、駒木論説委員の解説。
「米国の真の目的はロシアを内部から崩壊させることにあり、ウクライナはその拠点だというのが、プーチン氏が抱く被害妄想じみた恐怖なのだ」
asahi.com/articles/ASQ64…
230
【ロシアの兵器生産】
・ロシアの軍需産業は海外製の部品に依存している
・墜落したロシア軍の巡航ミサイルを4月に現地で回収し、内部のコンピューターを分析すると、多くの部品は米国製だった
・ただ軍民両用の部品も多く、中国などの協力国もおり、ロシアへの部品の流入を遮断するのは容易でない
231
米国防総省の戦況分析3
【ロシア艦船沈没】
・ベルジャンスクでは停泊して補給作業にあたっていたロシアの戦車揚陸艦(LST)をウクライナ軍が攻撃、破壊した
・マリウポリ攻略が進まず、補給作業をしていたとみられる
・攻撃手法については作戦保全のため言えず
・乗船人数や犠牲者数は不明
232
米国防総省の戦況分析3
【ほかの地域の情勢】
・チェルニヒウ、ハリコフでは大きな変化なし
・マリウポリでは長距離爆撃や空爆が続くが、制圧には至らず
・ヘルソンはウクライナ軍が奪還に向け戦闘中
・ミコライウに向けたロシア軍の前進はなし
・空、海に特段の動きなし
233
米国防総省の戦況分析4
【航空戦】
・ウクライナの防空システムが機能しているのは特筆すべきこと
・ロシア軍機は慎重で、ウクライナ上空に入るのは短時間のみ
・巡航ミサイルの大半はロシア・ウクライナ上空から発射されている
・ウクライナ西部において、支援物資輸送を阻害する動きはみられない
234
米国防総省の戦況分析4
【軍事支援】
・昨日の1億ドルの追加支援。東部での戦闘に向けたジャベリンの緊急供与
・支援決定からウクライナ国境外に到着するまで平均4日。さらに24~48時間でウクライナ国内に輸送
・攻撃型ドローン「スイッチブレード」使用のため、少数のウクライナ兵が米国内で訓練中
235
米国防総省の戦況分析2
【ハルキウ情勢】
・空爆はドンバス(特にスラビャンスク)やマリウポリに加え、ハルキウ周辺にも集中
・ウクライナ軍は、ハルキウ東部でロシア軍を大きく後退させたのに続き、この数日でハルキウ北部のロシア軍部隊も国境近くにまで押し返した
236
米国防総省の戦況分析7
【武器支援】
・今後24時間で、米国から12機以上の輸送機が到着
・過去24時間で、7カ国から20機近い輸送機がウクライナ周辺に到着
・M777榴弾砲(90門)のうち60%以上がウクライナ国内に届いた
・スイッチブレードは100機が到着済み。フェニックスゴーストも第1陣が今日到着
237
米国防総省の戦況分析2
【長距離攻撃】
・侵攻開始以来のミサイル発射は1000発以上に
・キエフ周辺では後方から砲撃部隊が前線に移動。首都攻略に向けて砲撃を強めるとみられる
・無誘導爆弾に頼る傾向が強まる。精密誘導弾が不足しているのか、節約しているのかは不明
238
ブリンケン国務長官は、24日に予定されていたロシアのラブロフ外相との会談に応じないと明言。
「いまや侵攻が始まり、ロシアが外交を拒絶することを明確にした。会談を実施する意味はない」
これで、米ロ首脳会談の実施もほぼ絶望に。
239
戦争研究所(ISW)の戦況リポート
・ロシアの主要な狙いはキエフ包囲
・72時間の中断を経てキエフへの攻勢を再開したが、大きな前進なし
・今後数日はキエフへの攻撃より包囲を優先か
・ハリコフには激しい爆撃を継続
・マリウポリは完全包囲。民間人被害拡大か
・ヘルソンは24時間以内に制圧の可能性 twitter.com/TheStudyofWar/…
240
【ロシア国内の動き】
・限定的な「特別軍事作戦」というストーリーから「戦争」に転じて動員を強める可能性
・3月中旬からのロシア政府の内部文書を分析すると、国民に対して戦争を正当化する方向性にある
・キーウ攻略の失敗を釈明する動きは乏しく、むしろ国民にさらなる犠牲を求める準備がみられる
241
ペロシ下院議長(民主党)の台湾訪問を受け、野党・共和党の上院トップ、マコネル院内総務ら26人の議員が、訪問を支持する声明を発表。
歯切れの悪いバイデン政権とは裏腹に、議会からは賛成の声が目立つ。
sullivan.senate.gov/newsroom/press…
242
キエフ目前で停滞するロシア軍の車列について。
理由は諸説ありますが、補給体制を立て直し、援軍を待っているうちに、ウクライナ軍に先頭車両を攻撃されて動けなくなった、というあたりが現時点で出ている議論のようです。
asahi.com/articles/ASQ35…
243
米国防総省の戦況分析6
【制空権】
・航空優勢をめぐる争いがつづく
・この1~2日で両空軍の活動が活発化
・ロシア軍は24時間で300回以上の出撃。ウクライナ軍も増えている
・ウクライナ軍は効果的に防空作戦を続けている
・ロシア軍はウクライナ上空深くへの侵入には慎重な動きが目立つ
244
続)この両者を分かりやすく比較検証したのが、NYTの記事。路上の遺体は先月半ばからあったことが判明し、「遺体が置かれたのはロシア軍が去った後だ」とするロシア側の主張は否定される。
nytimes.com/2022/04/04/wor…
245
米国防総省会見4
【ロシアの狙い】
・プーチン氏の目的はドンバス地方の攻略にとどまらない
・ロシア国防省の(「東部に集中する」という)発言は、目標をずらし、苦戦を取り繕う試みかもしれない
・だがロシアの次の行動をジャッジするにはまだ早すぎる
246
ウクライナ出身で、ホロコースト研究で知られる米ジョンズ・ホプキンス大のフィンケル准教授へのインタビュー。
「ジェノサイド」という言葉の重みを知るからこそ慎重な言葉遣いを続けてきたが、ある出来事でロシア軍の行為はジェノサイドと結論づけたという。そのわけとは…
asahi.com/articles/ASQ4M…
247
戦争研究所(ISW)の戦況リポート
・キエフ包囲、ハリコフ制圧の作戦は進展せず
・圧倒的な戦力を投じず、一度の数個のBTGによる断片的な攻撃が続く
・ロシア軍のパフォーマンスは低いが、数の力と残虐性で勝つ可能性はある
・南部ではヘルソン制圧後、ムィコラーイウを攻撃。オデッサには脅威及ばず twitter.com/TheStudyofWar/…
248
米国防総省の戦況分析2
【東部情勢】
・イジュームからロシア軍が南下して徐々に前進
・ドンバスを優先する動きの一環。狙いは、1)ドンバスのウクライナ軍を孤立させて他地域の防衛に回らせない、2)ドンバスを占領して交渉材料とする
・キエフ侵攻を止める戦略変更をした可能性はあるが、まだ不明
249
米国防総省の戦況分析3
【ロシア軍の戦力】
・BTG(大隊戦術グループ)の規模は部隊によるが、800~1000人規模
・ウクライナ侵攻のため、ロシア軍が集結した戦力は130BTG近く
・キーウ周辺から撤退したのは20BTGほど
・ウクライナ国内には80BGT以上が残っている
・ドンバス地方には30BTG以上が展開中
250
米国防総省の戦況分析3
【その他】
・制空権争いは継続
・ロシア軍のミサイル発射は計1080発を超えた
・海軍の動きはなし
・ロシア軍は依然として戦力の90%を維持